Catalog Number -, 95g (silver), 55mm, mintage ?, SP63

 

第一次世界大戦講和条約記念メダルの謎でもレポートした

1919年に締結されたヴェルサイユ条約を記念するメダル。

第一次世界大戦(1914〜1918年)の講和条約であり

日本は戦勝国の一つでしたので当時の日本造幣局で製造されました。

ほとんどが銅製であったため銀製は非常に稀少とされ

PCGSでは今回のメダルしか登録されていません(記事作成時)。

https://www.pcgsasia.com/valueview/

このメダルに出会うまで日本で製造されたアンティークメダルがあるとは知りませんでした。

海外ではそれなりに高くされていて非スラブ入でも700ユーロ(手数料抜)

https://www.numisbids.com/n.php?lot=5598&p=lot&sid=644

手数料15%・1ユーロ130円として円建手数料抜9万4279円相当でしたが

その価格を下回る額で国内オークションにおいて落札できました。

海外より国内での評価が低いという極めて意外な結果でした。
海外のコレクターは日本メダルに興味があるものの

日本のコレクターは日本メダルに興味が乏しいのかもしれません。

海外メダルは国内で高騰しているのですが:海外落札→国内出品が示すメダル国内高騰時代

 

表のデザイン

ヴェルサイユ宮殿と天女、そして、平和の象徴である鳩が描かれています。
天女が持っているものは勝利の象徴であるオリーブの枝葉と思われます。

 

裏のデザイン

戦勝国の国旗が描かれています。

中央に日本、1時方向から時計回りの順に米国・フランス・イタリア・英国。

この頃が大日本帝国として繁栄のピークだったと言えるかもしれません。

過去の栄光に固執するあまり初心を忘れてしまいます。

明治維新から始まる近代日本にとって外敵から祖国を守ることこそが課題でしたが

帝国主義を模倣して破滅に繋がる領土拡大に盲進するのでした。