ワーグナー楽劇≪ラインの黄金≫ ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン サントリーホール  |   kinuzabuの日々・・・

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東京のサントリーホールで、ティーレマン指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ドレスデン)の演奏による、ワーグナー作曲の楽劇≪ラインの黄金≫の公演があるというので行ってきた。公演日は2016年11月20日。

 

指揮者もオケも大好きだし、歌手陣も大変豪華で、とても期待して東京まで足を運んだ。

 

 

でも、公演の最初の音を聴いたときから?と思った。音が来ている気がしない。最初オケが本気を出してないのかと思った。それでも、遠くで鳴っている音が漏れて聴こえるような最悪な音響が続いて、席のせいかもと思うようになった。ちなみに席は2階中央10列目。

 

こんな劣悪な環境で、演奏に集中できなかったが、指揮の呼吸の深さ、オケの美しさ、歌手の偉大さはわかった。

 

指揮は、変にテンポを揺らすことなく、素直にゆったりとたうたうように流れ、オケは最弱音はわからなかったけれど、最強音では金管、木管が美しく、安心して聴くことができた。

 

そして最高の歌手陣。歌はオケよりよく聞こえたのでまだよかった。歌手は全員素晴らしくて隙がなく、中でもアルベリヒを歌ったアルベルト・ドーメンが悪役らしい雰囲気を醸し出していたと思う。

 

ただ、歌手は舞台奥に設けられた仮設舞台の上で演技付き歌うので、もっと前で歌ってほしかった。

 

仮設舞台上の演出は、まああってもなくていいようなもので、大阪でいえば、いずみホールのホールオペラを思い浮かべてくれたいいと思う。


いい演奏であったのは間違いないけれど、座席の音響が悪くて本来の雰囲気を味わうことができなかったはずで、大変もったいないことをしたと思った。サントリーホールも舞台に近いところに行かないと音響が期待できない類のホールなんだな。

 

サントリーホールに行ったのは4回目ぐらいだと思うが、これまではLCとかもっと舞台に近い席に座った記憶がある。また、わざわざ東京までいくならオペラを見るから、東京文化会館や新国立劇場の経験はそれなりにあるけど、サントリーホールに行く回数が少ないのも仕方ない。

 

それにしてもなあ、残念だ。次にサントリーホールに行くことがあれば、座席選びは慎重にしたいと思う。