
バンダイの食玩「ガンダムアーティファクト」第6弾の製作記一回目です。
初回はガンダムアーティファクトシリーズのおさらいと、第6弾のキット全体の紹介、全7種の各MSのランナーやパーツ構成についてレビューしていきます。
第6弾は4月6日に発売されたばかりの食玩キットで、今ならコンビニやスーパーなどの店頭にも並んでいます。
ガンダムアーティファクトについて
ガンダムアーティファクトは、バンダイ キャンディ事業部から発売されている「食玩(おもちゃ付きお菓子)」です。
最大の特徴は、モビルスーツ(MS)に対して「工業製品的解釈」という独自のアレンジを加えている点。
成形色は基本「ペールオレンジ(肌色)」となっており、昔懐かしいガレージキットやレジンキャストキットを彷彿とさせる、非常にマニアックで所有欲をくすぐるアイテムとなっています。
ガンダムアーティファクトの4つの特徴
実際に手に取ってみるとわかる、このシリーズならではの尖った特徴を紹介します。
- 55mmに詰め込まれた「狂気の高密度ディテール」
完成時の全高はわずか55mm(約1/288スケール相当)。しかし、その中には約70個ものパーツがパズルのように組み合わされています。装甲の裏側やスラスターの内部まで、1/144のガンプラ(HG)をも凌駕するようなバッキバキのモールドが全身に彫り込まれており、見ているだけで圧倒されます。狂気の情報量です。
そのまま組んで飾るだけ(いわゆるパチ組み)でも見栄えします。
サイズが小さいので、普通のガンプラと違って置き場所を取らないのも良いところ。私自身ガノタではあるのですが、ガンプラは完成後に飾るスペースがなくて作るのをためらうことがありました。しかし、このサイズ感ならデスクの空きスペース等どこにでも置いておけるのが非常に助かります。
- ABS樹脂ゆえの「工作の楽しさ」
このキットは通常のプラモデル(PS樹脂)とは違い、硬くて粘りのある「ABS樹脂」で作られています。そのため、スナップフィット(接着剤不要)仕様ではあるものの、接着剤を使ってカッチリ組み上げたり、タガネやスクレーパーを使ってエッジを薄く削り込むといった、少し歯ごたえのある「模型工作本来の楽しさ」が味わえます。
極小パーツに対する工作は集中力を必要とするので、時間を忘れて夢中になれる事請け合いです。
ちなみに、普通のプラモデル用接着剤(白蓋のタミヤセメント等)ではパーツが溶着しにくい為、接着にはABS専用の接着剤、(強力な)流し込み接着剤、もしくは瞬間接着剤を使用することをおすすめします。
※ガンダムアーティファクトの接着については下記記事もご参考に。
また、ラッカー系塗料・溶剤はABSを侵して割れるリスクがあり、エナメル系塗料・溶剤もテンションがかかる接合部分などを破壊する可能性が高いため、塗装する場合は水性塗料の方が安全です。
- 手頃な価格と入手のしやすさ
ガンダムアーティファクトはそのキットのパーツ数やクオリティに反して、1個550円(税込)という安さ。気軽に買えて気軽に作れる手軽さも大きな利点です。ガチャガチャでも500円する昨今、500円でこれだけ楽しめるキットはなかなか無いと思います。
自分も筆塗り塗装の実験台、練習台に丁度良いと思って買いました(もちろん逆シャアが好きなのもあります)。
また、争奪戦になりがちな通常のガンプラと違い、食玩の建付けのため、コンビニやスーパー等のお菓子コーナーで入手しやすいのも嬉しいポイント。子供の頃にスーパーでよく買ってもらったビッグワンガムのようなワクワク感がありますね!
- 筆塗りペインターのための「最高のキャンバス」
極小サイズかつモールドが深いため、筆塗りでのドライブラシやウォッシングといったミニチュアペイントの技法が信じられないくらい映えます。様々な塗装技法を試すのにも、これ以上ない最高のキャンバスです。
歴代のガンダムアーティファクトの系譜(第1弾〜第5弾の振り返り)
2021年の誕生から現在に至るまで、常にモデラーを驚かせてきた歴代のラインナップを振り返ってみましょう。
- 第1弾(2021年):Hi-νガンダム、ナイチンゲール、バイアラン・カスタム、Ex-Sガンダム、リック・ディアス。初弾から尖ったラインナップ。
- 第2弾(2022年):フルアーマーガンダム、V2アサルトバスターガンダム、ジム(ガンダムサンダーボルト版)、ドム・トローペン、ザクⅢ。
- 第3弾(2022年):Zガンダム、キュベレイ、ダブルオーライザー、グフ・フライトタイプ、スタークジェガン。
- 第4弾(2023年):ウイングガンダム、トールギス、スーパーガンダム、パラスアテネ、高機動型ザクⅡ(オルテガ機)、高機動型ザクⅡ(ガイア機/マッシュ機)
- 第5弾(2025年):ZZガンダム、ジ・O、百式、ザクキャノン、シルヴァ・バレト・サプレッサー。
第1弾は去年再販されていました。
他の弾もぜひ再販してほしいところです(逆に言うとなかなか再販されないので、発売時に購入するのが吉)。
第6弾について
今回の第6弾は今までのシリーズと異なり、すべてのキットが「逆襲のシャア」に登場するMSになります。
MSのラインナップは下記7種とシリーズ最多のバリエーション。そのうちの4機はヤクト・ドーガ(クェス機/ギュネイ機)とギラ・ドーガ(一般機/レズン機)のバリエーション機となるため、ベースとなる造形は実質5種類と言えます。
- νガンダム
- サザビー
- リ・ガズィ
- ヤクト・ドーガ(クェス専用機)
- ヤクト・ドーガ(ギュネイ専用機)
- ギラ・ドーガ(一般機)
- ギラ・ドーガ(レズン専用機)
当初の発売日は2026年2月頃の予定でしたが、延期されて4月6日発売となりました。
自分がガンダムアーティファクトを作ろうと思ったときには、既に各種ネットショップでは予約が締め切られていたのですが、在庫なし状態だったプレミアムバンダイを何度かチェックしていたら、たまたま予約枠が空き(キャンセル等でたまに在庫が復活します)、無事に予約できました。
プレバンでは10個セット(BOX)しか予約受付していないので強制的に10個買いになりますが、塗装の練習や色々な技法を試すには丁度良いボリュームです。10個入りBOXを買っても通常のガンプラ1個分程度のお値段(税込5,500円)で済むのもありがたいところです。
ちなみに、組み立て説明図はバンダイの公式サイトで全機体まとめて閲覧可能です。
第6弾を購入出来る場所について
4月6日に発売されたばかりなので、まだ色々な店舗で購入可能です。
実店舗では、コンビニやスーパー、模型店、家電量販店等で入手可能なようです。置いてあるかどうかは店舗によるので運次第ですが……。
ネットショップでは、Amazon、楽天市場、Yahooショッピング、駿河屋などで購入出来る事を(4/7時点で)確認しています。
ただ、ネット販売だと10個入りBOX等のセット売りがほとんどで、特定のMSだけ欲しい方には厳しいですね。
ガンダムアーティファクトは、パッケージに中身のMSが記載されている有難い仕様なので、店頭であれば欲しいMSだけ買えます。
未だに人気のある「逆襲のシャア」が題材ですし、オンラインでは日にちが経つにつれてプレミア価格になる事が予想されるので、興味がある方は今のうちに購入しておくのをオススメします。
※2026/4/25追記
先ほど何気なくプレバンを見ていたら、ガンダムアーティファクト第6弾の10個入アソートが購入できる状態になっていました。予約販売だけではないんですね。
実際の製品紹介

