野田岩でうな重を食す | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記

こんにちは、古布リメイク・デザイナー あきやま幾代です。


東京タワーに登ろうと出掛けた事がきっかけで
自分のちょっとしたルーツを意識した一日を過ごしました。

食べ物の占める興味と好奇心は外出の大事な課題です。

この日は、東京タワーで夕食を採るなら・・・そう「野田岩」 のうな重に決まり!
この店舗の直ぐ近くに住んでおり、父親に連れて行ってもらった思い出が
鮮やかに記憶に残っています。

随分前ですが グルメ番組で取り上げられたこのお店が
メディアの影響力の凄さで現在は「芸能人御用達の店」になっているらしい。

六本木・ヒルズが建って、自分達の子供の頃通い慣れた麻布十番が
同じく「芸能人行きつけの店」ばかりで取り上げられた時も
寂し~い気持ちになりました。
思い出がメディアのものに従属していくような気がしたのは、仕方ありません。


さて、これは「いいから、美味いもんを喰って来い!」
亡き父が言っているのかもしれないと
「サンデー毎日」の友と一緒にうな重を味わいに行きました。

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ドーンと「野田岩の」うな重です。

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お重の蓋の絵が素敵です!
雨傘に隠れた着物美人の後姿が”粋” です!

(この日に観た映画「ハラがコレなんで」で、度々いう台詞が”粋だねぇ・・・!” でして)

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残念ながら予約は築7~8年という別館でしたが、
それでもこの重厚感ある扉です。
そして、暖簾の重みを感じます・・・

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うな重の味はそれはそれは、柔らかく上品でした。
箸袋に書かれた文章に目が行きます・・・

数日前から摂取食品管理表を付けていることもあって
お吸い物の肝は少しだけにしました。

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東京タワーの坂を下りた歩道橋から雪がちらつく中
老舗「野田岩」の本館を写しました。

子供の頃から見慣れた店構えです。

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満足した食事の後は、雪の中 当時は森元通り(現在は東麻布商店街)
と呼ばれた商店街を抜けて、狸穴公園を過ぎ、法務局を過ぎ
「日進」ビル(当時はハイカラな大型ミート・ショップでした。)の前を通り、
麻布十番駅からメトロで家路に就きました。


このエリアで育った私、文化服装学院へ通う4年間は
麻布十番からバスで大きな荷物(設計板・トルソーなど)を抱えて
乗り込んでいました。
疲れて居眠りをしていてバス停に着いてから運転手さんに
起こされた事もありました・・・

好きな事が職業に繫がっているのは幸せな事だと思っています。
当時、志を立てた自分を育んでくれた環境に触れ、感傷に浸って参りました。



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