ドイツは4回ほど行きました。ただ、あまり楽しかった思い出は残っていません。なぜならば英国から帰国して再就職をした後に早稲田大学の留学生で日本語を勉強をしに来ていたドイツ人女性とつきあうようになったため、冬休みをとって急遽東京ーフランクフルト間の往復格安航空券を使って彼女の実家を訪ねたからです。


つきあって1年経ったくらいの頃でしょうか、ドイツ巡りの旅を二人でしようよと言うから楽しみにして「地球の歩き方ドイツ編」なんて本まで購入して準備をしていました。約二週間の旅だったので行ければ「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台であるオーストリアのザルツブルグまで足を伸ばせたら良いなぁなんて期待に胸を膨らませていたのです。しかし現実は期待を大きくやぶりました。


フランクフルト空港には彼女と彼女のお母さんが車で迎えに来てくれていました。ありがたいなと思ったのですが、彼女の当初の話ではフランクフルトの空港からそれほど遠くない距離に実家があると言っていたのですが、なんと車で二時間半も離れた村で、家の周囲には店などほとんど無い場所でした。


僕は彼女の両親に挨拶をしましたがほとんどコミュニケーションがとれませんでした。なぜなら英語が分からないので、どうにもこうにも言葉が通じません。そんな環境の中で3日間が過ぎました。当初、ドイツの国内をめぐる旅をするという事で彼女と約束していたのに、彼女は全くそのそぶりも見せません。思い切って「どうして約束していたライン川に沿っての旅に出ないの?」と聞くと「お金が無いんだよ。」と言い出してきました。僕は職があるので、給料もあるし休暇ももらってきているからせっかくのドイツで君の実家だけで過ごすのは嫌だと伝えると、ぷいと怒って黙りこんでしまったのです。どうにもなりませんでした。一週間もその家の中でご飯食べて、外へ散歩するだけの休暇では面白くもなんともありません。東京で良く彼女と同じ時期に留学に来ていたドイツ人の友達が訪ねて着てくれた時には

もう「国際救助隊」が来てくれたくらいに思ったものです。


彼らが来てくれて、ようやくボンや他の町を訪ねることができました。せっかくのドイツに来て、幽閉状態ではかわいそうだと思ってくれたのでしょう。ボンではベートーベンハウスなど観光地も見られて本当に有意義な時間を過ごせました。ドイツの印象は、工業などは発達しているけどファッションやデザイン性にはフランス、イタリアなどには太刀打ちできないくらい劣っているような気がしました。


また、買い物へ「カウフハウス=百貨店」に行った時のことです。沢山の商品が並んでいて、僕は冬物の暖かそうなジャンパーを購入しようとした時です。レジに行くと金髪の女性社員がいて、向かいのレジの金髪の女性社員とおしゃべりをしていました。僕は商品を差し出すと、一応受け取ってはくれましたが、ひきつづきおしゃべりの継続です。ちょっとムカっとした顔をしましたが、そんなこと気にしません。「ごぼん!」とわざとらしく咳をしてみました。ようやく嫌々ながらレジを打ち込み、商品を大きなコンビニ袋に入れてくれて手渡してくれました。それも向かいの同僚社員に話をしながらです。「ありがとうございました。」なんて言葉はありませんでした。これがドイツでは普通らしいです。これじゃあ売り上げなんかあがるわけがないと思いましたね。