2020年東京オリンピック招致が決定した。それはそれで色々な前向きな意味や効果があるのであろう。
しかし、東日本大震災の復旧、復興もままならない現状、特に福島原発事故の終息が全く見えない状況で、「オールニッポン」などと浮かれていて良いものであろうか。東京を中心にした一部の浮かれ事となっているのではないだろうか。
被災地域や被災者にとって未だに日々の生活に不安がある中で、「どこか他所の国の話」と思われているのではないだろうか。
招致が決定された以上、反対しにくくなってしまった”喜ぶべきもの”とされてしまう「東京オリンピック」の陰に、多くの我国の負の部分、真に早期投資を必要とする被災地や被災者、国民の総意を継続して注がねばならない大震災・・・が声を大にして叫んではいけないもののようになってしまうことを恐れる。
総理の「福島についてお案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろこれまで及ぼしたことはなく、今後とも及ぼすことはありません。」との発言は、我国では聞いたこともない内容であり、余りにもその場凌ぎの子供じみた嘘としか聞こえない。総理が保証しても、放射能は地水空に蔓延しているのである。
東京の隣接県では、正に現時点でも放射能汚染物の処理で、国・県・市と揉めているという、東京の直ぐ隣でである。
徐々に国民を浮かれさせ、真に大事な問題から眼を遠ざけさせようとする恐ろしい力を感じざるを得ない。