良いボーカルのためには「喉を開いて発声する・・・」よく聞く文言ですが、みなさんは正しく解釈出来ていますか?
「喉を開く」と「声帯を開く」は同じことではないのです。
このことを正しく理解すればボイトレ迷子にならずに済みます(^_^)
下記の関連Tipsで道案内致します。
ちなみにキリガヤ・メソッドでは迷える子羊現象が起きないように「喉を開く」という表現は使いません。
以下、キリガヤ・メソッド 関連 ボイトレTips
発声に関する書籍がいろいろと出ているようで、そういったの本の内容についての質問を受けることがあります。
良くある質問は「声帯をしっかり閉じて効率よく振動させましょう」というレクチャーをすると「喉は開くのではないのですか?」というもの。
受講生はその類いの知識を巷にあふれているボイトレ教則本で見ている訳ですが、その受講生が見た本によると「喉を開く」というのは喉を締めつけないで発声するということを言っています。
つまり「締めつける」の反対は「開く」ということなのでしょう。
喉に力を入れて無理に発声すれば声帯が締めつけられるから喉声になる。だから喉声にならないように喉は開いて発声するのだと説明しています。
喉に力を入れて無理に発声してはいけないというのは間違っていません。
しかし喉を開くという感覚で発声に有害な締めつける力を抜いて、さらに声を安定させるため声帯をしっかり閉じるということが出来る人はまずいないでしょう。
しっかり閉じるためには閉じる力が必要なのです。
だから「力を抜いて、力を入れる」という矛盾した動作を要求されることになり、ほとんどの人が結果を出せずに迷ってしまうのです。
本を読んでもうまく発声することが出来なかったのは、あなたの理解力、あるいは努力が足りなかったわけではありません。
大切なのは声帯の動作について正しく知ることです。
なぜ発声時に力を入れてしまうのか理論的にわかれば、その力を排除するのは難しくありません。喉に力を入れてしまうのは理由があります。
ほとんどの場合がきちんとアテて発声を始めていないのです。
アテる=声帯がきちんと閉じて発声している状態ですが、声帯がきちんと閉じていないと声を持続させることができないため、閉じようとする力がかかります。
その力が喉(声帯)締めつける有害な力になってしまうのです。
「声帯を閉じる」と「締めつける」はまったく別の感覚です。
声帯を閉じる技術を身に付け、その感覚がわかれば自ずと力は抜け、あなたを悩ませた「喉を開く」というイメージは不要になります。