同じ言葉でも異なる意味で使用していると話が噛み合いません。
ですので、まずは言葉を定義しましょう。
その前に例を上げます、土地を購入したとしましょう、その目的が
駐車場などを作り経済活動を行い利益を得る→投資
*価格が上がった土地の売却で利益を得ることも可能
経済活動は行わず高値となったら売却し利益を得る→投機
経済活動は行わず売却するつもりもないが現金が必要となれば売却→資産保全
単に土地が欲しかった→趣味
つまり、自分は以下のように定義しています。
投資:経済活動で利益を得るために現金を費やすこと
*現物を取得していれば、売買差益も期待可
投機:売買差益を得るために現金を費やすこと
資産保全:換金できる実物を得るために現金を費やすこと
趣味:個人的な楽しみ・満足のために現金を費やすこと
それでは、コイン収集は?
コインを収集しているだけでは経済的な利益は出ないため投資とは言えないでしょう。
コイン商を営むつもりなら投資と言えますが。
一方、売買差益を得ることは可能なので投機と言うことはできます。
但し、売買差益を得る基本は安く仕入れて高く売ることですから
コインを割安で入手しただけでは投機として成功したことにはなりません。
投機として成功したと言えるのは入手した時の価格より十分な高値で売却できた時。
参照:オークションでの落札価格:将来、どこまで上がれば元が取れる?
例えば、こういう事例がありえます。
日本で人気がある海外コインは高値で売却しようと海外から持ち込まれる量が増えるでしょう。
つまり、国内への供給が増えます。
一方、オークションに何度も登場して落札されるコインでは所有者が増えていくため
これから落札しようとする者は新規参入者がいない限り減っていきます。
つまり、国内での需要が減ります。
供給が増え需要が減れば価格は下がっていきます。
特にコインの場合、オークションに何度も登場し稀少性が乏しいと認知されてしまうと
人気が下がり需要は益々減ることもあるでしょう。
その結果、このコインの相場は見る見るうちに下がっていきます。
このような局面で割安落札したと言っても当面の間は高値で売却できる機会がないため
投機目的では成功したと言えません。
コインの価値は下がることがありますが、贋作でもない限り、ゼロになることはないので
資産保全になりえます。
長期保有が前提ですし、何より、売却を迫られる時が来ないことが最善です。
そう意味で資産保全のためのコイン収集は経済的な保険と言えるでしょう。
保険はブラック・スワン(めったに起きない大惨事)に備えるものであり
保険があったとしてもブラック・スワンは来ない方が良いのです。
なお、資産保全として活用するには高値での入手を避ける必要があります。
コイン収集は趣味として楽しむこともできます。
かつては王侯貴族の趣味と言われたように財力が必要ですが
自分の財力に見合ったコイン収集を探求すれば一般市民でも趣味として楽しめるはずです。
PS
金地金価格が、とうとう6900円/gを突破、6909円/gです。
金貨も高値が続くでしょう・・・昔(と言っても1~2年前)、もっと金貨を入手すべきだった?