ヴィットリオ・グリゴーロ テノールリサイタルの感想 フェスティバルホール 2021年6月27日 |   kinuzabuの日々・・・

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ヴィットリオ・グリゴーロ テノールリサイタル、大阪公演に行ってきた。会場はフェスティバルホール。2021年6月27日。

 

 

曲目は以下

 

 

歌の間のところどころにピアノ独奏が入る。

 

 

舞台が明るくなったけど客席も明るい中で、グリゴーロが舞台に現れ舞台のいろんなところで派手な挨拶をして会場を盛り上げていた。客席の照明を落とさなかったのは、グリゴーロが観客を見て自信を盛り上げたかったからに違いない。

 

やがて客席の照明も落とされて、歌に入った。

 

 

最初のドニゼッティから全開。ふくよかで響きわたる声に圧倒された。音響はいいとはいえ広いフェスティバルホールでこれかよ。すごい!

 

どの歌もオペラなので、そのシーンに合わせて気持ちや雰囲気を声と体の動きで示しながら歌う。その真摯な姿に心打たれた。

 

「女心の歌」なんて、明るく能天気に、一度舞台に下がった後にまた戻ってきたり。サービス満点。

 

個人的には、『トロヴァトーレ』のカヴァレッタとか、『ホフマン物語』のクラインザックの歌に特に痺れた。明るいものは存分に楽しめた。一方で『トスカ』とか暗めの歌は芸のせいか、もっと声を聴きたかったなと思った。

 

 

アンコールは二曲あった。

ヴェルディ:オペラ『椿姫』より「乾杯の歌」
ドメニコ・モドゥーニョ:ヴォラーレ

乾杯の歌(アルフレードのバートだけ)はよかったねえ。伸びる歌声がすばらしい。聴衆とのコミュニケーションもしっかりやって、とても楽しいアンコールだった。

 

 

いいテノールを聴けて良かった。劇に入り込む姿勢も大変好感を持った。この人でオペラを是非とも聴きたい。またの来日を期待している。