3月読書

『八月の六日間』北村薫

『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ

『卒業のための犯罪プラン』浅瀬明

『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』友井羊


『八月の六日間』はこちらのブログで。



『そして、バトンは渡された』

瀬尾まいこさんは『卵の緒』以来かな。てっきり駅伝の話やと思っていたのですが、全然、違った。そういう意味でのバトンか!…と。

TikTokの映画紹介で見た、母親役の石原さとみが魅力的で面白そうな話やな、と小説を買ってみた。

私は、常に、「最後の感動があなたを襲う」とかの惹句は逆効果だと思う。今回も期待しすぎて感動まではいかなかったけど、設定とストーリーの構成でぐんぐん読める。学校のシーンがすごくリアルで、懐かしくなった。確か、作者は学校の先生だったかな。

なんとなく悲しさに寄ってしまう立場を、ちょっとずらして生きていく感じが瀬尾まいこの小説の良さなのだなぁ。


『卒業のための犯罪プラン』

このミス大賞の文庫本大賞らしい。去年も、このミス文庫本大賞の『レモンと殺人鬼』という小説を買って読んでいた。

これも、平積みしていたのを表紙見て、タイトル読んで、なんとなく面白そうと思って購入していたので、このミス大賞は文庫本大賞の方が私の好みなのかも知れない。ミステリー大賞だけど、殺人は起こらない。学内だけで通用するポイント(通貨みたいなもの)を稼ぐことで、飛び級ができる大学に通う主人公。学内で、自由に事業を起こすことができる(例えば、サークルを作って、特定の科目を教える等)設定が面白かった。なんか、いろんなところで伏線を貼ってるような気がするんやけど、こういう話はどうやって書き始めるのかな。大学時代を思い出して、懐かしくなる。


https://ddnavi.com/review/1265028/a/


『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』

最近は特にお風呂に入って、小説を読むことが多いので(借りた本は別ですが)、できるだけ短編集みたいな本を読むようにしている(海外の分厚いミステリーを読み始めたら、続きが気になりすぎて、長湯しすぎるため、ぬるいお湯に浸かってることがある)。シリーズ最新巻。『これは経費で落ちません』『珈琲店タレーランの事件簿』あたりがお気に入り。ついに、主人公がしずくのマスターに告白して…というところから始まる。東京のフリーペーパーの編集として働く主人公。私が働いていた会社は、京都市内なのに周りに田んぼがある場所だったけど、やはり働いていた頃を思い出して懐かしくなった。

お弁当を作る余裕がなかったので、昼休憩は、先輩社員と会社の車で5分ぐらいのところにいくこともあって、なぜか、先輩たちが『労働者』と呼んでる中華屋さんが美味しかった。

とりあえず、主人公は、ちゃんと告白して偉いなぁと思った。


そのほか『深夜食堂』、めちゃコミで『祝福されないこどもたち』『おひとり様』きよね駿。これも良かった。



今年に入って、他にも読んだけど、自分の健忘録に、たまに書こうと思います。