売られ続ける日本 | きなこのブログ

きなこのブログ

大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

日本を明るい未来へ…

 

ビジネス社から、3月20日に発刊された新著に本山美彦著の『売られ続ける日本、買い漁るアメリカ』があります。


日本人にはぜひ読んでほしい本です。

著者の本山さんは1943年生れ、京大経済学部卒の経済学博士で、金融と倫理の専門家です。


現在は、京大大学院経済学研究科の教授ですが、この本は流石に倫理に則って、ここ10の日米関係を見事にあぶり出しています。


同書の「まえがき」は、つぎのような書き出しではじまります。

日本から「公」(おおやけ)の感覚が急速に消えつつある。


私利私欲を満たすだけの行動が、社会の至る所で見られるようになった。

 

公とは、社会全体の調和を図ることである。

 

公という大きな倫理を実現させるために、個人の欲望は制限されても仕方がないという人々の合意が公だ。

 

個人の人権は大事だが、公との調和がそれよりも優先される。

 

そうした約束事が、倫理的な社会の基礎になっている。


それは古今東西を包む「人間社会の掟」である。

例えば、古代アテネでは、公を無視して私利私欲にふける連中を「イディオス」と呼んだ。

 

このギリシャ語は、現代の英語の中に流れ込んでいる。

 

「イディオット」(idiot)という言葉がそれだ。

 

「イディオット」とは「パカ者」という意味である。

 

いかに上流階級に属していても、いかに権勢を誇り、いかに高学歴の人であっても、自分のことばかり考えて公を無視する者は、イディオット、つまりバカ者なのだ。


いま、私たちの周囲に、このようなバカ者があふれてしまった。

また同書は、第一章から第六章までありがますが、私が、どうしても知ってほしい第三章と第四章の目次は、以下のようになっています。

第三章 日米投資イニシアティヴの正体

日本を「安値」で買うために構造改革する
日本の政策決定プロセスが変わった瞬間
政府が実施した「一九項目」の外資規制緩和
SPC法と外資流入「五つの可能性」
露骨になった米国からの「M&A指令」
三角合併と公認会計士増加の背景
対日投資促進プログラムの誕生
REITとコロニー・キャピタル
報告書で称えられた米国企業たち
安い物件をたくさん差し出せ!

第四章 日本の「医療市場」が飲み込まれる

日本の大学は「米国の予備校化」する
米国医療制度という名の「地獄」
一般家庭の医療費が月10万円超
米国の医療サービスの七割が非営利法人
MRI、PET・・・高額医療機器を「奨励」する理由
解禁を求められる「混合診療」と外資主体の構造特区
ベクテルと神戸市の医療特区構想
商法はなぜ改正されたのか?
「企業価値研究会」と米国の主張
高額医療サービスとGEグループ企業
中国進出で組んだ原子力産業と元政府高官
「対米要求」と米国の大胆な回答
情けなくなるような日本政府の「おねだり」
日本の監査法人は米国からも管理される
他国には要求するが、自国は法律で制限するという国家
 

(抜粋ここまで)

最近読んでほしいと思った「日本人の品性と日米関係」についての本は、本書と、ラビバトラ著の『日本国破産のシナリオ』(2006年3月 あ・うん刊)、そして藤原正彦著『国家の品格』(2005年11月 新潮社刊)の3冊です。


これらの本を読み現実をふりかえると思わず日本人として「ぞうっ」とします。

ともかく日本人として事実を正しく知り、一人一人が日本人らしい日本人となり、まず日本をよい国にしましょう。


このままいくと、日本はアメリカの植民国家となり、下流社会というどうにもならない国や国民になってしまいそうです。


早く気づきましょう。