こんにちは!桐川右煌です。
今回は『理想の上司』の後編です。
前編では、スパルタ上司?に対してお怒りの女性がご相談にいらしたのですが。
その続きについて書かせていただきたいと思います
桐川「えと、会社を辞めた方が良いかどうかですが…
会社は辞めない方が良いですよ。」
お客様「どうしてですか?
私は上司に認めてもらえなくて…
体調も崩して…
だったらいっそ、辞めた方が良いかなって思ったんですが?」
桐川「あ、今仰った『認めてもらえなくて』ですが…
そこがね、今回の大きな問題点でしてね?」
お客様「どういうことですか?」
桐川「…認めてもらいたかったんですよね?
プロジェクト、体調崩すほどに頑張って、よくやってくれたって。
そう上司に言って欲しかったんじゃないですか?」
その言葉を聞くと…
お客様、ポロポロと涙を流されました
「そうなんです。
私、認めて欲しかったんです。
『自己管理』だとか『自己責任』だとか、そんな言葉じゃなくって…
『よく頑張った、だけど体調の方が大事だ』って…
優しい言葉を掛けて欲しかったんです。」
桐川「あの、思い違いをなさっているようですが…
上司は、そう思っていますし、最初から貴方のことを認めていますよ。」
お客様「え?そうなんですか?
でも、上司からあんな風に言われたら、私が悪いみたいに思うじゃないですか?」
桐川「確かに。
ですが上司は貴方が『悪い』だなんて、思ってもいません。
それにそもそも、貴方は上司のことを『口数が少なくて話し上手ではない人』だと私に言ってましたよ。
要は口下手なんですよね。
それは解っているはずでは?」
お客様「そうなんです。
上司は良い人なんですが、言葉足らずというか…
それで誤解が生じて、他の部下ともトラブルになったこともありますし…」
桐川「だから今回のことも、上司の口下手が原因ですよ。
それとも貴方だけには例外で、優しい言葉を掛けてくれる、とでも期待しました?」
お客様「…いえ、そんな
でも、良かったです。
私、認められていたんですね。
それが解っただけでもホッとしました。
体調が戻ったら、また会社に行こうと思います!」
お客様はそう仰られ…
少し元気になられたようでした
桐川「上司のことが好きなら、やはり期待しちゃいますよねー
口下手な上司だと、頭では解ってはいながらも、優しい言葉を期待してしまう女心
いゃあ、わかりますなぁ!」
神様「オマエに女心って、あったの?
それはそうと…
ヒトはヒトを好きになると、理想化してしまい、理想のヒトであって欲しいと願うのだ。
だからあの客は、上司に対して優しい気持ちのこもった言葉を掛け欲しいと、願ってしまったのだろうな。」
桐川「それなのに、辛辣な言葉が返ってきて…
理想とのギャップに大ショックって訳ですね
だから、会社辞めたい!までの怒りになってしまったのでしょう。
そう考えると、恋愛感情ってのは厄介ですね
勝手にヒトを理想化して、現実と比較して嫌になって…
理想化された本人からしたら、迷惑な話ですよね。」
神様「本当にな。
今回みたいに『理想の上司だと思ってたのに、ショックです。なので会社辞めます。』
とか言われたら、上司も訳わからんだろうな。」
桐川「で、この上司も本当は、このお客様のことが好きなのに…
何でそうなる?って、なってたでしょうね!」
神様「おっ?オマエにしては珍しく、気付いていたんだな?」
桐川「そりゃわかりますよ!
鑑定中、相手の上司の気持ちを観ていたら…
『無理をさせていたのは解っていたのに、プロジェクトを進めたのは私の判断。
これ以上頑張らせてはいけないので、何としてでも止めなければ』って必死さが伝わってきましたもん。
そこで彼女が食い下がってしまったもんだから、キツい言葉が出てしまっただけ、なんでしょう?」
神様「オマエにしては上出来な!
その通り。
あの2人は両思いなのに、見事なまでのすれ違い具合だよな!」
桐川「今回は会社を辞めるかどうかのご相談だったので、余計なことは言いませんでしたが…
この2人、両思いなのに前途多難ですね。」
神様「勝手に理想化状態が続いている間は大変だろうなぁ
まぁ、若い2人のことだから…
気長にやれば良いんじゃないか?」
桐川「何か、年寄りくさっ
神様、私に女心あったの?とか言ってましたけど…
人のこと言えませんからね?」
神様「残念でした!
私はオマエと違って、恋愛マスターだから
年寄りくさいんじゃなくて、大人の貫禄だから
どうだ、羨ましいだろう?」
ああもう、恋愛の話になると…
スパルタじゃなく自慢大会になってしまうので…
今日はこの辺で切り上げます
今回のお客様…
理想の上司じゃなくて、等身大の上司をちゃんと好きになれると良いですね
彼女が早くソレに気付いて、良い恋愛ができるよう、陰ながら祈っております