NHKドラマ版「クライマーズ・ハイ」 | ある意味、恋してるⅡ

ある意味、恋してるⅡ

北村一輝さんと米米CLUB(石井竜也含む)についての追っかけ記事だったはずが、最近記事内容に脈絡がなくなりました(今は真田広之さんや世良公則さんにも傾倒中)。
というわけで、今後は思いのままに津々浦々・・・笑

https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009040398_00000 




【ストーリー】

1985年8月12日、群馬県の地方新聞社・北関東新聞社の遊軍記者・悠木和雅は谷川岳に向かう予定だった。

目的は難所中の難所、衝立岩へのアタック。しかし、悠木が出かけようとしたその時、テレビが、事故の第一報を伝えた。

「日航機が墜落した模様、乗客乗員は524人」。事実とすれば世界最大の単独航空機事故、

しかも墜落現場は群馬と長野の県境と推定されるという。現場がもし群馬県側なら、

北関東新聞にとって地元で起こった大事件。編集局長の粕谷亘輝は悠木を日航全権デスクに指名する。

この事故をどう報道するか、責任は悠木に委ねられた。部下の信頼を失い、上司から裏切られ、社長からは叱責を受ける。

そして、幻の事故原因スクープ。苦悩に満ちた一週間の先に悠木が見出したものとは、果たして何だったのか・・・?


【収録内容】

・前編

・後編


【出演】

佐藤浩市、大森南朋、高橋一生、岸部一徳、石原さとみ ほか


原作:横山秀夫『クライマーズ・ハイ 』

脚本:大森寿美男

音楽:大友良英


○2005年12月 NHK総合で放送(全2回)


*収録時間:本編148分/片面二層/STEREO/DolbyD/MPEG-2/16:9LB/カラー


👆横山秀夫のベストセラー原作小説は、堤真一主演で映画化もされていますが、本作はNHKで製作されたドラマ化作品です📺

私は、映画版の方は未だに観ておりませんが、このドラマ化作品は、本放送時に視聴し、大変印象に残っておりましたドキドキ

見終わった後、非常に徒労感も残りますが、心打たれる何かがあることも確かです恋の矢


現実に起きた'85年の日航機墜落事故を題材にしているだけに、内容自体はフィクションとはいえ、実はジャンボ機が墜落した地元の地方新聞社では、実際にこうした出来事が繰り広げられていたのではないか?と錯覚する程度には、非常にリアリティのあるストーリーでした。


この頃は・・・というか、昔は、NHKのドラマって、私は本当に好きだったんですよね~アップ

もしかしたら、私が気付かなかっただけで、昔からイデオロギー的な内容は放送に含まれていたのかもしれないけど、少なくともドラマ内容にそれを感じることは、かつてはなかったから・・・・(´ヘ`;)


この

「クライマーズ・ハイ」

にしても、

《人の命を軽視し過ぎている》

《新聞が売れれば被害者遺族の気持ちは蔑ろにしてもいい》

《ニュースバリューがあるかないかで、人の命の価値の有無も左右される》

といった、現状のマスメディアの姿勢に対する批判的精神が多く見られて、何やら新鮮に感じましたねキラキラ


こういう描き方が出来るのは、自身が新聞記者出身で、その内情を知るあ横山秀夫氏だからこそなのでしょうが・・・はてなマーク

近頃のドラマは、そうしたマスメディアの負の面にスポットが当てられることはあまりなく、

権力にペンの力で立ち向かう正義の俺達、カッコイイグッ

的な面ばかりが強調されているように感じられます🤔

それは、SNSの発達によって、実はメディアというのは、真実をありのままに伝えることよりも、自分たちの利益の為に、自分たちの伝えたい内容だけを、都合よく加工して伝えることの方を重視している、ということが隠せなくなったからだと思いますが・・・真顔


そのようなメディアの欺瞞を、日航機墜落事故という未曾有の大事故の背景からあぶり出した作者の手腕に、私はとても感じ入りました。


中でも、特に印象に残ったのは、御巣鷹山の事故現場にいち早く赴いた佐山記者(大森南朋)が、雑感として書いた、事故現場の自衛隊員と、遺体で発見された少女とのエピソードでしたね・・・。

聞けば誰でも心打たれずにはいられないそのエピソードを、

「自衛隊の美談を一面に載せて喧伝してやる必要はない。」

の一言で、二面の片隅に追いやる本部長と、それを追認する社長むかつき


これなんて、

「ああ~、新聞社って、本当に左翼の巣窟なんだ🙄」

ってのが滲み出ていて、どうしようもないな、と呆れました。


いや、フィクションと言われればそうなんだけど、横山秀夫氏の経験知の中にある新聞記者の姿には、確実にそのような思想信条の持ち主がいたってことでしょうはてなマーク

そりゃあ、中立公正な記事なんて、彼らにそうそう書けるはずないわな✏


とはいえ、この物語で作者が主に訴えたいことは、そこではないのでしょう。

【時には予定調和に抗ってでも、伝えるべきことを伝える】

【憶測や推察、願望に従って、真実を歪めることをしてはいけない】

それこそがマスメディアのあるべき姿だと言いたかったのではないでしょうかはてなマーク


たとえそれが絵に描いた餅に過ぎないにしても、本当に、マスメディアにはそのような存在であってほしい。

そう願わずにはいられない今日この頃ですうーん


にしても、当時は気付かなかったけど、今見ると、滅茶苦茶豪華キャストだな、これびっくり飛び出すハート

そして、皆さん、若いッ!!(笑)


ブレイク前の高橋一生さんや、石原さとみさんが、何だかとっても初々しいわ🤭


主人公の佐藤浩市さんは、'85年時の40歳の姿と、'05年時の60歳の姿とを演じたのだけれど、今、ちょうど60歳overな佐藤浩市さんの姿を見ちゃうと、やっぱ還暦にしては、顔が若いのよね~なんて、つい意地悪なことを思っちゃいましたてへぺろ

悪しからず🙇