安倍首相が自衛隊の文民統制を撤廃した本当の理由
http://www.amakiblog.com/archives/2015/03/26/#003199
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安倍首相の手によって文民統制が崩れつつある。
それは単に一般論として過去の大日本帝国軍の誤りを繰り返す危険性に道を開くという問題にとどまらない。
現実的な危険が差し迫る事を意味する。
その事を見事に解説してくれる記事を、きのう3月25日の朝日新聞の中に見つけた。
私はその記事を見逃さなかった。
憲法学者の青井未帆学習院大学教授が「安全保障法制」という記事の中で書いていた。
昨年7月の閣議決定によれば、集団的自衛権の行使容認は武力行使の新たな3要件に従って判断するとされており、具体的には国家安全保障会議(NSC)における審議に基づき内閣として決定することになっていると。
しかし、実際には、あらたな日米防衛協力のための指針(ガイドライン)に常設化が盛り込まれる日米の「調整メカニズム」の中で判断されることになる、と。
そして、調整メカニズムに参加するのは、米軍と自衛隊が中心になると。
この事を日本国民はどれほど知っているだろうか。
まず皆無だろう。
これを要するに、
米国軍人と文民統制を外れた自衛官幹部が、
もっぱら軍事上の観点から集団的自衛権を行使するかどうかを決定し、
内閣はそれを追認するしかない、
そういう事になるのである。
おまけに、新ガイドラインによって自衛隊は米軍に従属する形で一体化が一気に進む。
そうなのだ。
安倍首相が決めた文民統制の撤廃は、日本が米国に軍事的に支配される道を率先して選んだということである。
それを象徴する光景を我々はきょう3月26日の新聞で見ることになる。
米軍トップのデンプシー統合参謀本部議長がきのう3月25日、米軍の制服を着て官邸に乗り込みそれに対し安倍首相は、辺野古移転は「ゆるぎません」と約束した。
米国の日本軍事占領から70年たって、ついにそれが完成したという事である
(了)
菅官房長官は逆立ちしても翁長沖縄知事には勝てない
http://www.amakiblog.com/archives/2015/03/26/#003199
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辺野古基地建設工事をめぐって沖縄と安倍政権が真っ向から対立している中で、きのう3月25日のNHKニュースウオッチ9の大越健介キャスターが、極めてタイムリーな番組を企画した。
みずから翁長沖縄県知事と菅官房長官の双方に個別にインタビューをして、それぞれの言い分を、一切のコメントなくそのまま放映したのだ。
今週末でNC9のキャスターを去る大越健介が最後に見せた良心的な番組だ。
さんざん批判して来た大越キャスターであるが、この最後の仕事ぶりを見て、評価を一変した。
このインタビューを見て、私はつくづく思った。
菅官房長官は、逆立ちしても翁長沖縄県知事には勝てないと。
どうりで、菅官房長官が翁長知事の面会の要請から逃げ続けているわけだ。
翁長知事は語っていた。
日本の0.6%の土地である沖縄に、米軍基地の74%を押しつけ続け、更にまた沖縄県の民意に反して新たな米軍基地建設を強行する。
私は自民党、保守の政治家として日米同盟の重要性は認めるが、こんな事をしていたら、その日米同盟が危うくなると。
左翼では絶対に言えない正論である。
そして良識ある保守は、この言葉に反論できる者はいないはずだ。
それに比べ菅官房長官は何と言ったか。
沖縄の軽減負担の為だ。
その為にこれまでの日本政府と沖縄県が合意して来た。
抑止力の維持の為にはそれが唯一の選択肢だ、と。
馬鹿の覚えのように菅官房長官はそればかり繰り返している。
まるで政府のマニュアルのような金太郎飴答弁だ。
しかし、この発言には大きなウソがある。
辺野古に建設される新米軍基地は、普天間基地の代替ではなく全く新しい米軍基地の建設だ。
しかもそれは日本にとっての抑止力でなく、米軍の軍事戦略のための基地である。
このことは少しでも軍事的知識がある者なら皆知っていることだ。
もちろん日本政府は知っている。
そんなウソをあたかも本当のように繰り返す菅官房長官は、国民を馬鹿にした許し難い政治家だ。
一日も早く翁長沖縄県知事と菅官房長官の面会が実現してほしい。
そして翁長知事と菅官房長官の一騎打ちを見てみたい。
沖縄の正しさと、安倍政権の卑劣さが、国民の前で明らかになるだろう。
安倍政権は辺野古工事を強行することによって墓穴を掘る事になる
(了)
今、自民党は、先の衆院選挙で絶対的信任を受けたとして、国民も認めていない、集団的自衛権、原発再開、特別秘密保護法、TPPなど、公約にはなかった政策を次々とゴリ押しで進めている。
その理由を、圧倒的な信任を受けたからと言っているのだ。
沖縄県知事選挙の争点は、現翁長知事が辺野古には基地を作らせないといい、前仲井間知事は、辺野古基地移転を掲げたことだった。
その結果、翁長氏が圧倒的な票を獲得して勝った。
また、衆議院選挙においても、小選挙区では自民党が全敗したのだ。
こと基地移転については、沖縄県の総意は基地反対なのである。
翁長氏の辺野古への基地移転反対は、至極当たり前の話である。
それを、政府は口を極めて罵っている。
菅官房長官
「工事を中止する理由は認められない。この期に及んでこのようなことは極めて遺憾」
と強調し、
「この期に及んで」
と五回も繰り返し、沖縄県側に不快感を示したという。
菅長官がいくら怒ろうが、民意は翁長知事に託されたのである。
それが無いと、選挙の意味は無くなる。
政府が拠り所としている「信任」を、翁長氏の場合は認めないという。
政府が国の基本をないがしろにしている。
政府は対抗措置として、身内の林農相に効力停止の申し立て書を提出したという。
身内に提出したなら、それは公平な判断にはならないことは誰でもわかる。
茶番である。
翁長氏は、一応公平な立場にある裁判所に判断を仰ぐしかない。
それにしても、この話に民主党は沈黙である。
これが野党と言えるのか?
沖縄防衛局は24日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部での海底作業に対する翁長雄志知事の停止指示を不服とし、行政不服審査法などに基づく対抗措置として、取り消しを求める審査請求書と、指示の効力停止を求める申立書を林芳正農相に提出した。
国と県は全面対決に入った。
防衛局は24日、翁長氏の停止指示に応じず、辺野古沿岸部で海底ボーリング調査などの作業を続けた。
翁長氏は県庁で記者団に対し
「大変遺憾に思う指示を真摯に捉え、適切に対応してもらいたい」
と語った。
(共同)