10個入りアソートはこのようにBOXに入っています。10個入っていても、ちょっと大き目のHGガンプラぐらいの箱の大きさです。

箱を開けるとこんな感じ。
νガンダム、サザビー、リ・ガズィは2個ずつ。それ以外が1個ずつ。必ずこの組み合わせで入っています。
人気機体のνガンダムとサザビーが2個、リ・ガズィはMS形態とウェイブライダー形態(BWS装備状態)の選択式なので2個入っているのでしょう。
どの機体がレアカラー成形色(クリアエメラルドグリーン)か、また何個レアカラーが入っているかはBOXごとに違います(Xなどの報告を見る限り、1BOXに1〜2個のようです)。
自分が買ったBOXでは、クェス専用ヤクト・ドーガ1機だけがレアカラーでした。
レアカラーの透明ABS(MABS)の場合、通常のABSより若干硬くて脆い(普通のプラのクリアパーツと似たようなもの)、という特徴があります。なのでランナーからの切り離しやはめ込み時には注意が必要です。
またカンナがけ等で削ると白化するという特徴もあるので、無塗装で仕上げる方は気を付けてください。
その他、パーツ表面のディテールや凹凸等が分かりにくいというのもあります。
なのでレアカラーが逆にハズレという風潮もありますが、塗装する場合は(サフを吹いてしまえば)そんなに変わらないかなと思ってます。

