公的医療保険制度の破壊活動 | きなこのブログ

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日本を明るい未来へ…

高額療養費制度破壊が医療経済格差社会の第一歩
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-6d9f.html

TPPで私たちが警戒しなければならない最大の問題は、日本の諸制度、諸規制を決定する「主権」が失われることである。

現在、TPPの枠組み、ルールを決める協議が行われているが、これは、言わば暫定的なものでしかない。

なぜなら、TPPが発足したあとで、各国に投資を行い事業活動を展開した個別企業、資本が世界銀行傘下裁定機関に提訴し、裁定機関が当該国の制度、規制が提訴した資本に損害を与えたと裁定を示せば、当該国はこの裁定に従わなければならないからだ。

つまり、一国の制度、規制を決定する「主権」から裁定機関われることになる。

この制度がISDS(=Investor State Dispute Settlement)である。

TPP「毒素」は数え上げればきりがないが、最悪「毒素」が、このISDSである。

TPPが発効した時点で存在しないルール、規制、制度が、段階を追って導入されることが十分に予想されるのである。

問題は、世界銀行傘下裁定機関による裁定が、合理性を持つ保証がないことだ。
国際的に活動する巨大金融資本の意向が強く反映される可能性が高い。

つまり、日本の諸制度、諸規制、ルールを決定する「主権」日本国から国際金融資本に移転する。

日本にとっては主権の喪失という、重大な事態が生じることになるわけだ。

とりわけ懸念されているのが、次の三分野である。

農業、医療、共済だ。

詳しくは拙著『アベノリスク』(講談社)をご高覧賜りたい。

http://goo.gl/xu3Us

日本でTPPを推進する勢力は、国際金融資本の手先である。

日本国民の利益ではなく、自分自身の利益を優先する輩がTPPを推進している。

その発想は、鈴木宣弘教授が述べる

「今だけ、金だけ、自分だけ」

である。

『食の戦争 米国の罠に落ちる日本』(文春新書)

http://goo.gl/wxTNAq

米国金融資本は、資本自身の自己増殖しか考えていない。

そして、この自己目的のために、日本の人間 を 金の力 で動かしている。

多くの日本人が、金の力に動かされて、TPP推進の旗を振っている。

おぞましい光景が広がっているのである。

国際金融資本は、日本の農業を支配することによって利益を得ると同時に、米国による日本支配をより強固にしようとしている。

食料は人間が生きてゆくために必要不可欠な要素である。経済的安全保障のに位置するのが農業である。

種子を管理し、食料を支配する。

日本の農業が国際金融資本に支配されれば、日本国民の生存の根源が揺らぐ。

同時に、食の安全、安心が失われる。

米国政治に最大の影響力を行使する産業界が保険業界であると言われる。

この保険業界が、日本の市場に狙いをつけている。

保険業界にとって邪魔な存在が、かんぽ生命の後ろ盾になっている政府と、各種共済制度である。

そこで、この二つにターゲットを絞り、日本の制度改変強制しつつある。

内政干渉も甚だしい。

安倍政権の売国姿勢鮮明に示したのが、ゆうちょ窓口アフラックへの提供である。

何の見返りもなく、国民共有の財産が米国金融資本に上納される。

これを「土下座外交」と呼ぶ。

国際金融資本が狙いをつける最大の分野が「医療」である。

日本医療費支出かさ上げ しようとしている。

これを安倍政権は「成長戦略」と呼んでいる。

「ものは言いよう」とはこのことだ。

この方向に呉越同舟するのが日本の財務省である。

財務省社会保障支出圧縮を狙っている。

その目的は、官僚利権温存することだ。

財務省が進める増税路線は、社会保障拡充のためではない。官僚利権温存のための行動である。

増税実現と同時並行で協力推進するのが社会保障支出の切り込みである。

この両面から、官僚利権の維持・拡大を図るのである。

具体的には、医療において、公的支出がカバーする範囲を大幅縮小しようとしている。

公的支出を縮小し、これに連動して医療費支出が減少してしまえば、国民医療費の規模が縮小してしまう。

そこで、どのような図式が描かれているのか。

それは、公的医療保険でカバーされない国民医療費拡大させることである。

この領域を拡大させて、国民医療費水準かさ上げ する。

具体的には、医薬品の価格が跳ね上がり、医療機器の価格が跳ね上がる。

医療行為についても価格の自由化を進め、公的医療保険以外での費用負担で医療を行えるようにする。

つまり、公的医療保険しか使えない普通の国民が受けられる医療の水準大幅切り下げ られるのだ。

高価な医療、十分な医療は、お金持ち にだけ提供する。

米国保険会社富裕層が個人で加入する民間医療保険商品を販売して巨大な利益を獲得する。

これらの制度改悪の一端がすでに姿を現し始めた。

高額療養費制度の本人負担の引き上げである。

日本の公的医療保険制度の破壊活動がいよいよ進行し始めている。


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【2005年11月27日 タミフル3 より】

タミフルの背後には誰が居るのか・・

既に承知のように、このタミフルを製造・販売しているのはスイスのロシュ社だ。
この薬をわが国で独占販売してるのは中外製薬である。

しかし、この会社はロシュ社の関連会社が五割株主で、要するに中外製薬はロシュ社のグループ会社だ。

さらに追求すると実際にこの薬を開発したのは、米国バイオ企業・ギリアド・サイエンシズ社(本社・カリフォルニア州 米ナスダック上場)なのである。

かくして、タミフルが評判となりロシュ社が 儲かれ ばギリアド社、そして中外製薬も 儲かる という構図となる。

実際、三社ともこの間株価が急騰した。

そして、ギリアド社の元会長で大株主はといえば、イラク戦争で悪名轟くラムズフェルド米国防長官その人である。

『最新・アメリカの政治地図 地政学と人脈で読む国際関係』 には、「1996年にはジョージ・P・シュルツが取締役に合流し、そして1997年に会長として迎えられたのが現在のドナルト・ラムズフエルド国務長官である」と明記されている。

このように、元国務長官のシュルツ氏も、同社出身ともなれば、マスコミの鳥インフルエンザ等の騒ぎの深層に何があるかは、誰にも否定しきれない現実性がある。

再度確認しておこう。タミフルはインフルエンザに係った場合、平均八日続く症状を一日早目に回復させる程度効果しかない。ヨーロッパの合理思想、つまりレイシオの観点からは全く説明が付かない事だ。

したがって、世界ではそれほどこの薬は使用されてはいない。

ところが、日本では、健康保険制度とも関わって、インフルエンザの症状緩和にと、多くの医師が処方しており、このため世界のタミフルの実に八割消費しているのである。

仮にインフルエンザ流行が始まっても、ウイルス感染は、じっと発熱の時期を耐え安静にしているしかないが、医師の指摘のように、発熱に耐えられない子供・高齢者に対しては、少しだけ解熱剤を使うというのが基本だ。

しかし、罹患した子供や高齢者に対して、タミフルを使えば抵抗力が弱い分、深刻な副作用が出て、過去大問題となったサリドマイドやエイズの非加熱製剤のような薬害被害を起こすことになりかねないのである。

医師が人間に本来的に備わっている自然治癒力を強調した事に対応して、社会的には公衆衛生を徹底することが求められている。

近代に入って病原菌による病気の流行が抑えられたのは、主として公衆衛生の徹底のためだとの細菌学者ルネ・デュボスの見解は、実に歴史的に検証された真実なのである。


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