【香港発】デモ隊の少年、実弾で胸撃たれ重体 警察は「暴動」と定義
http://tanakaryusaku.jp/2019/10/00020963
【香港発】 マスク禁止法、あす零時施行 人権大幅制限「緊急法」の一環
http://tanakaryusaku.jp/2019/10/00020981
香港で反中国活動が暴力化する中、警官が実弾を発射した背景
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201910030000/
香港で反中国活動に参加していた18歳の若者が警官の発射した実弾を胸に受け、入院したと伝えられている。
中国の建国記念式典に合わせて実行された活動はこれまでになく激しいもので、警察側の発表によると、局所的に警官が活動参加者に圧倒され、スパナ、ハンマー、鉄棒、鋭利なものなどを手に警官を襲い、命の危険を感じた警官が警告発砲、それでも襲ってきたひとりを撃ったという。
香港は中国侵略を含むユーラシア大陸東岸部におけるイギリスやアメリカの戦略拠点であり、マネーロンダリング網にも組決まれてきたが、そうした機能を維持して欲しいと考えている人びとが香港に存在していることは間違いない。
そうした人びとは今、必死に戦っている。
残念ながら、今回の実弾発砲に「衝撃」という表現は使えない。
各国でカラー革命を仕掛けてきたネオコンの手口を知っている人は、活動を仕掛けているグループは警官に実弾を使わせようとしていると指摘していた。
情況によっては、自前のスナイパーを用意する可能性もあった。
反中国活動は途中から過激化、火炎瓶や石を投げ、施設の破壊や輸送を止めはじめる。
そうした中、市民と乱闘になる場面があり、傘で活動参加者が市民に殴りかかる場面や中国メディアの記者が縛り上げられている様子がインターネット上にアップロードされてきた。
本ブログでも繰り返し書いてきたが、今回の行動の背後にアメリカやイギリスの政府がいることは秘密でも何でもない。
香港の活動の中心グループはアメリカの政府や議員と連携、CIAの資金を動かしているNEDの資金が1996年から流れ込んでいることもわかっている。
それを含め、アメリカから提供された資金は200万ドル以上だという。
2014年9月から12月まで続いた「佔領行動(雨傘運動)」のときから活動の指導者として元王室顧問弁護士の李柱銘(マーチン・リー)、メディア王の黎智英(ジミー・リー)、香港大学の戴耀廷(ベニー・タイ)副教授、あるいは陳日君(ジョセフ・ゼン)、余若薇(オードリー・ユー)、陳方安生(アンソン・チャン)といった名前が挙がっている。
2014年に反中国派へ数百万ドル出したと伝えられている黎智英は、
https://www.scmp.com/news/hong-kong/article/1557159/alleged-details-apple-daily-founder-jimmy-lais-political-donations
フリードリッヒ・ハイエクやミルトン・フリードマンといった新自由主義の教祖的な学者と親しく、ネオコンのポール・ウォルフォウィッツにも資金を提供、
https://www.scmp.com/news/hong-kong/article/1557390/jimmy-lai-paid-paul-wolfowitz-us75000-help-myanmar
西側の有力メディアに好まれるのは必然かもしれない。
元王室顧問弁護士が入っているというのは滑稽だが、滑稽なのはそれだけにとどまらない。
例えば、デモ隊がイギリスやアメリカの国旗、イギリスの植民地であることを示す旗を掲げ、中には拡声器を使ってアメリカ国歌を歌ってきた。
香港で雨傘運動があった2014年、ウクライナでアメリカ政府はネオ・ナチを使ってクーデターを成功させた。
その時、アメリカの現場責任者はネオコンでヒラリー・クリントンと親しいビクトリア・ヌランド国務次官補。
準備期間を除くと、ウクライナのクーデターは2013年11月に始まった。
ユーロマイダン(ユーロ広場、元の独立広場)で「カーニバル」的な雰囲気の反政府集会が開かれ、約2000名を動員している。
EUへの憧れを刺激する内容だったという。
その後、反政府運動はキエフ周辺で広がる。
当時の大統領、ビクトル・ヤヌコビッチの地盤は東部や南部だった。
抗議活動は暴力的でなかったが、それでも社会は混乱。
そこでEUは話し合いで解決しようとするのだが、それに怒ったのがヌランドだ。
ジェオフリー・パイアット駐ウクライナ米国大使との電話で次期政権の閣僚人事を話し合っている際、
「EUなんかくそくらえ(F*ck the EU)」と口にしている。
https://www.youtube.com/watch?v=MSxaa-67yGM
暴力で政権を倒すつもりのヌランドの気持ちだろう。
その一方、当時のアメリカ大統領、バラク・オバマは2月19日、ウクライナ政府は警官隊を引き揚げさせるべきだと主張している。
当時、ヤヌコビッチ政権は西側の圧力に屈し、警官隊に能動的な行動に出ないよう命令していたのだが、立っているだけでも邪魔だというメッセージだ。
ヌランドとパイアットとが話し合った直後、ネオ・ナチは暴力をエスカレートさせる。
棍棒、ナイフ、チェーンなどを手に石や火炎瓶を警官隊に投げつけ、さらにピストルやライフルを持ち出してくる。
混乱が深まる中、広場で無差別の狙撃があり、西側の政府や有力メディアは政府側が行ったと宣伝したのだが、2月25日にキエフ入りして事態を調べたエストニアのウルマス・パエト外相は違う結論に到達した。
その翌日、パエトはEUの外務安全保障政策上級代表(外交部門の責任者)だったキャサリン・アシュトンへ電話で、パエト外相はスナイパーの背後にいるのはヤヌコビッチでなくクーデター派だった可能性が高いと報告している。
https://www.youtube.com/watch?v=ZEgJ0oo3OA8
狙撃の責任者はアンドリー・パルビーだとする人が少なくない。
2017年11月にはイタリアの番組に自分たちがユーロマイダンで狙撃したと語る3人のジョージア人が登場した。
警官隊と抗議活動参加者、双方を手当たり次第に撃つよう命じられたとしている。
この3人は狙撃者グループの一部で、治安部隊のメンバーとしてジョージアから送り込まれたいう。
この3人も狙撃の指揮者はアンドレイ・パルビーだと語っている。
(ココと https://www.youtube.com/watch?v=wR1NFI6TBH0
ココ https://www.youtube.com/watch?v=V0rR2Fh1zWI )
クーデター後、ウクライナは街をネオ・ナチが跋扈する破綻国家になってしまった。
市民が平和に暮らせているのはクーデター後にいち早くロシアとの合体を決めたクリミアだけだ。
そこで、アメリカやイスラエルに従属、クーデター政権を率いてきたペトロ・ポロシェンコが拒絶され、ボロディミル・ゼレンスキーが大統領に就任したわけだ。
そのゼレンスキーはヤヌコビッチと同じようにロシアとの関係修復を図り、東部ドンバスの自治権を認める決断をした。
オバマ政権が2014年のクーデターを成功させられたのは、ウクライナ政府がアメリカ側の要求に従い、ネオ・ナチを野放しにしたことにある。
当時、孤立した警官は拉致され、拷問の上で殺害されている。
少なからぬ死体は目を潰されていた。
中国政府もこうしたアメリカの手口を研究済みだろう。
しかし、鎮圧に出ると「政府の弾圧」を演出するのもアメリカの常套手段。
そのために有力メディアは存在する。
香港で実弾を使う事態になったことはアメリカの成功だろうが、それでヤヌコビッチのような行動に出ると中国本体が揺らぐ。
それも中国政府は理解しているだろう。