京都市交響楽団第688回定期演奏会の感想 ペドロ・アルフテル 辻彩奈 アルプス交響曲 |   kinuzabuの日々・・・

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京都市交響楽団第688回定期演奏会に行ってきた。会場は京都コンサートホール。2024年4月13日。



指揮者は、ペドロ・アルフテル
Vn独奏は、辻彩奈さん

曲目は
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番
R.シュトラウス:アルプス交響曲


今年度最初のプログラムは、プロコの協奏曲とR.シュトラウスの大曲。最初から今年にかける意気込みを感じる。大変期待して会場に赴いた。


前半は、プロコフィエフのVn協奏曲第3番。

テンポよくプロコの世界が広がる。辻さんは必死で指揮者についていくように見えるが、実際に出てくる音は、しっかりとした大きな音の独奏ヴァイオリンがオケと密接に絡み、精緻な音楽を構築していた。プロコらしいテンポ、リズムが好ましい。

極めて美しいプロコフィエフを聴けた。大満足。


ソリストアンコールあり。
スコット・ウィーラー:アイソレーション・ラグ~ギル・シャハムのために


後半はアルプス交響曲。舞台上は楽器でいっぱい。

出だしから遅めか。それでもしっかりR.シュトラウスの音楽。派手に鳴らす場面はもちろん京響の大迫力で力が入ってしまうが、小さな音の繊細さも隅々に行き渡って、思わずうなってしまう。オケの各パートのトップの実力が十二分に発揮され、極めて美しい。

最後のトランペットなんて、もう聴いていて涙腺が緩むことよ。

指揮は、テンポ遅めで指示も的確、しっかり京響をまとめてすばらしい音を引き出していく。この壮大な大曲を強く心に刻み付ける巨大な音楽を作り上げていた。

曲が終わって最後の音が消えても、会場はシーンと静まり、指揮者が指揮棒をゆっくりおろして、力を緩めてコンマスの方を向いてから盛大な拍手。いや聴衆もすばらしいというか、それだけものすごい演奏だったということだろう。


ということで、大変なものを聴かせてもらった。曲の間中体に力が入っていたのか、終わってから膝がガクガクだった。今年度最初の演奏会から京響は飛ばすなあ。今年度も期待大だ。