マングースとハブ | Rockives

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1)洋楽コンサートのレポート、感想などなど。

”今日”は2024年9月4日、水曜日です。

 

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 猛毒の蛇、ハブを退治するためという理由で輸入されたマングースが逆に自然の生態系を破壊するということで駆除され始めて、その駆除が完了したというニュースが昨今の新聞やTVで取り上げられています。

 

 ハブという猛毒の蛇、中部地方に住んでた私はマムシはしょっちゅう目にしましたが、ハブは動物園でしか見たことはありませんでした。

 

 同じ毒蛇でもマムシとハブはその毒性が違うらしくって「ハブにかまれたら一巻の終わりだよ」って聞かされていました。

 

 ’80年代の中ごろ、勤めていた会社の慰安旅行で沖縄に行ったとき、出かける前に知人から「ハブに気をつけるんだよ」って盛んに注意されました。

 

 でもまあ会社の慰安旅行で回る範囲ですからハブは全く目にしませんでした。

 

 有名な国際通りあたりにハブが現れたらそれこそ驚きですものね。

 

 むしろ国際通り辺りでは”夜の超”がいっぱい舞っててそちらの方が追い払うのに大変だったかもしれません。

 

 さてマングースの話、上に書いた会社の慰安旅行にはツアーですから「マングースとハブの決闘」を見学するコースも含まれていました。

 

 でも私は昔からあの手の見世物は苦手ですから会場の外でウロウロしながらおみやげコーナーを眺めていました。

 

 結構高額な”ハブ酒”とかが並んでましたけど、正直、見てるだけで気持ち悪かったです、業者の方ゴメンナサイ。

 

 ハブ退治にマングースが導入されたのが’70年代後半ですから話題性もあったんでしょう、とにかくすごい人だかりでした。

 

 そしてあれから約30年、思った以上にハブの駆除が進まないし、むしろ沖縄方面の固有種というか天然記念物の生き物がマングースに襲われて絶滅寸前になりました。

 

 そこで政府は今度はあわててそのマングースの駆除に踏み切りました。

 

 マングースにしてみればいい迷惑ですよね、最初はチヤホヤされてたのに今度は邪魔者扱い、「俺たちだって最初のころはハブを食べてたけど、だんだん飽きてくるよ、たまには別のものだって食べたくなるさ」って感じでしょうか。

 

 人間だってそうでしょ、「今日のカレーは美味しいな」で次の晩もまたカレーだったら「ちょっと!?」って思いませんか。

 

 で、3日目の晩には「今日は工夫してインディアンよ」とかなんとか言って同じカレー味のスパゲティ料理だったらさすがに参りますよね(ただ正直言って私はそういう贅沢は言いません、毎日おいしくいただいています)。

 

 たぶんマングースも同じ気分だったんでしょう、「ハブばっかりじゃ飽きちゃった、たまには美味しいもの食べたいな」、そこに現れたのがアマミノクロウサギ、それまで島にそういった”獣”系の生き物がいなかったせいもあって警戒感なって全くナシ、おかげで襲われ食べられ続け以前の2割程度に減少したんだそうです。

 

 慌てた政府環境省(以前は環境庁)がマングースの駆除に乗り出したわけですけど、そのマングースの悲痛な叫び声が聞こえてきそう。

 

 「こんな知らない土地に無理やり連れてこられて、俺たちだって”生き物”なんだけどなァ。」。

 

 ところで当初この政策を推し進めた政府環境省(以前は環境庁)のお役人、はじめのころはそこそこ成果(ハブ退治ということ)も出してたようなので、省内での評価も上がってきっと大出世を遂げたんでしょうね。

 

 でも今回のこういう事態に関しては全く無関心だと思います、だってその人は全く別の部署に異動してるでしょうから。

 

 彼等はせいぜい1~2年、長くても3年ほどで別の部署に異動しますから、その時々の政策(国民の税金が使われます)だけがものを言うんです、あとの尻拭いはその時の担当者にやらせればいいだろ、って考えなんですよね。

 

 当時の新聞もTVもこの”マングースによるハブ退治”を礼賛して報道してた記憶があります。

 

 太平洋戦争中に大本営発表をそのままタレ流していた新聞、TVと言ったマスコミ、この「マングース vs. ハブ」の件に関しても同じことだったと思います。

 

 とにかくかわいそうなのはマングース!。

 

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 ご覧いただきありがとうございました。