世界で最も額面が高いコインと言えば1兆マルク硬貨
Germany, 1923, 1 Billion Mark, 77g (Silver-plated Ni+Cu+Zn), 60mm, J-N28, NRI 90
表:プロイセン王国首相Heinrich Friedrich Karl vom Stein(在職1807〜1808年)
裏:Westfalenの紋章、額面1兆マルク(Billionは英語で10億、ドイツ語で1兆)
第一次世界大戦後、ハイパーインフレが生じたドイツで発行されました。
参照:Notgeld特集
それでは、現在でも実際に流通しているコインで最も価値が高いものは?
*地金型コインは除く
日本の500円硬貨と思いましたが、さにあらず・・・これ↓でした。
Switzerland, 1974, 5 Francs, 13.2g (Cu+Ni), KM40a, Numista Rarity Index 4
表:ウィリアム・テル 裏:スイスの国章と額面・年号
https://en.wikipedia.org/wiki/Coins_of_the_Swiss_francや
https://en.numista.com/catalogue/pieces195.htmlによると現在でも発行されています。
1スイス・フランの価値は円安により160〜170円ですので
5スイス・フランなら800〜850円に相当します。
このコインをどのように入手したかと言えば
2019年に開催された貨幣まつりで一袋にまとめられた外国コインの中にありました。
一袋700円でしたので、この5スイス・フラン1枚で元が取れたことになります。
その袋には、この↓ようなコインも含まれていました。
UK, 1998, 2 Pounds, 12g (Inner Cu+Ni, Outer Ni+Brass), KM994, NRI 4
表:英国女王エリザベス2世
裏:内円から外周に向け鉄器時代・産業革命・シリコンチップ・インターネットを象徴
https://en.numista.com/catalogue/pieces1324.htmlによると2015年まで発行され
https://en.wikipedia.org/wiki/Coins_of_the_pound_sterlingによれば現在でも使用できます。
1ポンドは180〜190円ですので、2ポンドなら360〜380円に相当。
2枚合わせて1160〜1230円の価値になるため
この2枚だけで460〜530円の得をしたことになります。
とはいえ、資産保全としては役に立たないでしょう。
なぜなら、外国コインを円に換金する所が地元にはないからです。
オークションに出品しても高値がつくことはなく、そもそも
稀少性なし・銀貨や金貨ではなし・・・オークションに出品することすらできないでしょう。
金・銀製品を地金価値程度で購入できたら得?でも指摘しましたが
資産保全において重要なことは安値で購入するだけではなく高値で売却できること。
すわなち、入口のみならず出口も重要なのです。
ということで、今回のコインは純然たる趣味のためのコインと言えます。