アメリカ・日本政治、第一番目の緊要問題 2-2 | きなこのブログ

きなこのブログ

大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

日本を明るい未来へ…

冒頭の項目の 1.から3.について。
 
ここでは、前の方に引用した、BBCの記事の中の、以下の部分が大事だ。
 
「リベラル系雑誌「アメリカン・プロスペクト」に今週掲載されたバノン氏のインタビューが、トランプ大統領を激怒させたという。
 
・・・・バノン氏は、同誌の記事が発表されると、「自分は記者とオフレコで雑談していたつもりだった。発言が記事に使われるとは思っていなかった」と弁明した。
 
やはり、バノン自身が甘かったのだ。
 
リベラル左翼雑誌の記者にまんまと騙されて、不用意にしゃべったことが、そのまま記事にされたのだ。
 
政府の高官である自分の立場を弁(わきま)えずに、ぺろぺろと本音を気軽にしゃべってしまった、ステイーヴ・バノンの軽率さだ。
 
このために、バノンは、ホワイトハウスを去らなければいけなかったのだ。
 
私、副島隆彦は、こういうことは冷酷に判定する。
 
私自身も、これまでに、大事な公的な場所で不用意に発言して大失敗して、あとで後悔したことが何回かある。
 
「言わなければ良かった」と、あとになって反省しても遅い。 
 
私は、バノンと全く似たような、人民主義者(じんみんしゅぎしゃ。ポピュリスト)の性格をしている人間だから、彼の言動がまるで自分のこととのように、手に取るように分かる。
 
それでも政治的な大失敗であり、自分への打撃となる。
 
ヒラリー系の悪魔の宗教団体に取り憑かれている敵どもは、こういう穢(きたな)い手を使ってでも、味方勢力を陥(おとしい)れに来る。
 
ここではバノンが大失敗したのだ。
 
あとになって、いくら大げさに、強がりで、吼えてみてももう遅かった。
 
前記のBBCの記事に、以下の部分が挟(はさ)まっている。 
 
これがここが重要だ。
 
この記事の発言で、バノン氏は、「北朝鮮問題の軍事解決はあり得ない」と述べるなど、トランプ氏のこれまでの姿勢を否定するような発言をした。
 
さらにバノン氏は、「米国は、中国と経済戦争を戦っているのだ」 と述べ、「私は、政権内の対(たい)中国穏健派(ちゅうごくおんけんは)を追い出すつもりだ」などと同誌に話している。
 
バノン氏はこれまでにも、「米国の貿易赤字を減らすため中国など諸外国に追加関税を課すべきだ」と主張。
 
またイスラム教徒が国民の多数を占める一部の国について、米国への入国禁止措置を推進してきた。
 
このバノンの発言は、このあとも、ずっと重要だ。
 
戦略家であるバノンは、アメリカが、今後も世界一の繁栄(はんえい。プロスペリティ)を続けるためには、中国を、今のうちに叩きのめしておかなければいけない、と、信念としても、思っている。
 
だが、これは、今のトランプ大統領の関心事と、目先の世界政治の緊要(きんよう)からは、かけ離れている。 
 
トランプは、
 
「バノンよ。そういうわけにはあ行かないのだ。私は、中国の習近平と話し合って、北朝鮮の核保有を止めさせて、あの体制を変更しなければいけないのだ」 
 
と、 
 
「中国との貿易交渉=経済戦争(エコノミック・ウォー) を優先させることはできない」
 
と何度もはっきり言ったはずだ。
 
それでもバノンが、引き下がらなかった。
 
だからクビを斬られた。
 
来年(2018年)の4月頃に、アメリカは、北朝鮮の核関連施設に、一斉の爆撃をする、そして、中国軍(15万人から20万人の兵力)が北朝鮮に侵攻して平壌(ピョンヤン)の体制を作り替えるだろう。
 
これは、副島隆彦が4月に行った予言である。
 
8月23日に、トランプは、〇〇基地での演説で、「私は方針を変えた。アメリカは軍隊を外に派遣して軍事面からも国力を維持しなければいけない。皆さんは、軍人としての勤めを果して戦ってください。あのタリバーンどもを殺しなさい」と演説した。
 
これで、トランプは、選挙公約であった、アイソレイショニズム、すなわち、「アメリカは、もう国内に帰ろう。諸外国のことにはあまり関わりたくない。軍隊もどんどん国内に撤退させる。お金がかかって仕方が無い。もうそういう余裕が、アメリカには無いのだ」を放り投げた、ということだ。
 
アフガニスタンには、今の6千人?に加えて、2千人の増派としているが、本当は一万人ぐらいを送るだろう。 
 
この決断があっても、トランプ支持者たちはトランプから離反しないだろう。
 
4.の 「北朝鮮と取引(交渉)して、核兵器を廃棄する、ことと引き替えに、韓国にいる米軍3万人ぐらいを、撤退させてもいい」というバノンの、迂闊(うかつ)な発言は、決して彼だけのものではない。
 
キッシンジャー博士が、この政策の理論を作っている。
 
今日はここには、それを紹介できない。
 
それよりも、バノンが、「中国との経済戦争(エコノミック・ウォー)の方が大事だ。北朝鮮(の問題)は、その前座(ぜんざ)に過ぎない」と言ったらしい、ことの重要性である。
 
