Vol.654『理想の現実の創り方⑤』
やりたいことがなかなかわからない、ということと、自分に正直になる、ということは似ているのかもしれません。
みんな、自分の正直な気持ちがわからない=やりたいことがわからない、ということもあるかもしれませんね。
このブログでも何度も「本当の気持ちに向き合う」という話をしていますが、なぜ、みなさん、なかなかわからないのでしょう。
以前、英語の先生を目指していた男性がいました。
多くの人が英語を話せるようになって、世界の人々が仲良くなったらいいな、という気持ちがありました。
その気持ちをとても楽しそうに話してくれました。
では、「それが達成できた時、あなたはどんな気持ちになるの?」と聞いたら、しばらく色々話をしていましたが、不意に、「やっと母さんに認めてもらえるかも」と言いました。
それはご自身でも思いもよらない言葉だったようです。
そして、自分の得意なことで成功することで、親の希望通りの道を歩んでいない自分を認めてもらいたいのだという思いがあったことに気づいたそうです。
その手前にある、得意なことを生かしたいも本当でしょう。
みんなが笑顔で同じ言葉で話せる未来もキットみたい未来に違いありません。
正直な思いは現実化しますが、でも、ここで注意です。
得意なことを生かしたいのも、みんなが笑顔で話し合う未来も本音かもしれません。
ただ、ここで私のいう正直な思いというのは、「親に認めてもらいたい」という深い部分にある本当の思いです。
この思いに気づかないと、表面的な思いのどれもが叶わない未来もありますし、英語の先生として成功しても、やっぱり親御さんに認めてもらえないという現実も起こりえます。
つまり、本当に彼がやるべきことは、「当時の親の希望に沿うことはできなかったけれど、自分のやりたいことをやる」という決断に罪悪感を持たないこと。
当時、言い争いがあったとしたら、自分からは理解し合えるように最善を尽くし、それでもだめなら、一旦は流れに任せること。
そのうえで、好きな英語に向き合えばいいのです。
でも、その工程を無視して、英語に向き合うと、「成功しないと認めてもらえない」という恐れや「親を悲しませてしまった後悔」を生み出します。
成功しようとしまいと、人が自分の選択をするのに、誰かに遠慮する必要はありません。
もし、それを誰かに押し付けられるなら、それは断固抗議すべき権利があります。
そういう思いのおおもとを抑えていかないと、「本当に英語をやっていていいのかな」という疑問もわいてきますし、結果を出せなかったらと不安にもなります。
私たちは「なぜ、それをしているのか?」をもっともっと若い頃から自分自身に問う習慣が必要なのです。
その結果、「楽しみたいから」であるなら、OK。
純粋な思いは現実化しやすくなります。
あるいは、「誰かを見返したい」なら、もう少し深堀りする必要があります。
「見返したい」は自分の外側の要因です。
その見返した結果、「自分に満足したい」という思いを見つけられたら、その人はまっすぐその思いに向かっていけるでしょう。
でも、「見返したい」だけだと、様々な邪魔が入ります。
見返したいは、見返される現実も引き寄せますし、「見返す」って大変なイメージありませんか?
大変な苦労をするかもしれません。
それより、純粋に「満足したい」「自分を成長させたい」に変えた方が全然未来もかわります。
「あんなふうになりたいなあ」という憧れの人がいるなら、それも正直な気持ちです。
その時は「なかなか難しいよね」という思考のおしゃべりは聞かず、「どうしたらそうなれるか」だけを考えればいいのです。
それを、「なかなか難しいよね」「そんなに簡単じゃない」「自分には無理」というおしゃべりに耳を傾け、うんうんうなずいてしまうから、「本当の気持ち」がわからなくなります。
自分の本当の気持ちに気づくのは自分しかありません。
そしてね、ここが大事なことですが、自分自身に問いかけていると、必ず必ず本当の思いはでてきます。
それが本質的な自分の捉え方です。
でも、問いかけないと無理なんです。
ちゃんと自分に向き合わないと無理なのです。
一回では答えは返ってきません。
なぜなら、今まで合わせたことのないラジオの周波数と同じように、チャンネルがわからないから。
ここかな? ここらへんかな? と一生懸命、心の声に耳を傾けることが必要です。
「なぜ、こんなにそれを追い求めているのか」
「なぜ、それにこだわるのか」
その「なぜ、なぜ」を繰り返して、自分自身の声を傾聴する。
もし、その時でてきた思いがざわついたものでも否定しない。
「誰よりも優秀だと認められたい」ならそれでいいです。
その後、「なぜ?」という問いをしていきましょう。
最後にでてくるのが、「優秀だと認められると大切に思われるから」だったら、「大切にされたいために優秀になりたい」のだと理解できます。
そうだったら、「自分が周りを信じること」「自分が周りを大切に思うこと」から始めていく方が、幸せには近づけます。
「優秀になりたい」のと「大切にされる」はまた別の話なので。
ごちゃまぜにするからわからなくなるんですね。
人には基本的に競争心がありますから、いつしか競争に関心を奪われてしまい、「マウントを取ること」に夢中になってしまうこともあります。
本当は「大切にされたい」のが目的だったのに。
そして、人は自分がしていることが自分に返ってきますから、当然、大切にされない。
マウントを取りつづけたら、人に嫌われるでしょう。
「自分は優秀だ」という自負だけ大きく成長し続けます。
それは幸せでしょうか?
自分の思いは大切にしますが、自分の心の奥にあるものにもっと意識を向ける。
もし、幸せな人生を歩みたいなら、ぜひ、やってみてください。
自分の本当の思いを知るのは
〇自分自身に問い続けること
〇自分の心の声を傾聴すること
〇自分の感覚に意識的になること
これを日常化していく必要があります。
まずは、自分自身に問いかけてみてくださいね。
続きは次回に(^^)。
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あんじゅ
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