緊急事態条項=ナチスの手口 2-2 | きなこのブログ

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古館
ヒトラーは、権力掌握のために国家緊急権をどう巧妙に使ったのかという点です。1933年です
 

念願の首相に任命されたヒトラーは、議会で多数を取るために、すぐに議会を解散しました。
 
 
そして選挙に向けて、互いに利用し合う関係にあった当時のヒンデンブルク大統領を動かした。
 
そう、共産党が全国主党(?)を呼びかけていた。
 
それを見るや、国家緊急権を発動させたんです。
(1933年2月4日ヒトラー1回目の国家緊急権発動)
 
集会と言論の自由を制限、政府批判を行なう政党の集会やデモ、出版をことごとく禁止した。
 
そしてそれからおよそ3週間経って、また立て続けに国家緊急権を発動します。
 
 
有名なベルリンの国会議事堂が放火されるという事件が起こった。
 
一説では、ナチの自作自演だという話もありますが、ヒトラーはこの放火事件を、共産党の国家転覆の陰謀として、またも国家緊急権を使ったわけです。
(1933年2月28日ヒトラー2回目の国家緊急権発動)

今度は、あらゆる基本的人権を停止した。
 
司法手続きなしで逮捕もできるようにしてしまった。
 
野党は最早、自由な活動はできなくなりました。
 
当時、お父さんが野党のベルリン市議会議員だったローラ・ディエールさん、95歳です。
 
 
ローラ・ディエール
「父(フリッツ・バーテルマンさん)は社会民主党の集会に参加しました。
 
しかし、二度と戻って来なかった。
 
ナチは家の中を荒らしまわり、めちゃくちゃにしました。
 
当時は(メディアも含めて)思っていることを口に出すことは許されなかった。
 
ナチはそこを最も重視していました。
 
ナチ政権について思っていることなど、誰も口に出来ませんでした。」
 
古館
「当時の共産党の党首(ドイツ共産党エルンスト・テールマン党首(当時))も突然逮捕され、後に殺害されました。そのお孫さんです。」
 

祖父が逮捕され処刑されたヴェラ・デーレ・テールマンさん(59歳)
「共産党の党首だった祖父が逮捕されたことで、母は学校でナチを支持していた女の子から殴られました。
 
その後、母も祖母も逮捕されてしまいました。
 
母は強制収容所に連行され、拷問や酷い暴力を受けました。
 
民主的に選ばれた政権であっても、憲法の条文によって独裁者に変わる可能性があるんです。
 
この歴史を二度と繰り返してはいけません。」
 
古館
「当時のドイツの政情は、左翼勢力、右翼勢力の対立が激しくなって、各地で暴動や反乱が繰り返されていた。非常に不安定だった。
 
そんな中で、ナチの国家緊急権行使を後押ししたのは、"保守陣営"と、そして"財界"でした。
 
財界も、何もナチのことは好きじゃなかったけれども、何よりも共産勢力の盛り上がりを怖がっていた。憲法裁判所元判事のグリム判事の話しです。
 

ドイツ連邦憲法裁判所ディーター・グリム判事
ヒトラーは国家緊急権で自由を廃止し、野党の息の根を止めました。
 
それが民主主義と議会の終焉につながったのです。
 
この憲法でまさか独裁者が誕生するなど思いもしなかった。
 
でも実際に独裁者は誕生した
 
それは想像を超える世界でした。」
 

古館
「さあ、野党が自由を奪われた選挙ですから、ヒトラー率いるナチ党は議席を増やして、いよいよ仕上げにかかろうとします。
 
恫喝と懐柔策を駆使して、反対派を従わせて、議会の三分の二までを押さえて成立させたのが、あの全権委任法です。
 
国会の審議を経ずに政府が憲法の改正まで含めて全ての法律を制定できてしまう法律です
 
この瞬間、世界一民主的な憲法の元で、合法的に独裁が確立したんです。」
 

アドルフ・ヒトラー
私やナチを疑うのは、頭がおかしい者かホラ吹きくらいだ。我々はドイツのため断固として戦わなければならないのだ。」
 
 
ブーヘンヴァルト強制収容所
 
古館
「ワイマールの市街地から15分程車で来た小高い丘の上なんです。まるっきり別の世界に迷い込んだようです。ここはブーヘンヴァルト強制収容所です。ここには25万人のユダヤ人の方が収容されました。
 
そしてまた同時に、ナチが敵とみなした共産党をはじめ、多くの野党の人たちもここに入れられました。
 
正面は何も見えませんけれど、ここに多くの収容所があったと言います。
 
その跡地です。
 

ここは人体が解剖された部屋です。
 
ここに器具があります。
 

ここは多くの方々の遺体が焼かれた所です。
 
多くの方が犠牲になりました。
 
これがその時の映像です。
 
アメリカ兵がこの収容所を初めて見た時に、言葉を失ったそうです。
 
 
腐乱した遺体が、あちこちに散らばっている。
 
中庭には遺体が積み上げられている。
 
生き残った人たちも、身体に肉がほとんどない。
 
骨と皮だけの状態だったと。
 
この惨状を見た連合軍は、ワイマールの市民をここに連れてきてみせた。
 
その時の様子を撮影していた女性カメラマンが、後にこのように記しています。
 
「女性は気を失った。
 
男たちは顔を背けた。
 
あちこちから(市民の)『知らなかったんだ』という声があがったそうです。
 
しかし、収容者たちは怒りをあらわに叫んだ
 
「いいやあなたたちは知っていた」
 
文字起こし:はちコ
 
 
9.19を忘れないbot緊急事態条項阻止 ‏@remember919
これは公安の監視対象リスト。
ネトウヨは公安の監視対象は反社会的だと言うが、労働組合や市民オンブズマン、消費者団体に日本ペンクラブまでこのリストには入っている。
我々を雇用者や政治家から守ってくれる組織が反社会的とは、さすが人権後進国だ。