プリキュアシリーズ20周年・通算1000回 | 女装男子かなこのブログ

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人気テレビアニメ「プリキュア」シリーズが、6月2日放送の「わんだふるぷりきゅあ!」第18話をもって、シリーズ通算1000回目の放送を迎えました。


朝日放送テレビ・テレビ朝日系列の毎週日曜午前8時30分の放送枠で20年間放送し続け、2004年2月1日の1作目「ふたりはプリキュア」の放送スタートから20年経て大台を迎えました。


「プリキュア」シリーズは、ごく普通の少女がふとしたことをきっかけに伝説の戦士プリキュアに変身して、強大な敵と戦う変身ヒロインアクションアニメです。


2004年放送の1作目「ふたりはプリキュア」からスタートし、現在は第21作目「わんだふるぷりきゅあ!」(わんぷり)が放送されています。


同日放送された「わんぷり」第18話「まゆの気持ち、ユキの気持ち」では本編前に「『ふたりはプリキュア』から始まった、たくさんのつないだ思い!」と特別映像が流れ、最後は「1000回ありがとう!」と特別演出で初代プリキュアと現在のプリキュアキャラが通算1000回放送を祝いました。


正体を明かしたユキは、まゆの手を引いて立ち去ってしまう。


まゆは戸惑いながらも、ユキと話せることを喜び、家に戻ったまゆは、ユキから変身できるようになったいきさつを聞く。


ある夜、ガルガルがあらわれたとき、プリティホリックを守ろうと家から飛び出したユキのチャームが輝き、プリキュアに変身できるようになったという。


しかし、こむぎやいろはと協力する気はないと告げ、まゆにもふたりに関わらないようにと言い聞かせる。


翌日、学校でいろはたちといつものように接しようとしつつも、ユキの言葉が気になり、つい距離をとってしまうまゆ。


そんなまゆにいろはは「これからも仲よくしたい」と声をかける…という物語が展開されました。


「わんだふるぷりきゅあ!」のモチーフは「動物」で、テーマは「動物との絆」。


キーワードは「みんな なかよし!わんだふる~!」となり、動物と人が仲良く暮らす街・アニマルタウンを舞台に、種族を超えた交流を描く物語。


動物が大好きな【いろは】は、飼い犬の【こむぎ】と仲良しで、ある日、街で大暴れする謎の生物・ガルガルと遭遇。


いろはを守るためにこむぎが人の姿になってプリキュアに変身。


心がガルガルしている子を助けるべく、力を合わせて動物たちを【ニコガーデン】に返していくストーリーとなっています。


20年前の2004年2月1日、「ふたりはプリキュア」が放送を開始しました。


2日1日は日本記念日協会から「プリキュアの日」に認定されています。


現在まで続く「プリキュアシリーズ」の第1作である本作が、いかにして現在のようなコンテンツにまで大きくなっていったかを振り返ってみましょう。


本作は前番組「明日のナージャ」の不振から急遽、制作が決まった作品でした。


「明日のナージャ」は1年間の放送だったが、本来なら2年目を予定して制作されていたのです。


しかし、思った以上に関連商品のセールスが不振だったことで、「明日のナージャ」は1年で終了が決まり、その穴埋めとなる別の作品が必要となりました。


この窮地を任されたのが、後に「プリキュアの父」と呼ばれることになる、東映アニメーションプロデューサーの鷲尾天さんです。


しかし、報道関係から転職した鷲尾さんにとって、女児向け作品は未知の領域でした。


ところが、この状況で鷲尾さんは失敗を恐れず、あえて自分の得意分野を生かして作品に取り込む決意をしたそうです。


その結果、アクション重視のバトルものの要素、刑事ドラマによくあるバディものの要素を女児向けアニメに組み合わせました。


その結果、「女の子だって暴れたい」というキャッチコピーの本作「ふたりはプリキュア」が生まれたというわけです。


最悪の場合、半年で打ち切られることも念頭に入れて半年で終了できるプロットでスタートした本作でしたが、その危惧は杞憂に終わりました。


なぜなら関連玩具の売り上げが早い段階から好調で、その勢いはこの時間枠で好評を得ていた前々作「おジャ魔女どれみ」を超える勢いだったからです。


結果的に本作の収益は、100億円を超えました。


