おはようございます。
桐嶋です。
昨日は「過去世」のお話をしました。
今日は「過去」というもの
または「記憶」というものを
掘り下げてお話ししてみたいと思います。
ヒプノセラピーのセッションでは、
「子どもの頃の記憶が出てくること」もあれば、
「前世と思われる場面が浮かんでくること」もあります。
一見、まったく別のように思えるふたつ。
でもどちらも、
今のあなたに何かを伝えたくて浮かび上がってきた記憶です。
ーここが毎回ドンピシャだし、セラピストとして感動します。ー
ではなぜ、過去に戻ることで
今が癒されるのでしょうか？
「幼少期のわたし」と再会するということ
私たちの心には
子どもの頃に感じた感情や思い込みが
大人になっても深く残っていることがあります。
・泣きたいときに泣けなかった
・「がんばらないと愛されない」と思い込んでいた
・誰かの期待を優先して、自分を後回しにしてきた
そんな「かつての自分」に
今のあなたが会いに行く。
そして
あのとき言えなかった言葉を伝えたり、
ぎゅっと抱きしめてあげたりする
それだけで
不思議なくらい心がふっと
軽くなることがあるんです。
「過去世のわたし」が伝えてくれるテーマ
一方で
過去世の記憶に触れるとき
それはしばしば
生まれ変わっても繰り返してしまうパターン
を映し出してくれることがあります。
・何度も同じような関係性に苦しむ
・理由のない恐れがある
・何かを選ぼうとすると強い抵抗が出てくる
こうした「今のわたしでは説明できない感覚」の奥に、
過去世での未完了な感情や傷ついた記憶があることも。
過去世の記憶をただ思い出すのではなく、
「その経験が今のわたしに何を伝えようとしているのか」を感じ取る。
それが、ヒプノセラピーの大切なプロセスです。
時代は違っても、「わたしの心」の一部
ヒプノセラピーを受けた方がよく口にするのが
「子どもの頃の記憶なのに、なぜか“大人の自分”もそこに居た」
「前世だと思うのに、“今のわたし”とどこかでつながっていた」
という感覚。
それは、どちらの記憶も「今のあなた」と繋がっているからなのです。
人は、過去を切り離して生きているようでいて、
実は心の奥では、すべての経験がちゃんとつながっている。
過去の出来事や感情が癒されると、
そこに流れていたエネルギーも
ようやく“今”に戻ってくるのです。
癒しとは、記憶を書き換えることではなく「意味を変えること」
昨日のブログでも説明しましたが、
ヒプノセラピーで過去の記憶に触れるとき
私たちは「物語」としてその記憶を見ていきます。
・あのとき、私は本当はどう感じていたんだろう？
・あの人は、どうしてあんな態度だったんだろう？
・その体験が、今のわたしにどんな力をくれているだろう？
こうやって問いを重ねることで
過去に貼られていた「意味」が書き換わっていきます。
たとえば
「私は大事にされなかった」から
「私は大事にされなかったと感じたけれど、それでも愛を求めていた」へ。
「失敗した自分はダメだ」から
「挑戦していた自分を、今は認めてあげたい」へ。
記憶を変えるのではなく、
その記憶の受け取り方を変えること。
するとですね
「現在のあなた」の受け取り方も変わり
その受け取り方で未来を創るようになります。
私はこれが、
本当の意味での癒しなのだと思うのです。
今この瞬間から、過去にやさしさを届ける
ヒプノセラピーで過去と向き合うのは、
「戻るため」ではなく「進むため」。
過去を見ることばかりでは意味がなく
これからを進むために
進む力を強めるために
過去と向き合い
過去に背中を押してもらう。
私はそんな気がしています。
これは反対に、
あなたの過去がどれほどつらく、悲しく、
理不尽なものだったとしても
今のあなたから届けられる愛が、過去を変えていく力になるということでもあると思っています。
前世のわたしにも
幼いわたしにも
「もう大丈夫だよ」と伝えられる
今のあなたの思いが必要なんです。
今のあなたが過去の自分を救いますし
過去の記憶が今のあなたを支えている。
そのことを
いつもヒプノセラピーをしながら
感じています。
