今回も大前提を示しておきます、念のため。
(I)コインを入手する安全な方法は信用できる相手から入手すること。
(II)素人による真贋の判定には限界がある。
さて、裸コインとはスラブに入っていないコインのことです。
*スラブ=鑑定されたコインを収容するプラスチック容器
通常、未鑑定ですので、スラブ入りコインより細心の注意が必要です。
コイン専門業者が主催するオークションでは特記事項がない限り真正品と保証しますので
裸コインでも贋作ではない・・・と信じられています。
但し、特記事項がある場合は要注意です。
参考品:真作ではなくレプリカ(複製品)
審議品:複数の鑑定人の鑑定によって真作の断定に至らず
今回も以下の手順はヤフオク!を想定しています。
1)出品者の”悪い・非常に悪い“および”どちらでもない”という評価のコメント内容を吟味
贋作を出品しておいて、その返品に応じないようであれば入札対象から除外します。
2)出品者の他の出品も閲覧
コインを専門に扱っているのなら、出品者にコインを観る眼があるのでは、と期待できます。
但し、扱っているコインの中で贋作の疑いがあれば、逆に、鑑定眼を期待できません。
3)出品コインの拡大像と真作コインの拡大像を比較
真作コインの写真はインターネットを介して
CoinsHome https://www.coinshome.net/en/welcome.htmなどから入手します。
なお、複数の真作コインと比較すべきです。
なぜなら、真作コインと思い選択したコインが真作であるという保証がないからです。
出品者が拡大像を提示していない場合は
”出品者へ質問”ボタンを押して拡大像を提示するように依頼します。
それでも拡大像を提示しない場合は比較できないわけですから入札を断念します。
また、比較に適さないピンボケの写真を提示している場合も入札を断念します。
こうしたことは出品者が入札者に対して配慮が欠けている現れでもあるので要注意です。
さて、比較すべき点は①デザイン②文字・数字です。
真作コインと比べて明らかに異なる点があれば贋作である可能性が高いとなります。
デザインよりも文字・数字の形やバランスで相違点を見つけやすい気がします。
但し、コインには年号・鋳造所によるvarieties(わずかな違い)があることがあります。
ですので、可能な限り同じ年号・同じ鋳造所の真作コインと比較します。
明らかな相違点だけではなくコインの贋作:情報収集で述べたように
デザインの精細な部分が維持されているか?
文字・数字の縁が鈍くなっていないか?
これらも検討します。
一見して贋作コインは
デザインが精緻でなく安っぽい
文字・数字の縁が鋭くなく丸っこい
という印象を受けることがあります。
なお、出品コインの摩耗が進んでいる場合は詳細な比較ができないので入札の対象外です。
そもそも、摩耗が進んでいるコインはコレクションの対象外でもあります。
以上の手順で贋作の疑いがあれば入札を断念するわけですが
贋作の疑いがないからといって真作であるとは断定できません。
素人が写真で比較しているだけですから。
必然的に入札するとしても高額な入札は避けるべきでしょう。
このように書くと
いっそのことヤフオク!で裸コインに入札するのはやめたら
と思う方も結構いるでしょう・・・ということは、どういうことか?
競合が少ない→落札価格が高値になりにくいというチャンスになります。