もう二度と飲めなくなるかも知れない
私が師匠のもとに弟子入りすることを許された時
心の奥に芽生えた
とても、とても大切な想い。
それは
「この味を受け継ぎ、後世に伝える」
という熱い想いだった。
このままでは
もう二度と飲めなくなるかも知れない…
師匠が勇退し、私が珈琲焙煎の技術を
ものにできなければ
この味は
もう二度と飲めなくなるかも知れない。
だからこそ、なんとかして
私に受け継がせて欲しいと
心から願った
そして、いつの日にか
誰かに
この味を受け継いでもらおう
数値化できない
真の珈琲を作り上げる術を
私が学んだすべてを
次の時代へ残していこう
そう心に誓ったとき
体の奥に消えることのない
情熱の炎が灯ったことを
私は全身で感じていた。