私が今、ひとりぼっちというわけではなく、今は対人関係が良い状態だけれど、過去に未熟さなどのせいで「何もかもうまくいかない経験」があり、未だにさみしさを感じることがあるので、気になったから読んだ。
作者は大学の先生で、「大学の先生というのは授業や研究以外にも、雑務に追われてなかなかひとりの時間が持てず、「ひとりになる時間も必要だ」」という気持ちで書いた本。「よりよく孤独でいるためには」というコツを書いている。例えば「理解者が必要だ」など、「よりよく孤独でいるため」のレッスン。
自分としては、「自分から望んでひとりぼっちになるなら、贅沢ではないか?「好んで孤独になっているわけじゃないのに、孤独になってしまった人」はこの本で満足できない」ように感じた。自分で「理解者を作ろう」と思ったら、容易に理解者が作れるなら、苦労はしない。
「自分から望んでひとりぼっちになる人というのは、精神的に楽ではないか?もっと困っている人向けの本が良い」と思った。
本の記述では一応「望まずにひとりになった人」も読者対象に含んでいるけれど、全体的な内容的に完全に、「望んでひとりになっている人」向けの本。そういう人の指南書としては良いのではないか?
自分でできる簡単なカウンセリング「フォーカシング」にも少し触れてあって、自分はフォーカシングはこの本で初めて知ったので、そこは良かった。