キングダム第5話「異母弟」。
河了貂の案内で、秦軍の包囲から逃れようとする信と政。
三人は人目につかない抜け道を進み、追手から距離を取っていきます。
その途中では、上で反乱軍に斬られた人々の血が滴り落ちていました。
すでに王都だけではなく、各地で多くの人が今回の争いに巻き込まれていることが分かります。
そんな中、河了貂は政に一つの疑問をぶつけます。
王弟が反乱を起こすことを事前に察知し、漂という身代わりまで用意していた。
それほど前から危険を分かっていたのなら、なぜ反乱そのものを防ぐことができなかったのか。
秦国の王である政なら、王弟の動きを止めることもできたのではないか。
しかし政は、その理由を自分には「力がなかったから」だと語ります。
政が秦王の座についたのは、わずか十三歳のときでした。
王とはいっても、まだ自ら国を動かせるだけの力はありません。
実際の朝廷では、大臣たちがそれぞれの利益を求めて権力争いを続けていました。
中でも大きな力を持っていたのが、右丞相・呂氏と左丞相・竭氏。
秦国の政治は、この二つの勢力を中心に動いていたのです。
つまり政は王座には座っていても、国のすべてを自由に動かせる王ではありませんでした。
そして今回の反乱の中心にいるのが、政の異母弟・成蟜です。
成蟜は竭氏と手を組み、兄である政を王座から引きずり下ろそうとしていました。
そこには、単なる権力争いだけではない理由があります。
成蟜が何よりも重んじているのは「血筋」でした。
王とは、高貴な王族の血を受け継ぐ者でなければならない。
それが成蟜の考えです。
一方、政の母親は王族の出身ではなく、もともとは舞妓でした。
それに対して成蟜は、父だけでなく母も王族の血を引いています。
だからこそ成蟜は、自分こそが王になるにふさわしい人間だと考えていました。
王族の血を完全には引いていない政が、自分を差し置いて秦王となったことを認めることができなかったのです。
その強い不満を抱えていた成蟜。
そして朝廷で、さらに大きな権力を手に入れようとする竭氏。
二人の思惑が一致したことで、今回の反乱が起こりました。
政を殺し、成蟜を新たな秦王にする。
そのために王宮は反乱軍の手に落ち、政は自らの国の兵に追われる立場となっていたのです。
ここで信は、漂を死に追いやった事件が単なる暗殺ではなかったことを知ります。
その背後には、秦国そのものを二分する大きな権力争いがありました。
そして、その中心にいるのが政の異母弟・成蟜です。
キングダム第5話では、政が王でありながら十分な力を持っていなかった理由と、成蟜が反乱を起こした背景が明らかになります。
王族の血を何よりも重んじる成蟜。
そして、そんな成蟜と手を組んだ左丞相・竭氏。
信が巻き込まれた戦いは、秦国の王座を巡る大きな争いへとつながっていました。
【感想】
今回は戦いよりも、人間関係とか政治の話が中心でした。
でも、ここで一気に物語が広がった感じがして面白かったです。
特に成蟜がかなり嫌な性格で、「うわ、この人無理…」って思いました。
でも、だからこそ下僕出身の信との対比がすごく分かりやすかったです。
生まれや身分を大事にする成蟜。
それに対して、自分の力で大将軍を目指す信。
本当に正反対なんですよね。
あと、政が王様なのにどうして追われているのかも少しずつ分かってきました。
ただの復讐の話じゃないんだなって感じます。
そんな重い話の中で、河了貂の遠慮のない感じがちょっと癒やしになっていて、そこも好きでした。