Malta, 1972, 50 Liri, 30g (Au 0.917), KM18, mintage 16000

表:ネプチューン(ギリシア神話のポセイドンに相当) 裏:マルタ国時代の国章

 

これまでマルタ騎士団の銀貨を2枚紹介しましたが

マルタ騎士団の大型銀貨マルタ騎士団の大型銀貨、もう1枚

マルタの金貨は初めて紹介します。

手に持って鑑賞してみると、30gもある重量を感じつつ

地中海のど真ん中にある国が採用したネプチューンのデザインと

今は既に使用されていないマルタ国時代の国章に見とれてしまいます。

 

今更ですが、マルタ騎士団の説明は以前したものの、マルタの説明はありませんでした。

マルタとは地中海中央にあるマルタ島、および、近くにあるコミノ島・コゾ島を指します。

総面積は東京23区に相当するほどしかなく、今では世界で12番目に小さい国です。

これまで領有者が何度か変わっています。

1566~1798年:マルタ騎士団(マルタに拠点を移動する前は聖ヨハネ騎士団)

1798~1800年:フランス

1800~1964年:英国

1964~1974年:独立、英国女王を君主とするマルタ国

1974年~現在:共和制に移行、マルタ共和国

独立から8年後、共和制となる2年前である1972年に通貨単位Lira(複数形Liri)を採用。

それ以降、しばしば独自の金貨を発行するようになりましたが

今回の金貨は記念すべき第一弾に属する大型金貨に相当します。

なお、当時は英国女王を君主としていたため、Lira = Poundでもあり

金貨に書かれた額面は£(ポンド)M(マルタ)50となっています。