NHK受信料支払いは国民の義務です 4 | きなこのブログ

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御用放送NHK受信料支払いを任意制に移行せよ
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-c4b7.html

私は

『知られざる真実』(明月堂書店)
http://goo.gl/qeXsZD

『日本の独立』(飛鳥新社)
http://goo.gl/LtyS9

などの拙著にNHK問題を取り上げてきた。

昨年11月1日付の

ブログ記事

「安倍政権NHK経営委員人事案は放送法31条違反」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/31-629a.html

メルマガ記事第706号

「NHK私物化の実態と放送法抜本改正の必要性」

ならびにメルマガ記事第778号

「日本の民主主義を破壊するNHKの内情」
http://foomii.com/00050

安倍政権によるNHK私物化問題を取り上げてきた。

安倍政権による経営委員任命は放送法第31条違反である。

(委員の任命)
第三十一条  委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。

この場合において、その選任については、教育、文化、科学、産業その他の各分野及び全国各地方が公平に代表されることを考慮しなければならない。

昨年11月に安倍首相が任命したNHK経営委員5名は次の人々である。

作家の百田尚樹
デビュー作「永遠の0」などで知られる。

哲学者の長谷川三千子氏、

海陽学園海陽中等教育学校長の中島尚正氏、

日本たばこ産業(JT)顧問の本田勝彦氏、

JR九州会長の石原進氏(再任)。

百田尚樹氏は右翼雑誌「WILL」2012年10月号、2013 年10月号で安倍晋三氏と対談した。

そのなかで安倍氏は、

「以前から私も百田さんの小説の愛読者でしたから、百田さんのような方に『もう一度、自民党総裁選に出馬して総理を目指してもらいたい』とおっしゃっていただいたことは、本当に勇気づけられました」

と感謝の言葉を述べている。

この百田氏の言動にいま焦点が当てられている。

百田氏は東京都知事選の応援演説で「南京大虐殺はなかった」と持論を展開した。

さらに、他の主要候補を「人間のくずみたいなもの」と批判した。

他方、長谷川三千子氏はNHK経営委員に就任する直前の昨年10月18日に、野村秋介氏の追悼集会「群青忌」で配布された文集に追悼文を発表していた。

野村秋介氏は、1993年に朝日新聞東京本社で拳銃自殺した新右翼の著名な活動家である。

長谷川氏の追悼文は野村氏の自殺について、

「神にその死をささげたのである」

「彼がそこに呼び出したのは、日本の神々の遠い子孫であられると同時に、自らも現御神(あきつみかみ)であられる天皇陛下であつた」

と称賛している。

さらに、野村氏の死によって、

「そのとき、たとへその一瞬のことではあれ、わが国の今上陛下は(「人間宣言」が何と言はうと、日本国憲法が何と言はうと)ふたたび現御神となられたのである」

と書いている。

長谷川氏による追悼文全文はこちら。
http://www.asahi.com/articles/ASG256WMVG25UCVL016.html

長谷川氏は、保守派の論客として知られており、非嫡出子が相続できる遺産が嫡出子の半分になる民法の規定を違憲だとした最高裁判決を、

「国連のふり回す平等原理主義、『個人』至上主義の前に思考停止に陥った日本の司法の姿を見る思いがします」(2013年9月12日、産経新聞「正論」)

と批判している。

また長谷川氏は、女性の社会進出に否定的な発言をしている。

また、中島氏が校長を務める「海陽学園」は次世代のリーダー育成を掲げる全寮制の中高一貫校で、副理事長には安倍晋三氏の応援団長役であるJR東海の葛西敬之氏が務めている。

葛西氏は、戦前のように、日本を率いるエリートを養成する学校を創るべきだとして、全寮制の海陽学園の創設したのである。

葛西敬之氏は安倍晋三氏を支援する財界人の集まりである「四季の会」の幹事役を務める。

本田氏は、安倍首相が小学生だった1960年代に家庭教師を務めていたことで知られており、やはり、「四季の会」のメンバーである。

「四季の会」は葛西氏が東大法学部時代から親しかった与謝野馨氏に「若手の有望株を呼んで勉強会をやろう」と持ちかけて、与謝野氏が官房副長官だった安倍氏と葛西氏を引き合わせて始まったものである。

安倍氏が政権を投げ出した後も「四季の会」は安倍氏に「再登板」を働きかけてきた。

この経緯もあり、葛西氏の安倍氏に対する影響力が大きなものになっているという。

安倍政権が経営委員5人を安倍首相の「お友達」で固めたのは、安倍政権がNHK経営委員会を支配して、安倍政権に都合の良い人物をNHK会長に据えるためでもあった。

安倍首相は昨年12月9日に、東京南麻布にある日本料理店「有栖川清水」で「お友達」筆頭格の葛西敬之氏、古森重隆氏(富士フィルムホールディングス)と密談をして、NHK次期会長に籾井勝人氏を起用する人事を決めたと見られている。

この籾井勝人氏が、NHK会長就任記者会見で、従軍慰安婦問題について、

「どこの国にもあったこと」

「韓国は日本だけが強制連行をしたみたいなことを言うからややこしい。お金をよこせ、補償しろと言っているわけだが、日韓条約ですべて解決していることをなぜ蒸し返すのか。おかしい。」

と述べた。

さらに、国際放送に関連して、

「政府が『右』と言っているものを、われわれが『左』と言うわけにはいかない」

とも発言した。

これらの現実を見れば、NHKが安倍氏によって私物化されていることは明らかである。

放送法第31条の規定に照らして、NHK人事を全面的に修正するべきである。

安倍氏は国会で同意を得た人事であるから正当だと主張するが、国会で同意を得たのは、与党議員が多数であるからであり、多数で賛成すれば法律違反を犯してよいという理屈は通らない。


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