まずは先週金曜日の米株。NYダウ256ドルの大幅下落で、終値12800ドル。ナスダックは3.77%のキツイ下げ。12月の米非農業部門雇用者数が+1.8万人と、予想を大幅に下回った事に加え、失業率が5.0%へ上昇した事から、リセッション懸念が意識された。金利先物や、為替、債権などは、利下げを織り込みに行く動き。
2日に公表された12月11日のFOMC議事録では、成長に対するリスクが高まっている事やさらなる大幅な利下げの可能性が指摘されている。また、金融市場が予想以上に改善すれば、利下げを反転させる事が適切という認識も示されている。つまり、情勢は非常に流動的で、先行き不透明という事。原油先物が一時100ドルに乗せるなど、インフレ圧力が強まる中、景気後退懸念イコール即利下げという判断も難しく、実際FOMCメンバー間でも意見にばらつきがあるようです。スタグフレーション回避という事を念頭に置けば、景気対策の利下げは市場の見方より後手になる可能性が高い。
今週の米株は、住宅関連の指標もありますが、バーナンキ議長などFRB当局者の講演が多数予定されており、その発言に注目が集まりそうです。
日経平均は、いつも通り米株と為替を見ながらという展開か。週末にオプションSQを控えている事から、先物の仕掛け的な動きには一応注意。小売りなど決算発表がある銘柄には、個別の動きがありそうですが、期待よりも悪い決算に警戒したい所。
シカゴの先物が14505円と安く返っていている事や1ドル108円台半ばまで円高が進んでいる事から、週明けの日経平均は安く始まりそうです。一回リバウンドを挟んでも良さそうな所ですが、上値を追える材料が見当たらず、リバウンドしても戻り売り圧力は強そう。