「敵を取り間違えるな」論というのは、歴史的な、大きな政治学の論文では必ず出てくる。
 
第2次大戦(WWⅡ)のときも、「ドイツが主要な敵なのではない。ロシア(ソビエト)こそがアメリカの敵なのだ。それなのにロシアと手を組んで、ドイツや日本を挟み撃ちにする、というには間違っている」という理論である。
 
これは、そのまま、項目 11.の問題である。
 
11.バノンが、戦略家として提起した最も重要な、世界史規模で大きな問題は、中国とのことだ。
 
「アメリカは、中国の世界覇権(ワールド・ヘジェモニー)を許すのか。このまま本当に認めてしまうのか」だ。
 
この重要な問題を、これから、私たち日本人もアメリカ国民と共に、真剣に考えなければ済まない。
 
この「中国が次の世界覇権国=世界帝国 になる、そして、他の国々は、その属国=従属国=子分の国になる、ことを、許すのか」の問題では、私、副島隆彦は、残炎ながら(笑)、すでに、「どうせ中国が、もっともっと大きくなって、世界を支配するのだ。これは、好き/ 嫌いや、善 / 悪や、 正しい / 間違い や、ものごとの 優 / 劣 の問題ではなく、すでに、そのように進んでゆく、と冷静に未来予測をすれば、決まっていることである」と、10年前から、はっきりと予測(予言)している。
 
すでにそのための本を10冊ぐらい書いている。
 
だから、私は、スティーヴ・バノンたちアメリカの素朴な民衆の愛国派とは、ここでは始めから考えが合わない。
 
そして、最後の 項目 12.である。
 
12. だが、それでも、今のアメリカで、最大の問題は、やはりヒラリーを裁判に掛けることだ。
 
ヒラリーたちMoonie= 統一教会の勢力を、世界中で追い詰めなければなければいけない、ということだ。
 
バノンは、世界戦略家(ワールド・ストラテジスト)を気取って、足下の最大の問題を見損なった。
 
バノンの能力の足りなさの故に責任がある。 
 
今なおバノンの勢力を実は怖れているヒラリー派民主党勢力は、トランプのバノン切りで、決して安心できない。有頂天になれない。
 
最後の結論として、私が、12.を置いたことを理解できる人だけ、理解してくれればいい。
 
バノンは、戦略家(ストラテジスト)として一番大事なことを忘れている。
 
今のアメリカ政治で、そして、日本を含めて、最大の問題、第一番目の緊要な問題 (プライマリー・アジェンダ primary agenda )は、ヒラリーを捕まえて裁判にかけて、議会でも裁判にかけて、そして投獄することだ。
 
この問題を、二の次 (セカンダリー。 secondary 二義的。ファーストではない)とすることは、政府にいて政策を実行する者(ポリシー・エククキューター policy executor )としては失策である。
 
トランプは、急いで軟弱分子のジェフ・セッションズ司法長官(セクレタリー・オブ・ジャスティス 。アメリカでは、検事総長=けんじそうちょう=を兼ねる)のクビを他に人にすげ替えて、ヒラリー・クライム(犯罪)の捜査を推し進めなければいけない。
 
ここに、全てのアメリカ政治の最大の重心が掛かっているのだ。
 
ここが戦いの天王山だ。
 
間違ってはならない。
 
敵の所在と、敵の大将が誰かを見損なった者は大敗北するのである。
 
私は、「ポピュリスト勢力の代表である、バノンが、もしトランプとケンカして、ホワイトハウスを去ったら、トランプ政権は長く保(も)たないだろう。片肺(かたはい)飛行になる」と、4月頃から周囲に公言していた。 
 
それでも、上記の総合的な分析と全体概観(アウトルック)の文を書いて、私は、日本の国家戦略家である頭の中で、「それでも、トランプは、まだまだ闘える」と結論を出した。
 
副島隆彦拝
 
(以下に資料としての新聞記事)
 
●「バノン氏:米大統領のために戦う-議会やメディアの敵に対し」
Bannon Says He’s ‘Going to War for Trump’ After White House Exit 
2017年8月19日 ブルームバーグ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170819-06294984-bloom_st-bus_all
 
 
●「バノン氏、政権外から支援 「トランプ氏敵と戦争」」
2017年8月19日 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20170819/k00/00e/030/300000c
 
 
●「 ホワイトハウスのバノン戦略官、解任 右派メディアに戻り「トランプのために戦う」BBC 」
Steve Bannon fired as Trump White House's top strategist
 

 

 

日本のマスコミ、高須院長の「ナチス礼賛」騒動に一切触れようとせず!トランプによるKKKと反差別団体の「どっちも悪い」発言は大騒ぎしたのに…
http://yuruneto.com/trump-takasu/

 

どんなにゅーす?

 

・高須院長のナチス礼賛発言の数々について、
http://yuruneto.com/takasu-pikotarou/

 

海外メディアも積極的に報じ、世界的に非難の声が高まっている中、日本のマスコミが高須院長の一連のこの騒動を一切報じる気配がないことがネット上で話題になっている。

 

 

 

クリントン夫婦に不利益な人間は不慮の死を遂げる 2

 

ヒラリー逮捕に動くトランプ大統領

 

FBI コミ―長官更迭 と ヒラリー犯罪再捜査

 

シャーロッツビル暴動の時給は25ドル

 

障害者抹殺と緊急事態条項発動予行演習