死ぬことと見つける意味 | 夙の三郎 オフィシャルブログ powered by 俺様

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風を知れ!
そして地の薫りを嗅ぐのだ!
さすれば血は炎のたぎりを失う事なく運命の鐘を鳴らすだろう…

もはや枷は外れた



以前に作家・隆慶一郎サンの未完【死ぬことと見つけたり】を紹介したんで重複する部分はあるだろうが…《葉隠=ハガクレ》について個人的に思うとこがあるので追加というか,補足というか書こうと思う

きっと【北斗】のせいだな
o(`^´*)











【葉隠】は現代で謂う佐賀県の戦国武将・鍋島家茂を祖(とも言い切れん系譜だが…)とした藩士の間に受け継がれた思想を100年ほど後年の江戸時代中頃に書本化されたもので,本来は『口伝にて』習得し覚えたなら本は燃やし後は実践のみ!を戒めとした《侍入門書》なのどす

江戸時代中頃…ってのがミソでね(  -_・)
つまり
徳川幕府による支配体制が日本の全てをガッチリ覆っている,善くも悪くも太平な時に世に出たからインパクトが存った訳
戦国期の只中なら
『当たり前やんけ☆』
子供ですら素通りしたかも知れん!

まぁ【葉隠】を知らんでも《武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり》てな言葉は聞いた事があるだろうし,太平洋戦争の時はその言葉尻だけを抽出して兵隊に叩き込んだりなんかしたから"勘違い"してる人が少なからず居るみたいだ
社交的な振る舞いのHow-toも網羅しているにも関わらず【葉隠】と聞いただけで萎縮したり避けたりする人達は『死ぬこと…』に脊髄反射してるんでしょうがっ


そんな事を言うなら【ロミオとジュリエット】も成り立たなくなる…人間てのは本当に,本気になれば命を賭けられる生き物なんよ(-.-)ノ⌒-~
車に轢かれそうな我が子を見て『考えてから行動する』…そういう人間には確かに理解不能かも知らんが,そんなに大仰な内容でも無いぞ

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俺は…ね
いつも通り"世間の善し悪し"を規準になんかしないで【葉隠】を見直せないか?思う訳(; ̄Д ̄)
殆どの人間は100mを9秒台で走る事なんか出来んが…果たして本当にそうか?
虎やライオンに追い掛けられたら9秒出るんじゃないの?或いは,もっと速いタイムが出る可能性だってある(喰われる可能性が一番高いし,身体が壊れる!)

格闘家やアスリートは結果として"意図的に"そういう状況に自分を追い込んでるんじゃないの?…と
ソレは【葉隠】で提示されていた《武士の心得》と,どれほど違うのかな?…とな





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ちゃんと理解すれば判る事なんだが【葉隠】は『何でもイィから命を賭けろ(或いは捨てろ)』とは一言も書いていない
寧ろ逆で
『(窮地に陥ったならば)死にモノ狂いで』切り抜けろ!と説き,その為に『毎朝に(シミュレイション下で)死ね』と言っとるのよ
φ(..)
朝,睡眠から覚めたら先ず起きないで瞑想し,その中で死ぬ…コレを毎日繰り返す事で《死の恐怖》を緩和させ『悠然と過ごせ』としているのさ


さっきも書いたが『生きて勝利を掴む為』であり,最初から『死ぬつもり』を前提とはしていない
死ぬ事は最後の最期,どうしようも無くなったらジタバタせず潔く死ね!
…その為に『毎朝に死ぬ』んだから






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書本という形で世に出された時,武士より寧ろ町人辺りに受けが良かったらしい…この事一つ取り上げても当時の武士達の心根が何処ら辺に存ったのか判ると思う
(゜.゜)
黙っていても城へ出仕(現代では出社だな)して神妙な顔してれば"ほぼ安泰"な時節に『何を言い出すんや!?』かな?


敢えて火鉢を引っかき回す様な内容に《武士の格好した平民》達は訝るどころか,下手したら驚天動地だっただろう☆
( ̄∇ ̄*)
戦=イクサ経験は当然無く,他者と斬り合う事も無い(やれば高い確率で家ごと罰っせられた)時代の侍達…





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知ってか知らずか…
【葉隠】の教えは同じ武士に限定すれば幕末の新撰組(厳密に謂えば彼等は武士では無いが)が一番濃厚に実践したと思う
φ(..)
鍋島と新撰組は何の関係も無いし,共通点といえば強い立場ではなく,何らかの強烈なインパクトを示さないと『埋もれてしまう!』危機感かな…


どうやら《答え》が少しずつ見えて来た様だ☆
щ(゜▽゜щ)
つまり"武士らしく"あろうとする切望の果てが『武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり』という異様な精神構造を醸成させたのだろう!…と
新撰組が席巻した頃の《本物の武士達》は殆どが実戦では使いモノにならないポンコツ連中で,対する新撰組や薩摩,長州,土佐の方は明らかな目的に向って行動していた

士分(武士の身分)になりたい…自分達の思う様な新しい組織(明治政府)により支配したい…








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俺的に【葉隠】は『【週刊プロレス】と【ホットドッグプレス】をミックスさせた指南書』の様なモノだ(例に出した雑誌名が古過ぎる…)
其処に意味を求めるなら存るし,馬鹿げてるといえば馬鹿丸出しだ
( ̄- ̄)
ただ《切腹の仕方》なんかは"退社届けの書き方"なんだと思えば合点も少しはいくだろう
理解できない?
当たり前だろう!彼等は"武士"という,今では絶滅した類いの人間なんだから!
成績=敵の首,な人間達だぞ!!!

そんなのでさえ100年も経てば現代のサラリーマンと何も変わらない『無事是善き哉』となる訳で☆
其処へ【葉隠】だろ…
Σ(||゚Д゚)








別に難しく考えんでも
『そういう人間達が居た』
認識すりゃイィだけだと思う


但し…
いつ,何処で【葉隠】な思想を押し付けられるか判らんぞ
そういう事態に備えておいて何も損は無い





その考え方こそ【葉隠】なんどすが…
( ̄ω ̄;)