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ゲイが語る映画の感想とクローズドゲイの日常

映画の感想が主ですが、たまにゲイアプリでの出会い報告もやってます。その時は(ゲイ話題)と書きますので、ゲイに対して理解のない人には、そっとページを閉じてくださいね。

名作「市民ケーン」の誕生秘話を脚本家であるハーマン・J・マンキーウィッツの視点から描く作品。 

 

 

 

 

オーソンウェルズ監督・主演作品「市民ケーン」は名作と言われているが公開当時の評判はかなり悲惨なものだったらしいです。というのも、この作品で描かれているモデルが当時の新聞王である、ハーストによる上映妨害行為を行われていたからです。 そのため、多くの人が近づかないといった事態になっており、アカデミー賞も9部門をノミネートしていたにもかかわらず、脚本賞のみの受賞でした。 そんななかで、受賞をした脚本を手掛けていたマンキーウィッツ(通称マンク)の物語。

 

 

あまり詳しいことは分かりませんが、当時のアメリカでの風潮として、共産主義や社会主義と言うものは「悪の象徴」のように扱われており、その後も赤狩りといった作品検閲や製作者弾圧などハリウッドは困難の道をたどることになります。 そりゃ、ナチスが台頭したり、ロシア革命が起こったりしている時代ですから止む無しって感じでしょうけども。

 

 

そして、政治的な介入に関しても取り上げられています。もちろん「市民ケーン」が基になっているので、映画と言うものが一般人にどう影響を及ぼすのか?など心理的な影響も言及してます。まさしくナチスの方法もそうであったし、ハリウッドでの日本人の描き方など他国に関しての影響は過小できるけれども、自分たちの社会に関するものには口を出さざるを得ないみたいな自己欺瞞ではあるんですけども。

 

 

映画の作風が本当に「市民ケーン」そっくりなんです。 回想がどんどんと挟まれていくことや、白黒の世界観。そして、デジタル作品主流の中、必要ないであろうフィルムチェンジマーク。 芸が細かい。

 

 

あと個人的な奇遇ですが、昨日アップした「クレオパトラ」の監督、ジョゼフ・L・マンキーウィッツは彼の実弟だそうで、この作品の中にも登場します。

 

 

ケイリーオールドマンはどんな作品でもいい演技を見せてくれますね。 

 

 

 

もちろん「市民ケーン」は観ておいたほうが良い作品です。