コンビニやスーパーにずらりと並ぶポテトスナック。
この中で代表的なものといえば、カルビーや湖池屋の「ポテトチップス」、「チップスター」(ヤマザキビスケット)、「プリングルズ」(日本ケロッグ合同会社)といったところでしょう。
ではこの4つ、どれが一番早く誕生したでしょうか? できれば生まれが早い順に並べてみてください。
誕生が早い順から並べると次の通り。
1.湖池屋の「ポテトチップス」1962(昭和37)年
2.「プリングルズ」1968(昭和43)年
3.カルビーの「ポテトチップス」1975(昭和50)年
4.「チップスター」1976(昭和51)年
カルビーの「ポテトチップス」と湖池屋の「ポテトチップス」。
どちらもロングセラー商品には間違いないのですが、実は誕生年は10年以上も離れています。
湖池屋の「ポテトチップス」は、湖池屋の創業者である小池和夫氏が飲食店で出会った手作りのポテトチップの美味しさに感動し、これを全国に広めたいと改良。
1962(昭和37)年 「湖池屋ポテトチップス」の「のり塩」を誕生させました。
カルビーの「ポテトチップス」が誕生したのは、湖池屋の「ポテトチップス」から遅れること13年後の1975(昭和50)年のことです。
これ以前に、カルビーは生のジャガイモを使った商品として、1972(昭和47)年に「サッポロポテト」、1974年に「サッポロポテトバーベQ味」を出して大ヒットしていましたが、1975年に発売した「ポテトチップス」によって、カルビーは本格的にジャガイモ事業に乗り出すことになりました。
「チップスター」と「プリングルズ」は、筒状の容器に入ったスナック。
これらはジャガイモを加工・成型したタイプで、“成型ポテトチップス”と呼ばれています。
「チップスター」は日本生まれですが、「プリングルズ」はアメリカ生まれ。
「プリングルズ」の誕生は、1968(昭和43)年。
大ヒットして、1970年半ばには世界的に有名なお菓子になっていました。
“ポテトチップス先進国”であるアメリカでは、1860年前後にジャガイモを薄くスライスして揚げるポテトチップスが登場。
テイクアウト用に紙袋に詰めて売っていました。
ただ、油が染みて手がベタベタになるうえ、保存も効かないため、それ以後、袋に使用する素材の改良が重ねられ、さらにその流れで、油も染みず、またくずれにくい円筒型の箱に入れる成型ポテトチップス「プリングルズ」が1968年に登場したのです。
そして1976(昭和51)年に日本で発売されたのが、ヤマザキナビスコ(現在のヤマザキビスケット)の「チップスター」。
円筒型の容器に入り、しかもきれいに整った形のポテトチップスは、当時の日本では衝撃的でした。
「チップスター」に続き、北日本食品工業(現在のブルボン)から「ポテルカ」(現在は「ブルボンポテトチップス」として発売)も発売されました。
だがその頃、すでに世界的に有名になっていた「プリングルズ」は、日本ではまだ発売されていませんでした。
「プリングルズ」が日本に上陸したのは1994年です。
そのため、「チップスター」のほうが早く誕生したイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
なお、「プリングルズ」は当初P&Gから発売されていたが、2012年にケロッグに食品事業を譲渡しました。
成形ポテトチップスは他にも「ハウスポテトチップス」(ハウス食品)「5/8チップ」(エスビー食品)もあったが、現在は製造を終了しました。
というわけで、誕生年は違えども、どのポテトチップスもロングセラー商品。
今では、さまざまなフレーバーや形が登場しています。
みなさんはどのポテチがお好きですか?