「ガロ・ファースト」 ガロ | ojigimajinの音楽大好き!

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ギター、ベース、キーボードを演奏し、作詩・作曲・編曲そして歌も歌います。 ネコ好きでアゲハ蝶の飼育が趣味です。

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私を音楽の世界に引きずり込んだアルバム。 あまりに聴きすぎて 写真のレコードは2枚目である。

録音は1971年6~8月。 堀内 護氏がD-45を買ったのが同年であるが 何月だか分からないので このアルバムでは45を使用していない可能生がある。 なぜか? このアルバムを聴いても
45サウンドだと言える音に出会えないからだ。 録音はあの名人 吉野 金次氏であることから、
もし45を使用していたら あの音が伝わらないわけがないと思う。

さて全10曲 「暗い部屋」1曲を除いて ほとんどが3分半くらいの曲である。やはり当時はラジオ
でかかる事がヒットへの道筋であったので 当然と言えば当然なのだが、今聴くと短く感じる。

まず サウンドであるが 非常にシンプルである。 楽器がまず少ない 余計な楽器を入れずに必要最低限の楽器で完成している所が ガロのキャラクターのあるコーラスを生かしている。

ドラムやベースの音も ほとんど何も加工しておらず そのままライブでやっても同じサウンドに出来る気がする。 あのロッドスチュワート 率いる スモールフェイセス のベース テツ山内が6曲
山内てつお 名義でベースを弾いている。多分プロデューサーのミッキーカーチスのからみで参加したのだろう。

ストリングスアレンジは 私の尊敬する 東海林 修氏である。大げさでなく実にコンパクトで非常に
効果的なセンスの良いヴァイオリンのラインが美しい。

全編にわたり 生ギターが存在感を示し、シンプルなリズムとともにコーラスと上手く調和している。

B1の「暗い部屋」は今では珍しくなくなったが 日本で初めてドロップDチューニングで録音された
楽曲ではなかろうか。6分11秒 と言う長さもあって 彼らがお手本としていた C.S.&N.の
「青い目のジュディー」のオマージュと言われている。

軽快で爽やかな「一人で行くさ」とコマーシャルに何度も使われた名曲「地球はメリーゴーランド」は
トミーこと日高富明氏の作曲だが デビューシングル「たんぽぽ」はじめ ほとんどの曲を書いている
堀内 護氏の才能は飛びぬけている。 ガロ解散後 日高氏も「彼の作る曲は大好きだ」と公言していた。

とにかく このアルバムは思い入れが強すぎて 何と表現すればよいのか言葉が見つからない。
ガロの全アルバム中 ダントツで 1番 良いアルバムとしか表現できない。 まだ「学生街の喫茶店」
のヒットと言う お金の匂いが全くしない 純粋に 音楽だけで 勝負しているアルバムなのだ。