今日は、今までに何度かいただいたご質問を一つ取り上げたいと思います。
Q 楷書の「保」や「楽」の下の形は、「木」がいいですか?「ホ」がいいですか?
A もし、今からどちらを書こうかと迷ってらっしゃるのであれば、「ホ」の形をおすすめします。
行書では「ホ」の字形で書くため、行書形が覚えやすく、間違えにくいですし、書きやすいです。
ただし、小学生に教えるときには「木」の形になりますので、小学生と大人の両用を教えてらっしゃる方は、教えるときに、分けて考える必要があります。
では、中学生は?
中学生が難しい。
中学の書写では、行書が出てくるために、書写の教科書では「ホ」の字になっているそうですが、たとえ「ホ」の字形で書いても、学校のテストでどう判定されるか分かりません。
私の息子が中1だったときに、「感」の字を、一画目長く書いて、心までの部分を中に入れるような形で書いて、定期テストでバツされていました。
小学校で教わった形(小学校の教科書体の形)でないとダメとのことでした。
息子には、「そんな風に書く形も間違いではないよ。」とは言いましたが、バツなんだなぁと残念に思ったことがありました。
うーん。
しかし、よく考えてみれば、書道をやっていない息子が、なぜそのような字形を書いたのか謎。
余談がありましたが、大人の方は、学校のテストなどはないので、安心して(笑)「保」「楽」などの下の部分を「ホ」の字で書いて覚えてください。
行書形を間違えることもなくなりますし、書きやすいかと思います。
「条」「葉」「集」「業」なども同様です。
江守先生の辞典に、一般的な字形かどうかが書いてありますので、確認してみて下さい。
ただし、「木」の字で書いても、もちろん間違いではありません。
「どちらがいいか迷っています」という方への回答になります。