改稿の言い訳 | 『Go ahead,Make my day ! 』

『Go ahead,Make my day ! 』

【オリジナルのハードボイルド小説(?)と創作に関する無駄口。ときどき音楽についても】

 

できれば、というか是非直したい自分の文章上のクセのひとつに、やたらと饒舌な説明(または描写)が多い、というのがあるのですが。

これには大きく分けて2つのパターンがあって、一つは説明(描写)そのものが無意味に長い場合と、もう一つはその場面で説明(描写)しておく必要性がないのに書いてしまっている場合です。

いずれにしても、これは私が文章をとにかく書いてから削るタイプではなくて、書いたものにどんどん加筆していくというスタイルだから起こることなのですが。

したがって筆が乗ってきて書きすぎるというよりも、「あ、コレ書いとかないと」とか「コレだけじゃ意味が伝わらないんじゃ?」という感じの書き足しが、あとになって読み返すと文章をクドクしてしまっているのですね。


もちろん、説明的な文章というのがすべて悪いというわけでもなくて、特にミステリの場合はプロット(トリックを含む)を構成する要素については過不足なく説明をしておかないといけないのですが。

要は、それをどこでどれくらいの割合でストーリーの流れの邪魔にならないようにやるか、という構成力の問題ということになるのでしょうね。

プロの作品ではさすがにプロットについて「……それを今頃言うか?」という後手後手の説明を散見することはありませんが、キャラクター付けについては時折、途中で「えっ!? そんな人だったの?」ということはあります。

個人的にそういうのが嫌いなので(砕けるで苦労したからというのもあるけど)、どうしても冒頭の早い段階で書いてしまおうとしてしまうのですよね。


あと、こういうのはある程度書いてしまってからバランス取りをしないと見えてこない部分もあるのですが、ブログ連載というのはこの全体のバランスというのを見るのにはとても不向きな形式で、各回の文章を読んでいる段階では「うーん、まあ、いいんじゃないの?」と思っていたことが、通して読むとすごく頭でっかちになっていたりするのです。


よく来ていただいている方は(ひょっとしたら)お気づきだと思いますが、先ごろからスタートさせた「チョイ不良探偵、街を行く」の掲載済みの分(第1章)が【小説(ボツバージョン)】というカテに移動しております。

私の場合、書いた分だけアップするとは別に、作品は基本的には「章」で分けることを念頭に書いているのですが。

これもアップした分をまとめてみようと思い(余談ですが連載モノの各回のラストって微妙に次の回の出だしと温度差がありますよね……)、第1回と2回をつないだところ。


なんだ、このバランスの悪さは!?


前半はやたらと饒舌な探偵の独白で占められているのに、後半はほとんどが会話文で進んでいるという体感時間の流れのおかしさ(これについては稿を改めて検討の予定)の食い違いもさることながら、物語の冒頭とは思えない説明セリフのオンパレード。

いや、恥ずかしいやら情けないやら……。


他にもキャラ立てがしっかりできていないような(というか、できていない)部分も見受けられたので、思い切って書き直すことにしました。(本日、第1章の大幅改稿版と第2章のちょっと改稿版をアップ)

第1章の前のバージョンについては反省の意味を含めて、ボツカテに残しておきます。どこがどう違うのか、あるいはどう変わっていないのか、興味のある方はご覧になって笑ってやってくださいな。