Richter618b, 31g (Silver), 43mm, mintage 200, SP63

 

Canton of Geneva:ジュネーヴ州の州都Geneva:ジュネーヴ

で開催された射撃祭の記念メダルです。

 

このメダルは発行数の記録が見つかり、わずか200枚だそうです。

グレード表記ですが

NGCではコインと同様MSなど、PCGSでは試鋳貨と同様SPになります。

なぜ、NGCとPCGSでメダルに対する鑑定表記が異なるのか、不思議ですね。

グレードよりデザインの見映えの方が重要ですが:メダルはデザインの見映えが命

 

表のデザイン

前回と前々回、国民よ!武器を取れ!というような

日本人にとっては少し物騒なことを訴えるメダルを紹介しました。

今回は敢えて穏やかな雰囲気を持つメダルを選びました。

当時のスイス、特に、ジュネーヴ辺りの家屋でしょうか?
国旗が掲揚されていますので、公的な施設なのかもしれません。
トーンの付き方が絶妙で、2本の旗の間から風景が明るく見えます。
 
なお、1881年が開催年、つまり、発行年なのですが、1856ともあります。
メダル上部に合併25周年と書かれているため、1856年に合併があったと推測されますが
ジュネーヴが何と合併したのかを調べても分かりませんでした。
 
2本の旗のうち、左の旗にジュネーヴの紋章が描かれていますので
右の旗に描かれている碇(いかり)は合併相手の紋章ではないかと思い、更に調べたところ
Canton of Ticino:ティチーノ州の都市Lugano:ルガーノにあるMelide:メリデ
しかし、ジュネーヴとメリデが合併した記録はありませんでした。
合併ではなく提携だったのかもしれません・・・以上、あくまで推測ですが。
 

裏のデザイン

ジュネーヴの紋章を支える交叉した2丁の銃と巨大な碇です。

射撃祭記念メダルですから、やはり、銃が登場します。

では、碇は?

スイスは海に面していない内陸国なのに、なぜ、碇が描かれているのでしょうか?

不思議ですよね・・・コインと同様、メダルにも謎があります。

参照:謎の再鋳貨、その1謎の再鋳貨、その2謎の羊金貨など

 

表のデザインの解説で碇は紋章ではないかと推測しましたが、他の可能性はないでしょうか?

ジュネーヴを守るため碇のごとく一歩も動かないぞ、という意気込みを表しているとか・・・

 

表のデザインのような穏やかな風景を守るため、裏のデザインのような強い意思を持っている

ということかもしれませんね。

 

PS

自分が持っているスイス射撃祭記念メダルの中でジュネーヴで発行されたものが最多です。

しばらく、ジュネーヴのメダルの紹介が続きます。