オークションでの迷い所:裸コインを既に持っている場合に続く第3弾。
法定通貨を発行できるのは一国の政府のみ。
最近は様々な国がコレクターへの販売を目的としてコインを発行しています。
”モダン・コインは地金価値しかない”と断言するようなコインの本もありますが
国も強か、デザインに工夫を凝らし発行数を制限することにより
地金価値をはるかに上回るモダン・コインも見られるようになりました。
しかし、次のようなコインはいかがでしょうか?
PF69UC COOK ISLAND 500Dollars in Platinum 14.74g (Pt 0.999)
https://wwwn.auction-world.co/xpai/item.jsp?id=140906
世界初の世界周航に挑んだフェルディナンド・マゼランを記念するプラチナ貨ですが
マゼランはコインを発行したクック諸島と縁もゆかりもありません。
そもそも、マゼランは1480~1521年の人物であり
クック諸島が欧州人に発見されたのは1770年ですから。
Wikipediaによると、このクック諸島は販売用のモダン・コインを発行する常連であり
日本のハローキティや手塚治虫のコインも発行しているそうです。
それでは、地金価値程度の額で入札するか、ここがオークションの迷い所です。
自分は既にプラチナ地金を保有していて、しかも、最近の価格よりかなり安く購入したため
今更、現在の地金価値でプラチナ貨を落札するメリットがあるとは思えません。
その一方、マゼランこそ縁もゆかりもありませんが
クック諸島は英国君主を戴く立憲君主制ですからエリザベス2世とは縁があります。
しかも、発行数は1000枚と地金型コインとしては少なく
https://en.numista.com/catalogue/pieces71290.html
更に、PF69UCはNGCのセカンド・グレードです。
https://www.ngccoin.com/certlookup/4976418-005/69/
そして、海外ではPF68UCでも675ドル、円建手数料抜6万7500円相当。
https://auctions.stacksbowers.com/lots/view/3-23726/cook-islands
これはプラチナ1g5088円に相当します。
とすれば、せめて、プラチナ1g5000円くらいまで入札しても良いのでは・・・
と迷ってしまうのでした。
なお、オークションの結果は落札価格8万1000円
プラチナ1g6102円に相当し
オークション直前のプラチナ地金価格1g5397円を大きく超えました。
自分のように迷うことがない方が何人かはいたようです。