タミヤ フェラーリ SF70H #04 塗装②(赤、黒の塗装) | kingmanの模型製作記Ⓐ

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カーモデル・戦車模型を中心にバイク、艦船、飛行機、ガンプラ等々いろんなプラモデルの製作日記をゆっくり書いてます。


タミヤ 1/20 フェラーリ SF70H(Item No:20068)の製作記4回目です。
今回はメインのフェラーリレッド、ブラックの塗装とデカール貼り付け前のクリア塗装の製作日記。

 


・フェラーリレッドについて

フェラーリと言えばRosso Corsa(ロッソコルサ)、直訳するとレーシングレッドが特徴の一つですよね。
元々、初期のF1マシンのボディは、チームの国籍を元にナショナルカラーで塗装する事が決められていました。
基本的には各国の国旗や国章に使われている色が元になっていて、
イギリスはグリーン(ブリティッシュグリーン)、フランスは青(フレンチブルー)、ドイツは銀、オランダはオレンジ、日本は白地に赤、そしてイタリアは赤(イタリアンレッド)という具合です。
ちなみに、フェラーリのコーポレートカラーは赤ではなく黄色です。
1960年代にタバコメーカーのスポンサーカラーで塗装するチームが増え、ナショナルカラーを使ったマシンは減っていき、現在では唯一フェラーリだけがナショナルカラーの伝統を守り続けています。
とは言え、フェラーリもひたすら同じ赤色を使っているわけではなく、初期の頃は真紅、90年代後半からメインスポンサーのマルボロレッドに寄せた蛍光レッド、メタリックレッドや小豆色等、年毎に色々な赤で塗装されています。
そして現在は流行りのつや消し塗装になっています。
つや消し塗装だとクリアコートしない分、合計で数百グラム軽くなるのが利点だそうです。

SF70Hの場合は光沢と深みのある蛍光レッドで塗装されています。
キットの指定色はタミヤスプレーのブライトレッド(TS-49)ブライトレッドです。
この色は現在はタミヤのラッカー塗料(LP-50)でも発売されているので、エアブラシ塗装する方はこちらを使っても良いと思います。
ただタミヤのブライトレッドだと若干明るすぎる気がしたので、今回はバルケッタのSF70H用専用塗料「Deep 70H red」を使いました。名前の通り深みがあって個人的にはバッチリの色だと思います。
ガイアノーツからも「スクーデリアロッソ'17」という専用色が限定発売されていたんですが、この塗料もバルケッタの監修なので同じような色味なのでしょう。
キット自体が販売されていないこともあり、どちらの専用色も現在は手に入りにくい状況です。
他の方はフィニッシャーズのルミレッドやガイアカラーのプレミアムレッド、MrカラーGXのハーマンレッド等を使っているみたいです。
まあ結局どの塗料も微妙な違いしかないし、写真の色と実車の色は違うだろうしお好みで良いと思いますw

塗装色選びの注意点とすれば、デカールの上記画像で赤丸で囲った部分の赤色は実車ではボディ色になっているので、この色とあまりに違う色で塗装するのは避けた方が良いでしょう。
ちなみに、シェルやサンタンデール銀行のロゴに使われている赤色はボディ色とは違うので、合わせなくて大丈夫です。

 

・フェラーリレッドの塗装



レッドの塗装をする前に下地の白を残す為、シャークフィンのマスキングをしておきます。
自分で切り出すタイプのマスクシールが用意されているので、よく切れるデザインナイフで慎重に切り出して貼り付けます。
インダクションポッド付近は細くて貼り付けにくいので注意。
ちなみに、この部分のホワイトは最終的には白いデカールを上に貼る事になるので、あくまでデカールの透け防止という意味合いになります。なのでそこまで神経質にマスキングしなくても大丈夫です。漏れても問題なし。

Tウィングを先に取り付けているのでここもマスキング。


これらのパーツにDeep 70H redを塗装します。
下地のホワイトはラプロス#6000、#8000ラプロス#6000、#8000で平滑にしてあります。

2、3回一気に吹きました。



良い感じに綺麗な塗膜が出来ました。
バルケッタのこの塗料は発色が良く、隠蔽力も高いので塗りやすかったですね。
明るい色は色ムラが出やすいんですが、一発で色が出て色味が変わりにくいおかげで大丈夫でした。


あとは前々回あたりからカーモデルのボディ塗装用に使いだした、クレオスの0.5mmのエアブラシ「PS290PS290」のお陰もありますね。
このエアブラシはノズル形状が特殊で、細吹きは全くできない代わりに広範囲に一気に均一な吹き付けができます。
元々クリアコート用に1本使っていたんですけど、ボディ塗装用にもう1本買っちゃいました。
ムラの無い綺麗な塗装がし易いのでカーモデル作りにはおススメです。ボディ塗装とクリアコートぐらいにしか使えないですけど。

 

