顔に似合わず(?)行きつけのバーというものがあります。博多に出たときなど、たまに寄らせていただくのですが、数日前も勉強会の帰りに立ち寄り、季節のカクテルを作っていただきました。
巨峰のカクテル。甘酸っぱさと皮のちょっとした渋みもアクセントになっており、女性も飲みやすそうな感じで、おいしくいただきました。葡萄は最近は年中見かけますが、やはりこの時期の味覚の一つですね。
医療の世界でもよく聞く名前です、葡萄。
葡萄はブドウ糖の語源となったそうです。熟した葡萄の果汁に沢山のブドウ糖が含まれていたためだとか。また、ブドウ球菌は光学顕微鏡で見ると葡萄の房のように見えることから名付けられたそうです。
薬膳では葡萄は以下のような食材とされています。
「甘:滋養強壮や痛み止め、毒消し作用」、
「酸:筋肉を引き締め、汗や尿の出過ぎを止める」、
「平:温めも冷やしもしない」
葡萄は気と血を補って疲労を回復し、息切れを改善し、筋肉を調整し、足腰を強くして、利尿作用でむくみを取るなどの効果があるとされています。
葡萄は果糖、ブドウ糖などの糖質が主成分です。ブドウ糖は医療用にも注射などで見かけます。体内ですばやくエネルギー源になるので疲労回復が早まり、疲れをとる作用があります。
また、カリウムなどのミネラルも含まれており、むくみの解消や高血圧予防、筋肉や神経伝達の調整に効果があります。カリウムは、干しぶどうにするとその量がさらに増えます。
葡萄は皮の部分も非常に有用で、黒い皮と赤い皮のぶどうには、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種であるアントシアニンやレスペラトールが含まれています。活性酸素を取り除き老化を防ぐアンチエイジング、視力回復や肝機能の向上、血液をキレイにする、血管を丈夫にするなどの効果が期待できます。
ただ、糖質はフルーツの中で多い方になるようなので、食べだすと止まらなくなりますが、一気にたくさん摂るのはあまり良くないでしょう。また、ドライフルーツになると糖質も大幅に増えるので、糖質制限、ダイエットの時は干し葡萄、レーズンは避けた方が無難。数粒~2分の1房程度で摂るようにしましょう。