一般的に女児玩具は「50億円売れれば大成功」と言われていましたから、それをダブルスコアで上回る好成績だったわけです。


こうして本来は穴埋め番組として企画された本作でしたが、これだけの高評価を得たことで2年目へのシーズンに突入することになりました。


続けて製作された第2作「ふたりはプリキュアMaxHeart」は前作を超える人気を得て、123億円の売り上げ成績を記録することになります。


こうなると次回作も期待されるわけですが、ここでの出来事が大きくその後の展開に影響を与えることになりました。


それはプリキュアがシリーズとなって、現在のような一大コンテンツになるためには必要な「通過儀礼」だったのかもしれません。


シリーズ3作目「ふたりはプリキュア Splash Star」(以下、「SS」)でも特筆する点は、プリキュアの名前を冠しながらも、キャラクターを一新したことです。


これには、内部からも反対意見がありました。


女児向け作品では異例だったからです。


これには大きな理由がありました。


鷲尾さんと一緒にプリキュアを支えてきた、シリーズディレクター・西尾大介さんの降板が決まっていたのです。


2年の激務で疲労困憊していたからでした。


鷲尾さんとしては西尾さんが降板するのに、従来のキャラクターを使うわけにはいかないという気持ちがあったそうです。


しかし、このことが結果的にプリキュアを一大コンテンツにまで推し進めた要因となりました。


「レギュラー交代」という、シリーズの延長化にもっとも必要な要素が生まれたからです。


それは女児向け作品でシリーズ化した「美少女戦士セーラームーン」や、「おジャ魔女どれみ」でも成し遂げられなかったことでした。


ともに世代交代を念頭に妹分キャラを出して、ソフトランディングも視野に入れていましたが、結果的に見送っています。


これには同じく東映アニメーションで制作した「ドラゴンボールZ」(フジテレビ)が、孫悟飯への世代交代に失敗したことの影響があるかもしれません。


先代主人公の影がちらつく続編は、どうしても扱いが難しくなるものです。


そう考えると、キャラクターを一新してシリーズを存続させたのは、大英断だったと言えるかもしれません。


思えば、同じニチアサ枠の平成/令和仮面ライダーシリーズやスーパー戦隊シリーズも、そうやってシリーズを存続していったことが分かります。


もっとも、それは歴史を振り返ってみてのことです。


当時の「SS」は販売実績が60億円にまで落ち込み、2年予定の作品となるはずが1年で終了という崖っぷちに追い詰められてしまいました。


そこで4年目はプリキュア以外の作品という展開が考えられましたが、2年目の中止が急きょ決まったことで、次回作のためのスタッフを招集する余裕がなかったそうです。


そして、「SS」のスタッフがそのままスライド、時間的な余裕がないことからノウハウを流用できるプリキュアの新作が奇跡的に決まりました。 


こうして第4作「Yes!プリキュア5」の企画がスタートします。


ここでグループのプリキュア、イケメン男性の登場、恋愛要素など、これまでになかった要素を加えることで、新たなシリーズを構築しました。


この試みが見事成功し、販売実績は105億とV字回復します。


この人気を受けて、シリーズはレギュラーを変更しない第5作「Yes!プリキュア5GoGo!」へと変わりました。


この作品も105億のセールスとなって、プリキュアのシリーズ化に貢献します。


しかし、結果的にレギュラー総入れ替えで世代交代したはずのプリキュアは、もとの形に退化したと言えるでしょう。


これには鷲尾さんも危惧を抱いたそうです。


そのため、自身は「5GoGo」を最後にし、他の方にプリキュアシリーズを任せる決断をしました。


その結果、「5」の第3期も検討されましたが、まったく新作のプリキュアを企画することが決まったそうです。


こうして第6作「フレッシュプリキュア」からは、2期に続くことなく1年で完結する今の方向性に定まりました。


この結果、「プリキュア」は女児向けシリーズとしては20年以上にわたる異例のロングランとなり、一大コンテンツとして不動の地位を築くに至ります。


これからも末永く続くシリーズになっていくことでしょう。