個々のパッケージはこんな感じ。νガンダムとサザビーのライバル機という熱い組み合わせ。やはり逆シャアといえばこれしかないですよね。TMのByond The Timeが聴こえて来そうですよ。

背面には各MSのラインナップが載っています。
今までのシリーズに比べると全体的に控えめなアレンジに見えますが、ガンダムアーティファクトらしいマッシブな造形と細かいディテールが素晴らしい。これで全高55mm程度のサイズですからね!知らないで見たら普通に1/144のキットに見えそう。
色がついていなくても見栄えしますね!わざわざ塗装なんてせず、そのまま組んで飾るだけでも十分だと思います(それが食玩本来の楽しみ方なのでしょうし)。
ヤクト・ドーガとギラ・ドーガの肩アーマーのパイプ(ガード?)のアレンジなどが、いかにもアーティファクトらしいポイントです。

中身はこんな感じ。
ランナーと説明書、そして食玩の証である小さいガムが1個入っています。シールやデカール等はありません。
ランナーはパーツ同士が干渉して破損しないよう、折り重ねたときにパーツをガードするような工夫された形状になっています。
νガンダム

νガンダムはランナー4枚、全69パーツで構成されています。
他の機体もそうですが、全体的に細かくパーツ分けされているので、全塗装派の方も今までのシリーズよりは塗り分けがしやすそうです。
逆に接着しないとポロリと落ちるパーツが多そうではあります。気付いたらバラバラになってたりしてw
まあ、動かしたりポージングして遊ぶようなモデルでは無いので、そこまで問題は無いかもしれませんが。

取扱説明書。

Aランナーはフィン・ファンネルやニュー・ハイパー・バズーカ、シールド等。
シールド裏のミサイル、ビーム・キャノンも精密に再現されています。スカート裏にまでモールドが入っているのが凄い。

Bランナー。
顔の造形が細かく、アンテナもシャープに尖っています。腕はモナカ割りなので合わせ目が出ますね。
レズンが艦砲射撃と間違えるほどの威力を誇るビーム・ライフルも、銃口の段違い構造がしっかり再現されているほどの細かい造形。本当に凝っています。

頭部パーツとマニピュレーター細かい!

Cランナー。
脚のフレームを外装で挟み込む構成になっています。フレームの造形も細かいです。脚部にも合わせ目が出ます。
DランナーはCランナーと同じ(左足用と右足用)なので写真は省略。
サザビー

サザビーはランナー6枚、全73パーツで構成されています。
ランナー数は多いものの、大き目のパーツが多いため、総パーツ数はνガンダムとそれほど変わりません。
また、A・Bランナー、C・Dランナーはそれぞれ左右用で同じ構成です。

取扱説明書。

Aランナー(Bランナーも同じ構成)。
手足のフレームや外装等。各部の剥き出しシリンダーがいかにもアーティファクトらしいアレンジです。大き目の脛のスカートがサザビーの重厚感を出しています。

Cランナー(Dランナーも同じ構成)。
ファンネルラックには予めファンネルが装着された状態の造形。
5mmぐらいの極小バーニアパーツもあります。なくしそう……。
ランナー左下の空きスペースが気になる方もいるかもしれませんが、これはランナーが折り重なって梱包されている都合上、相手側のA、Bランナーの大きな脛のスカートのパーツとぶつからないように敢えて空けられているスペースと思われます。パッケージの小ささがパーツ配置にまで影響しているのですね。この辺の配慮が流石バンダイと思います。

Eランナーは頭部や胴体のパーツ等。
55番、56番のマニピュレーター(手首)のパーツもすごく小さい!

