ファースト牽制&偽投について | 夢に向かって!木根川レッズ(葛飾区少年軟式野球連盟所属)

去る5月31日(金)

エスコンフィールドで行われた

セ・パ交流戦 日本ハム VS DeNA 戦での

DeNA 山崎投手の2球連続で一塁への偽投で

2回目の偽投がボークを宣告されました。

 

 

 

過去にも何度も

多くの場所で質問され

説明させて頂いてきた事なんだけど

NPBの元審判員の坂井さんの

ポストがとても分かりやすかったので

この場に記しておきたいと思います。

 

 

【以下、完コピになります】

 

今回のルールで、まず初めに覚えて欲しいルールは「偽投(ボーク)」についてのルールです。

少し長いですが、全て記載します。

 

【野球規則 6.02(2)】

投手板に触れている投手が、一塁または三塁に送球するまねだけして、実際に送球しなかった場合。

【注】 投手が投手板に触れているとき、走者のいる二塁へは、その塁の方向に直接ステップすれば偽投してもよいが、一塁または三塁と打者への偽投は許されない。投手が軸足を投手板の後方へ外せば、走者のいるどの塁へもステップしないで偽投してもよいが、打者にだけは許されない。

 

このように記載されております。

 

では図を使用して説明していきます。

 

 

▼①右足の場合

この位置に右足(軸足)を外した場合は、投手板の後方に外していますので、偽投してもボークになりません。

もちろん、1塁に投げることも可能です。

 

ちなみに後方に外した場合は、野手と同じ扱いになるため、そのままボールを持ったまま走者を追っかけるのもOKです!

 

▼②右足の場合

こちらもNPBやMLBなどの国際的なルールでの解釈の場合は、①と同じく、投手板の後方へ外しているとの解釈となります。

 

その為、①と同様に偽投を行ってもボークとはなりません。

 

※NPBやMLBの場合は、選手の為に多少優しい解釈にしているためこの位置で偽投してもボークとしませんが、所属団体によっては投手板(内)の後方ではないとの理由で「ボーク」と判定する場合もあるかと思います。

 

▼③右足の場合

右足がこの位置の場合は、投手板の後縁線(赤い点線)を越えていませんので、『投手板を外している』との解釈にはならない為、偽投をした場合はボークとなります。

ただ、1塁へ投げていればボークとはなりません。

 

▼④右足の場合

右足がこの位置の場合も、投手板の後縁線(赤い点線)を越えていませんので、③と同様に偽投をした場合にはボークとなります。

もちろん、1塁へ投げていればボークとはなりません。

 

色々説明しましたが、かなり簡単に説明すれば、1塁に投げるのであれば、右足(軸足)がどの位置にきてもボークになりません。

ただ偽投(投げない)の時だけは、投手板の後方に外さないとボークになるよ!っていうルールです。

 

ちなみに③や④に軸足をスライドさせて1塁に投げればOKとしている理由は、人間の体の作り上、右投げの投手が1塁に振り向くときに軸足がズレる(スライドする)のは仕方がないことなので、投げればOKとしています。

そのかわり、解釈としては投手板を外していないと見るので、偽投をすればボークとの判定になるのです。

※所属団体によっては、右足(軸足)が③や④の位置で1塁に投げたとしても、ボークとしている団体もあるかもしれません。

 

その為③や④の場合は、投手板を「外した」との言葉は使わずに、私の場合は「スライドした」との言葉を用いて説明しております。

 

またマイクで説明をした岩下審判員も上記と同様の解釈のため、「投手板を外さずに偽投をしたので」との説明をしたのだと思います。

 

▼選手や指導者へのアドバイス

ご存知の通り、牽制は1塁に投げれば走者をアウトに出来る可能性があります。

 

これを逆に考えれば、偽投をした場合は、走者をアウトにすることは絶対にできません。

 

ですので、もし偽投をする場合は、きっちりと投手板後方に軸足を外すことをオススメします。

 

例えば、軸足を微妙な外し方をし偽投をした場合、走者を絶対にアウトにすることはできないのに、ボークになるリスクだけが残ります。

 

ですので、何度も言いますが、偽投をするときは、ボークと絶対に判定されない為にも、きっちりと投手板後方に軸足を外すことをオススメします。

 

▼追加で覚えて欲しいこと

投手板後方に軸足を外した場合に偽投が許されるのは、ルール上の扱いが「野手」と同様になるためです。

 

その為、前段でも説明したようにボールを持ったまま走者を追っかけても問題ないんです。

 

ただ気を付けないといけないのが、投手板後方に軸足を外して1塁へ牽制したボールがカメラマン席などに入った時です。(学童野球の場合、ボールデッドラインを超えた場合など)

 

この時は、野手が悪送球した時と同じ扱いになる為、走者は1塁→3塁へ進むことが許されます。(テークツー)

 

しかし、3塁側へ軸足をスライドさせて牽制したボールがカメラマン席などに入った場合は、投手板に触れているとの扱いになる為、1塁走者は2塁までしか進塁することが出来ません。(テークワン)

 

このように、投手の軸足の外し方だけとっても、色々と適用するルールが変わってきます。

 

その為、審判員は毎回投手の足の位置についても、全投球確認しているのです。

 

 

※ 紺文字は自分が追加 

赤文字は自分が勝手に色付けしてます

 

 

【(追記)一挙動に関して 】

 

5.07投手_(d)塁に送球_【注】

投手が投手板を外さずに一塁へ送球する場合、投手板上で軸足が踏みかわっても、その動作が一挙動であればさしつかえない。しかし、送球前に軸足を投手板の上でいったん踏みかえた後に送球すれば、軸足の投手板上の移行としてボークとなる。

 

一挙動とは、軸足の回転と、自由な足と体が一挙に回転し、それに伴い足(右投手の右足)が動くこと、または同時に動くこと。

軸足を軸にして、くるっと回ったような状態。

 

 

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木根川レッズ 加藤