・ブラックの塗装

お次はブラックの塗装。
塗装前にキットのマスクシールやマスキングテープを使って結構な箇所のマスキングをする必要があります。


ノーズのマスキングは結構複雑です。マスキングシールを何枚か組み合わせて境界を作ります。
その後全体をマスキングテープで覆います。

ただしインダクションポッド天井のオンボードカメラ取付部分は黒で塗る必要があるので、マスクしないようにしておきます。

裏側から見るとこんな感じ。
ノーズの黒塗装部分は社外品のカーボンデカール社外品のカーボンデカールを使う場合は、ほぼそれでおおわれるので境界のマスキングは適当でも大丈夫です。
キットのデカールしか使わない場合は黒塗装のままになるのでキッチリ塗り分ける必要があります。

エンジンカバーは下側を残してマスキングテープでマスキング。
こっちはキット付属のカーボンデカールも対応しているので、社外品カーボンデカールが無くても境界のマスキングは適当でも大丈夫。

細かいパーツもマスキングします。
リアウィング翼端板はスリットが入っていたり湾曲していたりするし、淵ギリギリまでマスキングする必要があるので丁寧に。
フロントウィングメインプレーンとバージボードは若干形状が複雑でマスクシールが対応していないので少し難しい。


指定色はセミグロスブラックなのですが、実車の外装の黒部分は艶有りに見える箇所が多いのと、デカールの貼りやすさやクリアコートを塗り分けるのも面倒なので、艶ありのEx-ブラックで塗装。




綺麗に塗り分けできました。気持ちイイ!
微妙に吹きこぼれていたり、塗り分けの境界部分に塗膜による段差が出来ていたりしたので、ラプロス#8000で軽く研磨して整えてます。

 

・細部塗装


塗り残していたリアウィングのDRS装置と吹きこぼれがあったTウィングをマスキングしてホワイトで塗装。

できました。


スキッドブロックは木目調の塗装をするので、下地としてタミヤラッカーのバフ(LP-75)を塗装。


今回使用するアク・ステオンのエッチングパーツアク・ステオンのエッチングパーツは、ほぼ塗装後に付ければよいものばかりなんですが、ブレーキダクトのルーバーは塗装するのでこのタイミングで取り付け。
このパーツが欲しくてアク・ステオンのエッチングパーツを買ったようなものです。


残りのパーツはメタリック系の塗装か、上からカーボンデカールを貼り付けるパーツばかりなので、一旦艶ありのEx-ブラックで塗装。

綺麗に塗れました。

・デカール貼り付けの為のクリアコート
どのパーツもそれなりに綺麗な塗膜になってはいるのですが、デカールの密着不足でクリアコート後に剥がれたり気泡が出来たりするのが怖いので、事故防止で一旦クリアを吹いておきます。

今回初めて使ってみたのがフィニッシャーズのオートクリアーフィニッシャーズのオートクリアー
名前の通りカーモデル用のラッカー系クリア塗料で、

  • デカールに優しい
  • 乾燥が早い
  • 透明度が高い
  • 塗膜が硬い

等が特徴だそうです。
買ったことを忘れて今まで使ってなかったんですよね。
実際に使った感想としては、正直いつも使っているガイアノーツのExクリアーとの違いはあまり判らなかったですね。塗膜は若干硬いような気はしました。


塗膜を滑らかにするのが目的だったので、オーとクリアーをピュアシンナーで4倍に希釈しシャビシャビ状態で吹き付け。

このとき丁度雨が降っていて、湿気のせいか微妙に白っぽくなっちゃったんですけど、塗膜は滑らかになりました。これならデカール貼りも安心。

 

・積みエアブラシ


PS290をもう1本買ったという話を書きましたけど、いつの間にか8本まで増えてましたよ。
いわゆる積みブラシってやつですね。

写真左上から説明すると、

本体がアルミで出来ていて軽いのと、ノズルとニードルを付け替えることで0.2mmから0.5mmまで太さを変えられるのが特徴。
ただ、押しボタンの動きにスムーズさが無くて若干ガタガタして気になるのでほとんど使ってません。

クレオスのエアブラシの最上位モデルで細吹きがしやすいのが特徴。
操作感も良くて繊細な塗装が出来ます。
グラデーション塗装や迷彩塗装ように買いましたが、最近ミリタリー系を作ってないのであまり使ってません。
今は後継モデルのPS771が販売されていますが、ほぼ変わらないように見えます。

 

押しボタンの動きもスムーズで一番使いやすい。
明るい色用と暗い色用で2本使い分けてます。
 

0.5mmノズルですがある程度の細吹きも可能。
カーモデル作るならこれ1本でも良いような気もします。
メタリック塗装用にしています。
粒子の詰まりも沈殿もなく綺麗に吹けるので、メタリック塗装にはかなりおススメです。

 

動きもスムーズで使いやすいトリガータイプのエアブラシ。
サフ用に使ってます。

右下二つは紹介済みのPS290×2本。

AFVと違ってカーモデルを作っていると前に使った塗料の色やメタリック粒子が微妙に混じったりするとめちゃくちゃ気になるんですよね。
それが嫌で塗料の系統毎に使うエアブラシを分けてたらこんな事になっちゃいましたよ。
お陰でカーモデル作りはかなり快適になりました。

ではまた!