軍産ネオコン生贄にされる日本
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2022/05/post-5f4ec7.html
現代の戦争の帰趨を決める三つの要素がある。
装備、資金、情報だ。
米国国務次官補ヴィクトリア・ヌーランドの夫ロバート・ケーガンはネオコンを代表する論客の一人。
ネオコンの特徴は米国の価値観を他国に埋め込むことを是とし、その目的のためには軍事力の行使も辞さないとする点にある。
軍産複合体の侵略主義を支える論理を提示する。
自らの価値観を絶対的存在とし、この価値観を他国に強要する。
そのためには軍事力行使も辞さない。
「力による現状変更」を追求する勢力と表現してもよいだろう。
現代版の帝国主義勢力である。
そのネオコンの論客であるケーガンが強調する現代戦争の最重要点が「情報戦」である。
「情報戦」は正義・不正義の尺度で価値を判断しない。
不正義であっても「情報力」によって戦争を有利に展開することが重視される。
プロパガンダ、デマゴギーが最重視される。
民衆への情報伝達の手法が多様化している。
新聞、テレビのマスメディアが重要であったが、現在ではインターネット上の多種多様なSNSが一段と重要性を高めている。
米国大統領選、ワクチン接種強要、コロナパンデミック創出においても「情報戦」は主要な役割を果たしたと言える。
ウクライナ戦乱について、米国を軸とする西側メディアはウクライナ=善、ロシア=悪の構図で「情報戦」を展開した。
一方的な情報しか流布されない西側社会ではこの「情報戦」が一定の効果を発揮したと見られる。
とりわけ日本では主要なマスメディアの情報が一色に染め抜かれた。
このなかで私たちが真実を洞察することは極めて困難になっている。
米国では政治学者のシカゴ大学ミアシャイマー教授、哲学者のチョムスキー氏などが正論を開示し、一定の影響力を保つ。
フランスの思想家エマニュエル・トッド氏も米国の責任を問う論考を発表している。
ところが、日本ではウクライナの非、米国の非を指摘する正論が完全無視され、非難の対象とされてきた。
重要なことは真実を知ること。
メディアが流布する情報に従うことではない。
先の大戦での経験は、このことの重要性を大きな教訓として残してきたはずだ。
しかし、メディアの垂れ流す洪水のようなプロパガンダ、デマゴギー攻勢に対抗することは容易なことではない。
ウクライナ戦乱はロシアとウクライナの間で生じているものではない。
ロシアと米国を中軸とするNATOの間で行われているもの。
米国は無尽蔵の装備と資金をこの戦乱に投下している。
同時に空前の規模での「情報戦」を展開している。
この状況下で私たちはメディアが報じない「知られざる真実」を洞察しなければならない。
戦乱が誰の何のためのものであるのかを見抜くことが重要である。
西のウクライナに対して東の日本との指摘がある。
日本がウクライナ化するとの指摘だ。
その意味を正確に読み取ることが重要だ。
ウクライナ化するから日本の軍備を増強するというのは短絡的であり、まさに米国軍産複合体の思うつぼになる。
ウクライナの教訓から学ぶべきことは日本の軍備を増強することではない。
日本が戦乱に巻き込まれないための方策を考察することだ。
ウクライナの戦乱を歓迎しているのはゼレンスキーとバイデンである。
両者は安全な場に自らの身を置き、さまざまな利得を手にしている。
犠牲になっているのはウクライナの市民である。
ウクライナの市民にとって重要なことは戦乱を戦い抜くことではなく、戦乱を一秒でも早く終息させること。
私たちは本質を見誤ってはならない。
西側の有力メディアは自分たちが支援するネオナチの残虐行為を隠すため大宣伝
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202205210001/
住民を人質にしてマリウポリのアゾフスタル製鉄所に立てこもっていたウクライナ内務省の親衛隊などの兵士2400名以上が降伏したと伝えられている。
重要文書の処分など降伏するための準備が終わったのかもしれない。
親衛隊の主力はマリウポリを拠点にしてきたアゾフ大隊(アゾフ特殊作戦分遣隊)。
ネオ・ナチを中心に編成された武装集団だ。
本ブログでも書いてきたが、ロシア軍はマリウポリを4月中旬に事実上、制圧していた。
マリウポリを含むウクライナの東部と南部は元々ロシアだった地域で、ロシア語を話す住民が多い。
必然的にロシアに親近感を抱いている。
アゾフ大隊は住民にとって占領軍だ。
ウクライナ軍や親衛隊の降伏は軍事的に大きな意味があるが、住民が外部と接触できるようになった意味も小さくない。
すでに脱出した市民がマリウポリにおけるアゾフ大隊の残虐行為を証言、映像をツイッターに載せていた人もいた。
その人のアカウントをツイッターは削除したが、一部の映像はインターネット上にまだ残っている。
その後も脱出した市民の声が伝えられている。