Fランナーはシールドやビーム・ショット・ライフル、シールド裏に取り付けられるビーム・トマホーク等。
シールドのモールドやライフルがカッコいい!大き目のお尻部分のスカート裏にも、しっかりモールドが刻まれています。
リ・ガズィ

リファイン・ガンダム・ゼータことリ・ガズィは、ランナー6枚、全88パーツで構成されています。
BWS(バック・ウェポン・システム)によるウェイブライダー形態も組めるようになっていることもあり、パーツ数は第6弾の中で最多です。
このキットだけ中身のボリュームが多くて、パッケージの箱が少し膨らんでいました。


リ・ガズィのみ、説明書が表裏の2ページ構成になっています。
表側がMS形態の説明図、裏側がBWS装備状態の説明図です。
接着せずに組み立てれば、(実機の使い捨て設定とは違って)MS形態とBWS装備状態をコンパチブルで組み替えて遊べそうです。

Aランナーは武装とフレーム。
サザビーやνガンダムに比べるとフレーム構造はシンプル。
シールド裏に装着するハンド・グレネードもちゃんと再現されています。

Bランナーは頭部やフレームのパーツ。
リ・ガズィの頭部はアンテナは一体成型で、おでこの部分だけ別パーツ(23番)。

Cランナーは外装系のパーツ。Dランナーと左右対称になっています。


E、FランナーはBWSのパーツ。
69番、79番はウェイブライダー形態で飾るための台座パーツです。
ヤクト・ドーガ


レアカラー(クリアエメラルドグリーン)のパーツの方が「クェス・エア専用機」。
ノーマルカラー(ペールオレンジ)の方が「ギュネイ専用機」です。
どちらもランナーは7枚ですが、クェス専用機のパーツ数は83パーツ、ギュネイ機のパーツ数は77パーツと違いがあります。
両機の違いは武装や頭部で構成されるGランナーのみで、それ以外のパーツは共通です。
また、A・Bランナー、C・Dランナーはそれぞれ左右対称です。
私自身ヤクト・ドーガ、特にクェス専用機が大好きなので、今回の第6弾はこの機体を目当てに買ったと言っても過言ではありません。子供の頃にカードダスをやったとき、始めて出たキラカードがクェス専用ヤクト・ドーガだったなぁ。


当然ながら取扱説明書もほぼ同じです。

Bランナー(Aランナーも同じ構成)。
脚部のパーツです。

Cランナー(Dランナーも同じ構成)。
ファンネルラックも兼ねた、特徴的な肩の「スラスター内蔵シールド」がカッコいい。

Eランナーはメガ粒子砲内蔵シールドのみ。ネオ・ジオンのエンブレムも綺麗にモールドされています。

Fランナーは胴体周りのパーツ。


Gランナーの武装と頭部のパーツは、原作どおりクェス機とギュネイ機で造形が異なります。
クェス機が装備するメガ・ガトリングガンは銃身が4つある事もあって、パーツ数が多いです。それにしても細かい!
ギラ・ドーガ


1枚目がレズン専用機、2枚目が一般機のランナーです。
ギラ・ドーガはランナー数5枚、レズン専用機のパーツ数は65パーツ、一般機のパーツ数は67パーツです。
違いはヤクト・ドーガと同じように、武装と頭部で構成されるEランナーのみ。
第6弾のラインナップの中でパーツ数が一番少ないので、一番最初に試し組みするのによいかもしれません。


説明書はほぼ同じです。

Aランナーはバックパックや頭部のパーツ。

Bランナーは腕周りのパーツ。シュツルム・ファウストの発射スイッチまでモールドで再現されているのが凄いです。

Cランナー(Dランナーも同じ構成)は脚部のパーツ。


Eランナーはレズン機と一般機で別パーツになっています。
一般機用のマシンガンよりも強化されている、レズン機用の「指揮官用ビーム・マシンガン」をちゃんと造形で差別化して再現しています。
というところで、ランナー状態ですが全機体の紹介でした。
第6弾を迎えて、キットの分割や造形がさらに進化した様子がお解りいただけたのではないでしょうか。
この極小サイズでこの精密感とディテール、そしてプロポーションのカッコよさ。本当に凄いです。まさに「工藝(アーティファクト)」。
こんなものが550円ぽっちで買えるとは、バンダイ驚異のメカニズムですよ!
塗装や接着もせずにただ組むだけでも良し、工作や塗装を楽しむも良しと、色々な楽しみ方が手軽に出来る、お得な食玩ガンダム商品だと思います。
次回からはいずれかの機体を実際に組み立てていこうと思います!
ではまた!