本名を語らず、親や生徒に”セイセツ”と名乗り、各マンションを一回100元という安さで書道を指導している方がいます。
学費が安いのは親にとって有難いことですが、上海の物価は日本より高く、中国人の先生でも子どもの書道の一回の費用は200元~300元が相場です。
相場以下で書道を教えるのは、教授免許が無いのか、或いは不法就労者である場合が考えられます。
私は彼女に事情を尋ねたく、面会を求めました。
彼女は、「一体誰からこの電話番号を聞いたのか?」と、ひどく焦っていました。
終始、誰から電話番号を聞いたのか、その名前を知らせろと、詰問されました。
私は、知り合いの知り合いから聞いた・・・・と、事実を伝えましたが、その2名の名前を言うように要求されました。
ご自分で、他の人に電話番号を知らせているなら、まして、書道を教えるという目的で、親たちに自分の電話番号を伝えているなら、
その書道教室に関心がある別の親が、既にセイセツさんから習っている親から、セイセツさんの電話番号を聞いて問い合わせることは十分にあることです。
実際、当教室にも知らない方から、「〇〇さんからの聞きましたが・・・」と新規の問い合わせがありますから、目くじら立てて、「一体誰から電話番号を聞いたのだ。電話番号は個人情報だ。」と過剰反応すること自体、”怪しい??”と、感じました。
彼女が自分の事を説明したのは、主婦であり、8年前に上海へ来て、書道教室でアシスタントをしていたとのことでした。
ご自身の口から、就労ビザを持っておらず、今は仕事(書道)をしていないと語っていました。(事実と相入れない・・・・)
日本から上海へ来るときに、書道団体を脱退しているので、現在はどの書道団体にも属していないとの事でした。
ですから、彼女に習っても、段級位を取得することは出来ません。
何より書道の指導資格等の免許状があるかどうかは、定かではありません。
普通、書道団体を脱退していても、自分が弟子を取ればその弟子の為に段級位を取得すべく、所属していた書道団体へ復会するのが普通の先生なら行うことです。
でも、それをしないで数年教えているのは、元々その書道団体の教授免許が無いことが考えられます。
つまり、日本で書道を学んでいた。雅号は取ったというレベルでしょうか?
彼女は、今誰も教えていないという事ですが、明らかに嘘をついていますよね。
(教えていないなら、当教室へ体験に来る予約を入れていた方からのキャンセルはあり得ないのですが・・・・)
嘘をつかれて残念に感じましたが、就労ビザもなく、長年違法就労を続けてきた方ですので、真実を語るという良心の作用がどこか麻痺しているのかもしれません。
何より、私が不可解に感じたのは、生徒やその親にも本名を語らないという点です。
しかも、書道の雅号が”セイセツ”とカタカナ表記? あり得ません!!
必ず漢字表記です。
雅号の漢字を尋ねても、はっきりした説明なしでした。(益々怪しい!!)
親達はなぜ、本名を聞かないのだろう・・・と、疑問に思います。
今時、カタカナで”セイセツ”という日本人が存在しますか?
でも、書道も華道も雅号はきちんと「苗字+雅号」を名乗ります。
その程度の知識も知らないとは、書道界のモグリなのでしょう・・・・。
私が、”セイセツ”さんと話して感じた事は、必要に本名を隠し続ける態度に、身バレしては何か困る何かがあるということです。
話の全体を通して、どこか逃げ腰で懐疑的な対応に、まだ他に何を隠しているのだろう・・・・と、疑問に思いました。
会話中、英単語を連発し(日本人に話しているのだから日本語を使えば良いのに・・・・)、英語を使えることがヒエラルキー高めと、何か勘違いしている感ありありでした。
ご自身を色々な鎧で固め、自分を大きく見せるあたり、私は彼女がなんだか哀れに感じました。
彼女から「この通話は録音してあります。領事館に通報します。」と、言われたので、私は「どうぞ」と、答えました。
(でも、領事館へ通報したら、自分が不法就労を何年間もしていたことや、彼女を雇っていた古北書道教室の違法就労の経営者の事も公になるのに・・・・と、思いました)
上海でコンプライアンス意識低めな書道指導者が絶えない現実を、嘆かわしく思います。
書道は物事の本質を、文字を通して追及し作品として表現する作業でもあります。
本名も公にせず、事実を誤魔化し続け、嘘をつき通す方が、子どもへ何を教えることが出来るのだろう・・・・と、義憤の念に駆られました。
上海に住む同じ書道を指導する者として、彼女の指導者としての認識の低さと教育者としての不誠実さに、只々失望するばかりです・・・・。
自分の本名も名乗らず、上海の日本人の子ども達に、就労ビザ無しで何年間も不法就労を行い続けている”セイセツ”さんに十分お気をつけて下さい。