現地で取材していいる記者がいるからで、その中にはフランスの有力メディアTF1やRFIのほか、ロシアやイタリア人の記者もいたという。
マリウポリにある産婦人科病院を3月9日に破壊したのはロシア軍だという話を西側の有力メディアは広げていたが、そうした「報道」でアイコン的に使われたマリアナ・ビシェイエルスカヤはその後、報道の裏側について語っている。
彼女は3月6日、市内で最も近代的な産婦人科病院へ入院したが、間もなくウクライナ軍が病院を完全に占拠、患者やスタッフは追い出されてしまう。
彼女は近くの小さな産院へ移動した。
最初に病院には大きな太陽パネルが設置され、電気を使うことができたので、それが目的だろうと彼女は推測している。
そして9日に大きな爆発が2度あり、爆風で彼女も怪我をした。
2度目の爆発があった後、地下室へ避難するが、その時にヘルメットを被った兵士のような人物が近づいてきた。
のちにAPの記者だとわかる。
そこから記者は彼女に密着して撮影を始めた。
彼女は「何が起こったのかわからない」が、「空爆はなかった」と話したという。
病院についてはオンライン新聞の「レンタ・ル」もマリウポリから脱出した別の人物から同じ証言を得ている。
その記事が掲載されたのは現地時間で3月8日午前0時1分。
マリウポリからの避難民を取材したのだが、その避難民によると、2月28日に制服を着た兵士が問題の産婦人科病院へやってきて、全ての鍵を閉め、病院のスタッフを追い払って銃撃ポイントを作ったとしている。
イギリスのBBCは3月17日、ロシア軍が16日にマリウポリの劇場を空爆したと伝えたが、それを伝えたオリシア・キミアックは広告の専門家だ。
マリウポリから脱出した住民はカメラの前で、劇場を破壊したのはアゾフ大隊だと語っている。
アゾフスタル製鉄所から脱出したナタリア・ウスマノバの証言をシュピーゲル誌は3分間の映像付きで5月2日に伝えたが、すぐに削除してしまった。
親衛隊の残虐な行為を告発、ロシアへ避難し、戻る場所はドネツクしかないとし、ウクライナを拒否する発言が含まれていたからだ。
シュピーゲル誌はこの映像をロイターから入手したとしているが、ロイターが流した映像は編集で1分間に短縮され、アメリカのジョー・バイデン政権やウクライナのゼレンスキー政権にとって都合の悪い部分が削除されていた。
親衛隊に占領されていた地域から脱出した住民はウスマノバと同じように親衛隊の残虐な行為を非難、ウクライナ軍の兵士も親衛隊を批判していた。
こうした証言を西側の有力メディアは隠していたのだが、別のルートで外部へ流れ出ている。
西側の有力メディアは偽情報を広めてきたわけだが、勿論、訂正も謝罪もしない。
自分たちが支援しているネオ・ナチの戦闘員が行ってきたことをロシア兵が行ったことにして宣伝している。
その情報源はウクライナ政府、あるいはロシア軍が攻撃を始めた直後に市を脱出した市長。
いわば「大本営発表」を行っているわけだ。
事実が漏れ出てきたため、偽情報を圧倒的な音量で発信して対抗しているようにも思える。
ロシア政府は証拠、証言を提示し、論理的に反論しているが、プロパガンダの世界では効果が期待できない。
論理ではなく信仰が支配しているからだ。
ウクライナでの戦争はバラク・オバマ政権が2014年2月にネオ・ナチを使ったクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大統領を排除したところから始まるのだが、そのことすら理解していない、いや理解しようとしない。
自分たちが信じるシナリオに反しているからだろう。
そうしたシナリオは時間を経るに従って荒唐無稽になっているが、それでも状況に変化はない。
ウクライナ情勢だとしてハリウッド的な話を西側の政府や有力メディアは流しているが、その裏では広告会社がプロパガンダ戦を展開している。
この戦いに参加している会社の数は150社以上だともいう。
クーデター軍は2014年5月9日にマリウポリへ戦車部隊を突入させて住民を殺しはじめ、6月2日にキエフ政権はルガンスクの住宅街を空爆している。
そこがヤヌコビッチの地盤だったからだ。
その日、デレク・チョレット米国防次官補がキエフ入りしていた。
OSCE(欧州安保協力機構)も空爆があったことを認めている。
それ以降、マリウポリはネオ・ナチに占領されることになった。
プロパガンダの世界では事実が尊重されない。
支配層、つまり私的権力は自分たちにとって都合良く書き上げられたシナリオを発信、受け手もそのシナリオを喜ぶ。
日本人にとってそのシナリオが「なりゆくいきほい」であり、それには逆らわない。
逆らわないために考えない。
1940年代の後半、アメリカのコロラド州に首を切り落とされた後も生きていた鶏がいたという。
「首無し鶏のマイク」だ。
日本だけでなく欧米の少なからぬ人びとがそうした状態になっている。
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