アワド王国の金貨を、もう1枚、持っていますので、紹介します。

 

Awadh, 1851, 1 Ashrafi, 11g (Gold), KM378, Numista Rarity Index 95, AU58

 

前回の金貨では2頭の獅子が魚の上に乗っていたのですが

今回の金貨では2頭の人魚、しかも、棍棒を持ちながら旗を支えています。

その間には王冠があり、天蓋のようなものが上に描かれています。

 

例によって、碑文は解読不能ですが、裏・中央下部・右に書かれているインド数字は解読できます。

1267、つまり、イスラム暦1267年(西暦1851年)発行を示しています。

 

前回の金貨より約30年以上後に発行されていますが、鋳造技術の進歩はなかったようです。

デザインも碑文も洗練されているようには見えませんので。

 

アワド藩国はインド北部の地方政権で

1818~1819年に王国として独立しましたが、1856年には英国に併合されました。

その結果、この金貨を発行したワージド・アリー・シャーが最後の国王となりました。

なお、王国を称していましたが、実質的には地方政権であったため、藩王国とも言うようです。