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11月25日(木曜日)

 おはようございます。

 起動させっぱなしでした。
 Webを読みに行くのは時間がかかりますが、他は問題ないかな。

 空全体に薄い雲がかかっています。

「療育」という言葉について ほしの会でのアンケートから おめめどう関連

 11月21日(日曜日)に行われた

ほしの会設立5周年記念講演会

『自閉症・発達障害の人たちの居心地の良い暮らしのために』

のハルヤンネさん、syunさんの話や、シンポジウム、展示についてのアンケート結果がハルヤンネさんのブログにアップされてますね。いずれも面白いです。

ほしの会のアンケート(ハルヤンネさんの話)

ほしの会のアンケート(syunさんの話)

ほしの会のアンケート(シンポジウムについて)

ほしの会のアンケート(展示販売について)

 肯定的な意見が多い中、syunさんの話のところで、少し否定的(?)と見える感想がいくつかあります。今日は少し元気なので、解説をつけてみたくなりました。(って、誰もそんなこと頼んでないって・・・)

 例えばこんな感想。

・療育は必要だと思います(個人的には) 療育に携わって実際に伸びていったお子さんたくさんいます

 これは、後ろにある感想を読んでみると「療育は必要ない」という言葉があっただろうと考えられます。これはショックな人にはショックな言葉だろうなあ、と思います。で、反論してはる感じかな。

 私自身は、実践するにあたって、たぶん肢体不自由特別支援学校にいた途中くらいから「療育(治療教育)」という考え方はしなくなってきたなあ、と思います。つまり「病気を治して教育する」という考え方ね。たいていの障害は「そうであるだけ」のことだし、「そうでありながらどう社会参加していくか」というだけの話だと思ったし。

 でも私は「療育」という言葉はやりとりする相手が使えば別に否定することなく使って来ました。

 だいたい「障害のある子への教育」という意味で「療育」という言葉を使うことも多いし、世の中には「療育センター」とかいう名前のところも多いし。いちいち否定してたらややっこしくて仕方ないし。

 syunさんが「療育は必要ない」と言ったとしても、それは「何もしなくていい」と言ったわけではないことは確実です。後ろの感想にも「環境を変える方が先」というのも出てきますし。だいたいおめめどうは自閉症の人に何とかわかってもらおう、表現してもらおう、という品物のあれこれを売っているわけだし、「あの手この手」を使うことを否定するはずは無い。

 「あの手この手」で環境を整えた上での普通の「生活」だし、普通の「教育」なんですよね。もちろん「だから誰もが普通学級で!」という話では無い。もちろんできる人はやりゃあいいんですけど。

 世の中には「何もしなくていい」と主張される(あるいはそうとられるような言葉を出す)方はおられましたし、今もおられるかもしれません。例えば

鉄腕アトムと晋平君

 この著者は、この本を読む限り「何もしなくていい」ととられるような主張をされています。(まあ「いい集団を作る」とは書いておられますが、具体的にどうしたらいいかは書いておられない)

 そして、ここに出てくるお母さんはなかなかいい関わりをしておられるのにご自分の「何もしなくていい」という主張に強引に持って行こうとされているように思えます。

 syunさんや、ハルヤンネさんの主張は、そのようなものとは全然違うのですよね。

 スケジュールやカレンダー、わかる手だて、表現する手だてを整える。で、今できる力でできることをやっていく。もちろんそうやった結果「わかること」や「できること」が増えていくように見えることもあるわけですが。それは「治療」のせいじゃなくて環境を整えたからにすぎないわけです。

 ふ~む、全然解説にならないかなあ・・・





ルポ貧困大国アメリカⅡ 堤未果著

 図書館で借りて来ました。

ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)/堤 未果

¥756
Amazon.co.jp

 プロローグは2009年1月20日 オバマ大統領の就任式から。

第1章 公教育が借金地獄に変わる

 昔、アメリカと言えば子どもたちの独立心が強く、大学には奨学金で行って親に負担をかけない。あるいは軍に入ったら除隊後大学に入れるのだ、というような話を聞いていましたが。

「(ハーバードやダートマスなどのアイビーリーグ校は)これらの大学は学費と寮費だけで年間7万ドル(700万円)以上かかり、高い学力を持つ富裕層の学生が多く集まって来る。」

 700万!4年間で2800万!!

 奨学金という名前の学資ローンの最大手というか、ほとんで独占しているのがサリーメイという会社。

「2005年、サリーメイはフォーチュン誌の選ぶ全米トップ企業ランキングの第2位に躍り出る。」

 つまりそれだけ儲かっているということ。

「CEOであるロードがその年手にした報酬額は、4億5000万ドル(450億円)だった。」

 いくらなんでもそれは取り過ぎやろ。サンデル教授が日本に来た時に東大で「イチローの年俸は適正か?」というテーマで議論していたけど、2010年で32億円。これもすごい額だけど、その十倍以上!

「彼女の借り入れている学資ローンの利子が、3.4%から8.5%に調整されるという。契約時には固定金利だったものが変動するのはおかしいとイドナはすぐに返信したが、返ってきたメールには『拒否した場合、ローンの残高をただちに払うこと。払わなければ債務不履行とみなす』と書いてあった。」

 こわーー。利子を勝手に上げられる・・・

 2007年、上院健康教育労働年金委員会のエドワード・ケネディ委員長の実態調査のサリーメイならびに同業界の大手テルネット社に送った通知書にあった社員に指示されていたという内容。(一部)

・借り手の配偶者に対し、払わなければ刑務所行きになると言って脅すこと。
・借り手が自然災害などで家を失った際には、直ちにそのローンを債務不履行にし、残高には追加延滞金を加算する。借り手の税還付金や給与の差し押さえを実行すること。
・借り手が諸事情による支払いの再交渉を求めても応じないこと。
・自社内に、借り手に対して正しい情報を与えた社員がいれば、直ちに解雇すること。
・借り手からローン状況についての問い合わせがあった際は、正確に答える代わりに電話を「たらいまわし」にすること。

 う~ん、とちさこあつまささんのところとはだいぶ違いますね。

金融で貧困はなくせるか~アメリカの底辺と向き合う日本人~枋迫篤昌(とちさこあつまさ)

 しかし、現在の日本と同じで学資ローンを受けて大学に行ったところで就職があるとは限らないようです。

「『借りなければ良かったと思いますか?』という私の問いに、カーティスはしばらく考えてからこう答えた。
『わからないんです。借りないという選択肢がそもそも存在したのかどうかが。
 テレビを見ていると、どんどん不安になるんです。この国で学位がなければどうなるか、今よりも下層に転落し、チェーンの飲食店や量販店、工場などで時給5ドルの職につくしかない。
 そうなったら最後、生涯そこから抜け出せなくなる。だからどんなに借金を重ねても、それがワーキングプアにならないための投資ならば、高くはないと思ってしまうんです。』
 子どもたちにとっての教育が、将来への希望ではなく恐怖や強迫観念に変わる時、彼らの不安はある種の業界にとって、有益なビジネスチャンスになる。」

 で、結局学位を取ってもワーキングプアなままなわけですが。

 息子が大学へ行く時奨学金を申請する時「とにかく金利がつくのはやめておけ」と言い、何とかつかないのと、給付のを取れたことはラッキーでした。日本はまだそういうのがあるだけましなのか。

 後、年金・医療(保険)・刑務所の問題などが書かれています。

 返却時間になってしまったので、ここまで。