小さな子どもだと、両手で抱えるのが一杯一杯なほどの、大きな木のトラックのおもちゃ。
この「トラックつみき」も、カツラ材をたくさん使うために早い段階で生産終了にしてしまった商品の一つです。
あまり一般には知られていないと思いますが、まず、日本は先進国の中で国土に対する森林率がほぼナンバーワンであるということ(1〜2位は多分北欧の国)。
もう一つは森林は多いのですが、広葉樹は成長が遅いため、一時期乱伐されたためもあって木材として使える広葉樹が少なく、成長の早い植林された人工林の針葉樹ばかりになってしまっていること。
けやきなどはまだそれでも製材されて流通がありますが、昔は多かったブナも今ではほとんどが輸入のビーチ材になっているなど、国産の広葉樹はとても貴重品になってしまいました。
このカツラ材も、手に入りにくくなった国産広葉樹の一つです。
弊社ではカツラの木で作ったおもちゃが主流ですが、50年前は豊富にあったカツラ材も20年くらい前には入手困難になり、カツラの木のおもちゃは作れなくなっています。
カツラは広葉樹の中ではかなり軽くて加工もしやすい木材です。
でもなぜか、カツラ材でおもちゃを作っているメーカーは他にほとんどないようです。。
うちの木のおもちゃは、ボリュームのある大きなものが多いです。
グッドデザインの汽車つみきは50cm近くありますし、このトラックつみきも36cmと、かなりの大きさです。
車輪の軸も木製で(軸はカラカラ回るように金属の軸を使ってるメーカーが多いです)、子どもがちょっと一生懸命に、ゴロゴロと抵抗感を感じながら押し遊びができるように作っています。
そのほうが「押して遊ぶ」楽しさを感じられるからです。
荷物(つみき)を取り外すと大きな平らな面ができるので、座って跨って遊べます。
子どもが楽しく遊べる要素がいっぱい詰まったおもちゃです。
これで30年近く経っているのですが、昭和レトロな古臭さは全くないし、むしろ新しくさえ感じられます。
カツラ材は経年変化で飴色に濃くなっていくのが特徴で、自分では「経年美化」と呼んでいますがエイジングで深みが増していくために、観賞用のインテリアトイとしても楽しんでもらえます。
実際、大人の方が自分用に購入するケースも多いです。
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