Catalog No. ?, 36.83g (Silver), 41mm, mintage ?

 

メダルはデザインの見映えが命です。

デザインの見映えが良いメダルを入手していたら、ほとんどが射撃祭記念メダルでした。

しかし、射撃祭記念メダル以外にもデザインの見映えが良いものはあります。

それが農業奨励メダル・・・農産物を品評会で競い、勝者に与えられるメダルです。

農業国であるフランスで多く発行されていたようです。

 

とは言え、日本では馴染みが少ないでしょう。

コレクターの数は多いほど換金しやすくて、資産的価値がありますから

そのような農業奨励メダルはないかと探していました。

その結果、見つけたのが

フランス皇帝ナポレオン3世(在位1852〜1870年)の農業奨励メダルです。

これなら、ナポレオン3世のコレクターも興味を示すでしょう。

 

表のデザイン

戴冠したナポレオン3世の肖像です。

銀貨とは比べ物にならないくらい立体的な造りになっています。

写真では、その立体感が十分伝わらないので、たいへん残念です。

 

なお、ナポレオン3世皇帝と書かれていますが

このメダルが発行された1875年には既に退位していて

第三共和政(1870〜1940年)の時代になっています。

 

裏のデザイン

極めて興味深いデザインです。

ブドウやムギなどからできたリース

頂点にはヘルメスの杖(caduceusとも呼ばれる):コインで紹介する真の(?)英雄

底部には刈取車(?)

1時方向からウマ・ヒツジ・ブタ・ウシ

が描かれています。

 

リースの内部の文字は読みにくいですが

ENCOURAGEMENT:奨励

AL'AGRICULTURE:農業の

1er PRIX:1等賞

16 MAI:5月16日

1876:1876年

と書かれています。