駅ホームの構造が物語る輸送力増強の歴史 | 女装男子かなこのブログ

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鉄道駅のホームの配置は、複線区間で2つの線路の両側にホームが配置され、それぞれが向かいあっているものは「相対式」、2つの線路で1つのホームを挟んでいるものは「島式」などと呼ばれます。


ほかにも「単式」や「頭端式」といった種類がありますが、やはり複線区間で一般的なのは、最初に挙げた2つの方式です。

しかし、中には例外的な配置の駅もあります。


たとえば、JR東日本横須賀線・湘南新宿ラインの武蔵小杉駅や、東京メトロ銀座線の日本橋駅、新橋駅、Osaka Metro御堂筋線の難波駅などです。


線路間に島式ホームがあるのですが、片方の線路には外側にもホームがあり、島式+相対式という構造となっています。

これらの駅は、もともとは島式ホームのみが設置されていました。


しかし、その後の利用客の増加でホーム上が混雑するようになると、1つのホームで捌ききることが難しくなります。


そこで、外側に新しいホームを建設し、2つの線路のホームの役割を分割したのです。


元の島式ホームのうち、新しいホームを建設した線路側は、旅客の転落防止などを目的に、基本的に柵が設置されています。

このような工事を実施した駅は、武蔵小杉駅や銀座線の2駅、難波駅、JR東日本山手線の品川駅、京急線の横浜駅、JR西日本大阪環状線の天満駅などと、多くの例が挙げられます。


一方で、2つのホームを1つに統合した駅もあります。

山手線の渋谷駅では、開業時は内回りと外回りが同じ島式ホームを使う構造でした。


しかし、その後の利用客増加で、外回り線路の外側に新たなホームが建設され、内外ホームが分離されました。


JR東日本では、渋谷駅の改良工事にともない、これをふたたび同じホームに統合する工事を実施。


2023年1月の線路切換工事で、山手線渋谷駅は1つの島式ホームに戻りました。

なお、このホームはかつてと同じ島式ではありますが、ホーム幅は統合前の内回り専用時代より拡大。


旧内回り・外回りの各ホーム幅を合計した値よりは小さいものの、それでも最大で約16メートルと、広い幅が確保されています。


ホームの増設でちょっと変わった例を挙げると、阪神電鉄本線の春日野道駅が挙げられます。


春日野道駅の旧ホームは幅の広い四角形の断面のトンネルの中央に幅2.6mの狭い島ホームがあっただけで、「日本一危険な駅」と言われていました。


もともとのホームの幅は2.8mで、これでも狭かったが、車両の大型化でホームの端が削られ、さらに狭くなりました。


あまりにもホームが狭いため、通過列車の最高速度は45km/hに制限され、駅に進入する直前に汽笛を鳴らしていました。


待合室は改札口の横に設置され、列車が到着する直前にホームに降りるように案内されていました。


これらの対策が取られていたこともあり、乗客の死傷事故は起こりませんでした。


2004年に相対式の新ホームを設置したことで、幅の狭さが解消されました。