金貨や銀貨などコインでは偽物(贋作)に注意することは常識中の常識。
今やコインの真正を保証するはずのスラブにも偽物があるのですが
日本では対応が十分とは言えません。
鑑定番号が認識されないスラブ入りコインをオークションで見つけたので
主催者に相談したところ非常に不愉快な思いをしたことさえあります。
一方、金地金については信用できる企業と取引していれば大丈夫・・・なはず。
しかし、国によっては信用できる企業を見つけることが困難なのかもしれません。
2024年5月28日、中国湖北省武漢市の中級裁判所は
2020年に発覚した80トンもの偽金地金を用いて200億元を騙し取った事件で
参照:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-07-16/QDJFNYT0AFBL01
金凰珠宝の経営者に無期懲役・全財産没収・政治的権利剥奪と判決を下しました。
参照:https://chinanews.jp/archives/18787
この金凰珠宝は地金商ではなく金宝飾品大手メーカーだそうですが
2010年に米国のナスダックに上場を果たしているそうです。
そのような企業でさえ信用できないとは・・・
ちなみに、偽金地金は金メッキを施した銅合金だったそうです。
比重検査をすれば偽物であると分かるはずですが
簡易金属成分分析、すなわち、蛍光X線分析では地金の表面の成分しか解析できません。
なお、80トンの金地金と言えばオーストラリアの中央銀行が保有する量に匹敵!
参照:https://lets-gold.net/chart_gallery/gold-holdings-rank.php
200億元と言えば1元20円として4000億円に相当!
いやはや、さすが中国、騙すスケールが物凄いです!!